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怪奇討伐部Ⅴ-Star Handolle-  作者: グラニュー糖*
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シャドウアース編10

pixivのが楽…………………………

第四十三話 いざ、オリオンへ




 __________


 船に到着したオレたち。

 ビルとビルの間を橋のように架ける状態で着地した船は、ここに着いたときから全く変化はなかった。


「ビルのせいでこんなところに……」

「最近全然まともな着陸してないね」

「うるさいわよ!ヘリポートがあるだけマシよ」


 そう言ってアシリアは再び船を見た。


「……ちょっとデカすぎただけよ」

「ちょっとどころじゃないんだよなぁ」

「うるさい!」


 口論していると、か細い声が聞こえた。

 ……この声は……。


「冬馬くん……」

「……ムジナお兄ちゃん……連れてってくれないの……?」


 船の後ろに隠れていた冬馬くんが顔を出した。その手にはちゃっかりブーメランが握られている。


「ムジナ……」

「……危ないからダメ」

「どうして?お兄ちゃんたちも子供なのに!」

「子供じゃない」


 オレはポケットから氷の塊を取り出した。

 そこには禍々しい紫色をした、いくつもの光がふよふよと浮いていた。

 どうしてオレがこうしたのかはわからない。だが、見せなきゃ、と思ったのだ。


「何これ?」

「魂だよ」

「い゛っ!?」


 驚いて後ずさり、バランスを崩した冬馬くんをヘラとアシリアは慌てて支えた。


「魂だよって……一体何のつもりで見せてるのよ……」

「冬馬くんが踏み入ろうとしてるのはこういうものなんだ」

「……怖い……」


 冬馬くんはブーメランを握りしめて呟いた。

 体が震えている。

 オレは一度ため息をつき、冬馬くんに近づき、頭に手を置いた。同じくらいの背の高さだが。


「無理してついてこなくてもいいんだよ。この星に『不思議』を持ち込んだ、それは謝る。だから、冬馬くんにはこの星をオリオンの手から守ってほしいんだ」

「……オリオンはムジナお兄ちゃんより強いって聞いたよ?」

「強いだろうね。だけどね、やらないといけないんだ。でも冬馬くんには選択権がある」

「……わかった。なら、約束して!絶対勝ってきてよね!」


 絶対的な信頼感をよせるヒーローにお願いするように、目を輝かせて力強く声を上げる冬馬くん。その姿はヒーローよりも強く見えた。

 これなら……安心して飛び立てる。


「約束する。ね?ヘラ、アシリア!」


 冬馬くんの後ろに立っていた二人に目を向ける。

 ヘラは目を閉じて前で腕を組み、アシリアは笑顔で後ろに手を回していた。


「当然だ」

「それが目的だもんね」

「ほらね!」

「うん……うん!!……そうだ、これ、お兄ちゃんにあげる!」


 冬馬くんは力強く頷く。

 そして持っていたポーチから何かを取り出した。


「何これ?」

「まだ事務所にいたとき、紗也さんが『あいつらがここを離れようとしたときに渡してほしい。これはその時のためにあった物かもしれないからな』って渡してくれたんだ。落とさないでね」


 布に包まれた『それ』の布を捲ると、そこには茶色い木と真鍮でできた望遠鏡があった。


「あ!欲しかったやつ!」

「ほんと!?よかった!ラッキーだね、ムジナお兄ちゃん!」

「うん!ありがとう!紗也さんにも、すごく喜んでたって伝えといて!」

「うん!伝える!」


 オレと冬馬くん、お互いに笑顔になると、ヘラは咳払いをした。そろそろ出発か……。


「こほん。」

「あ……そろそろ行くね、冬馬くん」

「うん。気を付けてね。ここはブリリアント……ううん、シャドウアースのみんなで守るから、安心して!」


 ……そのあとは素早かった。

 テキパキとアシリアは離陸の準備をし、その間に壊してしまったビルの一部の話をするとブリリアントの人は大丈夫、自分たちで直すから気にしないでくれと言ってくれたので、十分ほどで船は浮くことができた。


「ばいばーい!ムジナお兄ちゃーん!!また遊びに来てねー!!」


 ヘリポートで手を振る冬馬くん。

 オレは彼に手を振り返していた。

 一方ヘラはというと、煮え切らないという顔で船の反対から地上を見ていた。


「ヘラ?……もしかしてブルーローズのこと?」

「あぁ。気になってな……」


 ブルーローズは黒池に似ていると聞いた。

 だから気になるのもわかるけど……。


「いないものはしょうがないでしょ?」

「違う……言っていたことが気になるんだ」

「言っていたこと?」

「そうだ。『封じられていた不思議』がどうとか……」


 ヘラは真剣に考えている。

 だが、次はオリオンの本拠地に行かなければならない。戻ることは許されない。


「大丈夫だよ。今日からみんな仲間。二つに分裂することもなく、みんな協力してこの星を守るんだから」

「……そうだな。そうだよな……」


 と言いながらも心配そうに地上を見続けた。


 ____この時はまだ、この星に封じられていた……眠り続けていた不思議について、誰も対策は練っていなかった。

 いや、練ることができなかった。

 なにせ、それは皆の深い深い精神部分に刷り込まれていた『当たり前』だったからだ。

 この星が『それ』に襲われるのは……また別の話。


挿絵(By みてみん)

どうも、グラニュー糖*です!

現在、「怪奇討伐部完結直前・pixivと同じところまで進める祭り」を開催しております!

こっちでは表紙を載せられないことが本当に残念ですが、楽しんでいただけると幸いです。

本当はイラストを見て読むほうが良いんですけどね!


なお、pixivからそのままドンしてるのでルビやら何やかんやがpixivのコマンドのままになっている場合があります。それを見つけた際はお手数ですがお知らせしていただくととても嬉しいです。もちろんコメントなどもお待ちしております!


ではでは〜

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