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鎮魂の思い




なんとあんなに被害が出たのに、街の20%の死傷者で済んでいた。

それでも凄い数の死傷者には、変わりなかった。


この街には地下に緊急シェルターが存在していて、緊急に避難していたらしい。

それも地下200メートル下に頑丈で、広大な空間が広がったシェルターだ。


そして20%は、逃げ遅れた人とドラゴン相手に戦った兵の数だった。



「ここが地下シェルターですか・・・地下にこんあ街が・・・もしかしてあれは人工太陽か」


「チチッチチチッチ」


「1年分の備蓄が用意されているみたいです。復興プログラムが開始されれば、1週間で復興が完了するとも言ってます」


「あの被害が1週間で、復興できるのか?」


「あのがらんとした所でするみたいです。あの人たちがプログラムを始めるようです」


円盤型の乗り物が、目的地に着いたみたいでマルモは降りて歩き出した。

なにも無かった所に、大型画面が急に現れた。

映し出された物は、廃墟化した街だ。なぜか立体に見えている。


その画面を眺めながら、数人がかたまって話し合っていた。

あ!あいつは、球体に乗っていた奴だ。



ララも気付いたようすだ。


「そうでした・・・領主さまは知らないようですが、あの方が国王です」


え!国王なのか・・奴が・・・早く言えよ。



そして大型画面の半分に文字が映し出されていた。

なにかの情報だと分かった。それを見て更に話し合っている。



ここの数字が表示されて、カウントダウンが始まった。

10・9・8・7・6・5・4・3・2・1・0。


「なんだ大きな金属の球体が、街を消滅させているぞ」


「違いますよ。物を小さく粉々にしてキープした後に、再構築して街を復活させると言ってます」


「まるで錬金術みたいだな」


「成る程、そうかも知れませんね。イメージは分かるのですが、むずかしい言葉で理解できない言葉も・・・わたしの頭は、もうパンパンです」


「粉々に出来るのならドラゴンにも使う事が出来ないのか?」


「・・・・・・近くまで寄らないと無理だそうです。以前にも試したようですがブレスによって壊されたようです。それにあれは、この国の根幹技術こんかんぎじゅつなので失う事は余りできない・・・」


「何ごとにも万能は、ないみたいだな」


映し出された光景が、劇的に変わる光景で凄かった。

新しい建物が一瞬で出現。そしてその数を増やし続けた。





会議室のような部屋へ案内されて、マルモ・マッコイが急にこっちの言葉を話し出した。

何回か話した会話で、解析が完了して通訳機で会話できるようになったと説明された。


「支払いはどうします。電子マネーのこのチップで支払った方が便利ですが、金での支払いにしますか・・・」


「電子マネーとは何の事だ」


「このチップに登録された金額で、支払いや受け取りが出来ます」


「金額の数字だけのやり取りだけで済ますのか・・・」


「領主さま、小切手のバージョンアップだと思えば楽ですよ」


「ははは、そうかも知れないな」


俺は、そのチップを見てた。

う!何か阻害そがいされた。解析ができなぞ。


「あの・・・そのチップをスキャンしないで下さい。ある域を超えた場合は、自滅プログラムが発動するようになってます。そうなると回復不可能になってしまいます」


え!そうなのか・・・危なかった。


「分かっためたよ」




俺らは、バーヤン王都に戻っていた。

そして四角い端末をもらった。端末の中にはあらゆる知識が詰まった物だと言われて、国王自身からプレゼントされた。


そしてこの端末に太陽光を数分あてる事で、エネルギーがチャージされるらしい。


端末に念じて見るだけで、俺が知りたい知識が表示されていた。

どんどん表示されて、俺は急に思い出した。

また気絶してしまう所だった。時間を掛けて知識を学ぼうと、今日は諦めた。




なんなんだ王都全体が祭り騒ぎだ。

ドラゴン退治の祝いだと言われたが、手作りの大型ドラゴンに人が群がっていたい。

精巧せいこうに作られているが表面は紙だ。

中は張りぼてになっていて、材料に使われているのは竹に似た植物で、輪郭りんかくを作り出していた。



そのドラゴンの周りを人々が変な踊りをして、何十にも輪になって動いていた。

そして悲しい歌声のような旋律せんりつが、遠くまで響きわたっていた。


「なんだって」


「あれは、犠牲者にささげる歌と踊りです。ドラゴンが退治された事を伝えているらしいですよ」


「こんなに文明が発展しているのに、やっている事は原始的だな」


そして暗くなり祭りの最後になった。

真っ赤な服を着た人が、たいまつで大型ドラゴンに投げ入れた。

急に燃え盛る火が、ドラゴンを包んで燃え広がった。

その光景を見ながら鎮魂ちんこんの思いで人々は、声にだして祈りだした。




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