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怪奇討伐部Ⅴ-Star Handolle-  作者: グラニュー糖*
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オリオン編2

第四十七話 超大型侵略兵器輸送母艦オリオン




「メリア、だったな。こんなところに連れ込んだのだから、ちゃんと考えはあるんだろうな?」


 ヘラの質問にメリアは軽く頷いた。


「もちろん。ここから先は私に任せて。しっかりナビゲートしてあげる」

「でもアシリアの方がよく知ってるんじゃないの?アシリアのおうちでしょ?」

「ううん。アシリアが出たあと、警備が強化されたの。オリオンの『星』はブロック分けされてるから、入れ替わることができるの。そのおかげで地図なんか存在しない。ワープして移動することが常になったの」


 訳のわからない言葉に頭が沸騰しそうになっているムジナを支えながら、サメさんは不思議そうな顔をした。


「なぁ、『星』って言ってもさ、鉄の塊じゃないか」

「『星のように大きい』って言った方が正解かな。正式名称は『超大型侵略兵器輸送母艦オリオン』よ」


 その長い名前にさすがに参ったのか、頭爆発組にサメさんと商人ちゃんも加わってしまった。唯一まだ聞いていられるヘラでさえ……


「超……大型……侵略兵器……輸送母艦……」


 ……と、ただ復唱するのみだった。


「一見ただの惑星みたいにグルグル回ってるように見えて、ちゃんとルートは制御できてるみたい」

「質問。侵略兵器とは?」

「いわゆる私たち兵士のことよ。兵を船に乗せ、いろんな星に連れていくの。ノート神がいる地球に向けて、ね。何もしなけりゃ恐れられないし、ノートの耳にも入ってこないから周りを侵略する……って聞いたわ。一度に運ぶから侵略兵器輸送母艦と呼ばれてるの」


 メリアの言葉にヘラが固まる。

 今まで聞き流していたように見えたムジナでさえ真剣な顔になった。


「……ノート?ノートって言ったのか!?」

「え、えぇ……」

「前もオリオンとノートの関係性を聞いたが、本当にオリオンはただ一方的に信者として動いているのか?」

「そうよ。一体どこで手に入れた情報かはわからないけど、お互いどうして地球なのかまではわからないわ……」


 メリアは首を横に振ったあと、ドアの前に立った。そろそろ出発だろう。


「そうか。ありがとう。……出発、するのか?」

「えぇ。長くはいられないしね。アシリアのお友だちと話せて楽しかったわ」


 にこ、と笑い、ドアを開ける。

 しかし警戒する姿勢は見せなかった。


「このあたりはまだ危険じゃないわ。みんなの侵入に気づいた仲間が見張ってくれてるもの。でも、たまに普通の兵士が混ざってる時があるから、その時は倒しちゃって構わない。とりあえず駆け抜けながらワープするからね!」


 メリアは全員部屋から出たのを確認したあとドアをカードキーでロックした。


「まずはこっち!」


 メリアの後を追う一行。

 右に曲がってしばらくすると地面に黄緑に光って渦を巻く何かがあった。


「これがワープ装置?」

「そ。飛び込んで!」


 メリアは自信満々に言うが、下手したら細切れになってしまうのではないかという思考が頭をよぎってしまい、思わず足がすくんだ。


「さ、先どうぞ……」

「私から行くわ」

「アシリア!?」

「私の家だもの。客人にはルールと見本を見せてあげなきゃ」


 アシリアが光の中に入る。それと同時にフォンッという音が鳴り、アシリアの姿が消えた。


「おぉ!見ろ、ムジナ!すごいぞ!」

「ほら、大丈夫!行こう!」

「見てるってば!……うぅ……ヘラ、楽しんでない……?」


 どう見ても楽しんでいるヘラの手を握り、飛び込んだ。

 強い光に目を閉じたが、ワープは一瞬だったのですぐに走り出した。


「あーすげぇな。これ酔わないぞ」

「ヘラのテレポートは酔うもんねー」

「大丈夫?サメくん」

「あぁ、大丈夫だ」


 サメさんたちもワープ装置から出てきた。

 そういえば気になることがひとつ。


「ねぇ、サメさん、あのね……」

「ムジナ、走りながらにしてくれる?」


 話しかけるとアシリアからお叱りを受けた。

 作戦が最優先なので一応従うことにした。


「……なんだ?ムジナ」

「どうして船の外にいられるの?」

「アシリアに羅針盤を借りたんだ。グランドゥプリュイのものだから外に出ても大丈夫なんだぜ」

「落としたりしたら?」

「息ができなくて死ぬ」

「わ……」


 ススッと距離を置いた。

 サメさんは「そんなことしなくてもいいのに」と困ったように笑う。


「……本当はもっと自由でいたかったんだけどな……」

「サメさん……」


 __________


 何度ワープしたのか。

 足が棒になるとはまさにこのこと。

 戦う前からこれではこの先大丈夫なのだろうかと心配になってくる。


 ……というのは表情から読み取ったこと。

 途中から俺とムジナは飛び、他のメンバーは頑張って走っていた。

 お疲れ様としか言いようがない。


「キックボード持ってきててよかったー」


 ……商人ちゃん以外は。


「なんでそんなの持ってるのよ……」

「次のお客さんの荷物だからね!」

「使うな!!」


 アシリアは武器を杖代わりにしながらフラフラと立ち上がる。

 息を整え終わったサメがサポートに入ろうとしたが、断られた。


「みんな大丈夫?」

「うん!」

「飛んでたお前じゃないだろ」

「大丈夫よ……」


 メリアは少しだけ笑い、別の扉のカードキーを手にした。


「ここで少し休憩しましょ。大丈夫。味方がどんどん倒してくれてるみたいよ。ちゃんと休むのも作戦のうち。無理は禁物よ」

「どうしてここなんだ?」

「……ここは昔会議室だったの。今は物置だけど……ほら、オリオンって独裁脳筋だからさ。会議なんてしなくとも戦えたらなんでもいいってことらしいの」

「……そ、そうなのか?」


 アシリアを見るが、知らないとばかりに首を横に振る。

 そこに割って入ってきたのはサメだった。


「グランドゥプリュイでもそうだったように、何か星を陥れるものを持っていけばあとはよろしくって感じだったらしいぞ。実際それで侵略していたからな」

「そう。細かいことは嫌いみたいね。……さて。目的地はすぐそこよ。覚悟はできてる?」


 メリアは立ち上がり、周りを見渡す。

 どうやら元気ハツラツなのはアシリア以外全員のようだ。


 普通に考えてこの距離はそこまでキツくはない。マラソンができるなら楽勝なほどだ。


 もしかして……アシリア、引け目を感じてる……?


「あぁ。行こう、地球に帰るために!」

どうも、グラニュー糖*です!

現在、「怪奇討伐部完結直前・pixivと同じところまで進める祭り」を開催しております!

こっちでは表紙を載せられないことが本当に残念ですが、楽しんでいただけると幸いです。

本当はイラストを見て読むほうが良いんですけどね!


なお、pixivからそのままドンしてるのでルビやら何やかんやがpixivのコマンドのままになっている場合があります。それを見つけた際はお手数ですがお知らせしていただくととても嬉しいです。もちろんコメントなどもお待ちしております!


ではでは〜

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