商人ちゃん、現る
商人ちゃん、私のお気に入りなんですよ〜
デザインは私の服の色を使用しました!
イラストはpixivに置いてますが、イラスト回も用意したいですね!
ちなみにpixivのアカウント画像も商人ちゃんなんですよ
第八話 商人ちゃん
「しょ、商人……ちゃん……?!」
俺とムジナはあっけらかんと彼女を見ていた。アシリアを見てみるが、何も説明しないでいる気なのか、舵を握った。
「いえーす!その言語からすると、地球の人だね!えーっと、辞書辞書……」
商人ちゃんは背負っている大きな鞄から辞書を取り出した。
彼女は見た感じ、宇宙をイメージした青を多く使った服を着ている。
ここに集まった皆が青いので、失敗したな……ムジナの服を少し変えるか……と一瞬思ってしまった。まぁムジナは元々青なので、俺の服をいつものように赤にすればいい話だが。
「大きな辞書だね」
ムジナが歩み寄って話しかける。すると彼女は嬉しそうに笑った。商人とは思えないような笑顔で。
「いっつもこの辞書に頼ってるの!これがあるから、特に言葉を覚えなくていいの!」
「いや覚えろよ」
「そーだね!あははっ」
ムジナと似たような、というかものすごくキャラ被りしている彼女は、ムジナと一緒に辞書を読み始めた。
二人とも違和感は感じないのだろうか……と考えたが、ムジナの性格から考えてそんな難しいことは頭に浮かばないということが弾き出された。我ながら失礼だと思う。
とりあえずアシリアに舵のことを聞いてみよう。
「アシリア。商人ちゃんじゃなくて、その舵のことだ」
「これ?そうね、そろそろ話してもいいわね」
アシリアは舵を操作し、船を浮き上がらせた。浮き上がったらムジナたちが反応するかと思ったが、そうでもなかった。辞書に夢中だ。
「私たちが旅をするのは、この船の部品集めのため。しかもただの部品じゃなくて、伝説の部品よ。どう?海賊らしいでしょ?」
「普通のじゃダメなのか?」
「その部品じゃないと、正しい座標が示されないの」
「座標……って、そういえばどこ目指してるんだ?座標知ってるなら行けばいいじゃん」
「それが無理なのよね。あそこ、バリア張ってて……でも、一つだけ張ってない場所があるの。その座標さえわかれば____!」
アシリアは行ったことがあるような口ぶりで言った。なら、とっととその部品を探し、瓶の中を満たさねば。
「というか、その舵の話に戻るんだけど……どこにあったんだ?」
「あなたたちが言ってた女の人と戦ってたとき、情報を元に探しに行ってたの。事象を好きな方向に曲げる伝説の舵……これを使って、この星の人たちを統率してたみたいね。どうりで平和な星と言われてたわけだわ」
なるほど、その舵であの聖女もどきは人々を無理やり動かしていたのか……。そして皆をコレクションにした後、不必要となった舵はどこかに破棄した。その噂が巡り巡ってアシリアの耳に入ったと。
「そうか……ありがとう」
俺はアシリアに背を向けながら手を振り、ムジナたちの方に向かった。
しばらくし、船は惑星の外に出た。
いつものバリアを張り、船は安定した。
そしてアシリアの拡声器の声が響き渡る。
『みんな、次は鉄の惑星……ハードコアに行くわよ!あそこ、すごいからあんまりはしゃがないように!特にムジナ!あなたのことを言ってるのよ!』
「はーい」
俺が服の縫い直しをしている隣でムジナが気の抜けた声をあげた。直後、「聞こえないと思うけど☆」というようにムジナが舌を出してウインクする。
「そういや商人ちゃんは?」
「さっき行っちゃったよ。ほら、船の横にスペースチックな小舟あったでしょ?」
「……そうか……何しに来たんだろうな」
「宣伝じゃない?あはは」
「ふぅん……」
スペースチックって何だ。
まずそんな小舟、俺は見なかったが……。
『この船が惑星ハードコアに到着するまで二時間ほど!その間、しっかり準備するように!できるだけワープ機能は起動させておくから、三時間はかからないはずよ』
どうも、グラニュー糖*です!
現在、「怪奇討伐部完結直前・pixivと同じところまで進める祭り」を開催しております!
こっちでは表紙を載せられないことが本当に残念ですが、楽しんでいただけると幸いです。
本当はイラストを見て読むほうが良いんですけどね!
なお、pixivからそのままドンしてるのでルビやら何やかんやがpixivのコマンドのままになっている場合があります。それを見つけた際はお手数ですがお知らせしていただくととても嬉しいです。もちろんコメントなどもお待ちしております!
ではでは〜