トカゲ
それはでかい口を開くトカゲだった。
それも2本の足で立って、手には鉄の棒を握っている。
今でもカゲに向かって、大きく口を開いて噛み付いた。
「ガバァン」と噛んだ音がこっちまで聞こえる程だ。
しかし何も噛めなかった。
カゲは、すでに背後に回っていた。
しかし太くて長い尻尾が、そのカゲを捕まえようと巻きつくが一瞬の差でしゃがんで回避。
そのまま尻尾をダダダダと斬って、斬り落とした。
その切られた尻尾は、クネクネとそこらじゅうを跳ねた。
トカゲは更に鉄の棒を、後ろに振向きながら振り回した。
又も空を切った。
カゲはクルクルと回って、トカゲの頭上で目をグサグサと突いた。
そのまま後頭部を蹴って後方に着地。
トカゲは、前に倒れ込んだ。鉄の棒を手放して目を押さえながら転げ回っている。
しかしカゲが頭を羽交い絞めにして、首をかき切った。
大量の血が流れ、そのまま動かない。
むくりと起きたカゲは、次の獲物へ飛んだ。
アオは、トカゲの頭をガシッと捕まえて、空中を飛びながらムシャムシャと頭から食っていた。
トカゲは一瞬の事で、なにが起きたのかも分からずに死んだ。
バクザは、剣で斬りつけながらトカゲに向かって【爆斬波】を放った。
爆発と同時に、体がバラバラに飛び散った。
背後から襲うトカゲにも、凄い速さで【爆斬波】を放った。
空中に舞う手足が、俺の方まで飛んできた。
それを蹴飛ばしながら、雷銃を撃って撃ちまくった。
口を開けたトカゲは、口に入った一瞬で倒れた。
更に撃って撃って、撃ちまくった。
俺が倒したトカゲは20は超している。
他の奴らは、軽く2倍を超していた。
ミラーは、まさに無双していた。
俺が倒したトカゲだけは、しっかりと魔石を回収して褒美としてキープだ。
トカゲの魔石は、HPを上げる物だった。
だから倒した者が、吸収してHPを上げている。
大方の魔石を吸収したようで、今度はトカゲを食いだした。
魔石が無くなった瞬間から、1分後には消えだすからだ。
俺は、死霊術をトカゲに試した。
やはりダメだ。ここのダンジョンで成功した事が1度もない。
魔石が特殊だからか・・・それともダンジョンのせいか・・・訳が分からん。
え!そんな俺の背後に何かが居る。
雷銃の光沢部分にそいつが写り込んでいた。
それは黄金に輝いていた。めちゃくちゃ目立つ色だ。
だから念話でカゲにその事を伝えた。
緊張しながら、ただ写り込んだ者を見てた。
あ!動いた。振り返るとカゲが仕留めていた。
ほっそりとした黄金のトカゲだ。
その瞬間だ。カゲは2度も光った。
全てのステータスが+4も加算されていた。
そして黄金のトカゲは粉々になって消えた。
そしてドロップした。
指輪だ。なんてキレイな指輪だ。俺はその指輪を手にした。
「俺がもらうぞ。見つけた報酬だ」
『見つけたのは主殿です。どうぞもらって下さい』
物分りがよくてよかった。
守り指輪
VIT+10
危険を探知して障壁を張ってくれる
こんないい物を、誰が指にするのだ。
俺しかないだろう。俺が死んだらお前らも灰になってしまうのだから・・・
そんな言い訳をしながら、指にはめた。
ああ、体が光っていた。体が温かいぞ。
何度も何度もトカゲを倒して、ようやく扉にたどり着いた。
この奥に沢山のトカゲが居るのか・・・
『主、入らないのか』
「ちょっと慎重になっているだけだ。ならばアオが開けてみろ」
『わかった』
もう開けていた。なんのためらいも無いのか・・・
その奥の空間に巨大な赤いトカゲが居た。
寝そべっていたが、俺らに気付き4本足でのそりと立ち上がった。
その4足で、ゆっくりと動いた。
もうアオがトカゲの上で、狙いを定めた。
向こう見ずにアオが、トカゲの背中に突っ込み毒針を突き刺した。
物凄く痛かったのか、ここまで雄叫びが大音量で響いた。
他の奴のすでに動いた。
カゲが右目を突き刺して、腕までズボッと入っていた。
トカゲは頭を左右に激しく振った。
凄い勢いでカゲは飛ばされてゆく。しかしくるりと体勢を変えて壁を蹴っていた。
そして今度は左目を襲った。
今度はかわされた。しかし目の上を大きく切られ血が流れ出ている。
血は中々止まらない。視覚はぼやけた状態だ。
そして、背中には毒を注入されたままだ。
鑑定結果も、視界低下、毒状態だと表示している。
だから左前足に来ているミラーに気付かない。
ミラーは、左右に交差しながら剣を振り抜いた。その一撃で足は切断されてトカゲは前のめりなった。
必死で右前足で支えようとするが、血で滑って思うようにいかない。
ミラーは、ジャンプしてトントンと背中に飛び乗った。
そして斬った。
それは突然だった。首狩り鉈のクリティカルヒットが発生。
背中を深くまで斬って尻尾まで斬り裂いた。
そのまま赤トカゲは、大量に血を流しながら死んだ。
バクザとゼツは、もう終わったのかと赤トカゲを見ていた。
そんな中でアオが、ミラーに向かって文句を言っていた。
『斬るところに気を付けてもらわないと困るなーー。ちょっとずれていたら斬られたよ。斬ったら責任を取ってくれるのかーー』
もうミラーは、たじたじだ。
赤トカゲが消えた跡には、ドロップした赤い大盾があった。
そして魔石と帰還石を回収。
「誰も大盾を使わないのか・・・」
『主殿、我々は攻撃タイプですぞ・・・盾など持てるとは思いません』
キッパリと断ってきた。
赤大盾
VIT+6
折角の大盾なのに・・・
あ!赤トカゲが寝そべった位置の床に、扉があった。
え!この扉はどうやって開けるんだ。
取っ手もないし、蹴っても下に開かない。
なんだ小さく文字が書いていた。
【扉中央の赤い●を触れ、されば開くだろう】
「アオ、赤い●を触れ」
『なんで・・・なんか怪しいなーー』
「触ったら開くだろう。飛べない者なら下に落下してしまう。もしも深い落とし穴だったらどうする」
『わかったよ。開ければいいんだね』
飛んでちょこんと触った。
ギギギギと音をしながら下に向かって扉は、ゆっくりと開いた。
落とし穴でなく、階段が続いていた。
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