Sleep & Try
「起きて・・・・・・起きなさいですわ和樹」
目を覚ますとツインテールの少女がいた。
「このままじゃマズいですわ。私にキス・・・・・・いや手を繋いでほしいですの」
少し恥じらいながら少女は言った。
チビでデブな俺にはまたとないチャンスだ。
だが、俺は寝起きだからこう言った。
「今は無理だ」
その少女が嫌いなわけじゃないがこういうのは二人きりで室内で・・・・・・室内?
俺は当たりを見渡すと断崖絶壁にいた。
「これはどういうことだ!」
「私の『創生』の力をカラスの『消滅』の力が上回っているのですの」
「カラス?」
「もうすぐサルさんが来ます」
「カラスにサル?」
なんだ昔話でも始まるのか?
そこに小柄な男が来た。
「親分大変でやんす。カラスがイケメンを消したでやんす」
なんだカラスっていいやつじゃん。
この世で不要なものベスト3に入るイケメンを消すなんて。
「カラス良いやつじゃん」
「親分、イケメンが消えるってことはレアちゃん以外の美女も消えるってことでやんす」
「なにぃぃぃぃぃ」
なんということだ。
イケメンが消えると美女が消える。
このパラドックスをどう解けばいいのか?
「ちなみに小柄なお前がサルでいいんだよな」
「そうでやんすよ。親分また記憶喪失に!?」
「ということは、ツインテールの君がレアちゃん?」
「そうですの。もう時間がないんですの」
大地が割れ始めた。
「あなたの力が必要ですの?」
「俺はいっ・・・・・・た・・・・・・い」
そこで深い眠りに入った。
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