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帰り道
帰り道。
「なんでそんなにカラスを毛嫌いするんだ?」
レアは困ったように言う。
「私もなぜかわからないけどシックス・センスがそう感じるんですの」
「何、セック・・・・・・」
バン。
「痛って」
レアに頭を叩かれた。
「レディーの前で恥ずかしいこと言わないんですの。第六感のことですの」
「わかったよ。でも人のこと感覚で嫌うのは良くないぜ。俺も見た目で損したことあるし」
と言うとレアはこう答えた。
「確かに和樹はイケメンじゃないですし、チビだし、デブだし、つり目だし、頭も悪いし、運動もできない」
「グサッ、グサッグサッ。レアさんそれぐらいにして下さい(涙)」
「でも、優しくって自分のことよりも他人を優先するところに惚れちゃ・・・・・・」
「レアさん?」
「なんでもないんですの」
その後、レアはご機嫌で帰っていったという。