表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
追放された二人の冒険者の物語集 〰 第四章パーティー追放されたからって冒険者家業はやめられない「医療・犯罪・不老不死」  作者: 飛騨牛太郎
パーティー追放されて仕事が回ってきたので女子高の講師をやると思ってました。
91/303

8話

「君のその服装は、ここの学生の制服かい?」

 石造りの広い建物を歩く中でドーリーは女性にそう聞いた。

 壁から天井まで石づくり、床には高そうなカーペット、壁には神やそれに仕える聖職者たちが書かれた宗教画。

「はい。我が第三女学園の制服です」

 確かに三人とすれ違う生徒たちも同様の服を着ている。下はスカートとズボンを選べるようだ。

「女子学生の制服としては随分と厳つい制服じゃないか。それ、腰に剣でも吊るしたら聖騎士団の服装だろう」

「えぇ、今でも正式な式典では正装として剣か長杖を持つことになってますね」

 帝国では宗教諸派が限定的ながら司法権などの自治権を所有していた時代がある。そのころ宗教組織の私兵として組織されたのが聖騎士団だ。

 現在は皇帝に俗世の権力を取り上げられたため廃止している組織が多いが、宗派によっては慣例的に聖騎士団という名称の組織を作り組織内の風紀取り締まりや伝統的な行事などを行っている。


「ここって比較的新しい無宗派の学校でしょう?なぜ聖騎士団なんですか?」

「もともと本学の校舎は今は名前も忘れられている宗派の男子向けの修道会として使われていたものですが、修道会は時代の波の中に縮小傾向となっていました。そこで学校再編成により他の宗教学校と統合され、空いた施設に時の皇帝の配慮により新しく新時代を担う女子生徒向けの学校を作ったというのが学校の発祥であり、その際にその宗派がここを明け渡す唯一の条件が、古くからの伝統的であるこの制服だけは残していくことということでした。ですから現在に至るまでこの制服になっていると聞いております」


「よく勉強してるね」

 Vはそう言った。学校の歴史をペラペラと解説できる生徒というのは珍しい。何か学内での役職付きか、もしくは相当優秀なのだろう。

「歴史はわかったから君の意見を聞こう。その制服、正直どう思う?」

 ドーリーの意外な方向からの質問に生徒はすこし考え、品の良い笑顔で答えた。

「入学して数か月はカッコいいって思ってましたけど、慣れてみるともっとかわいい制服がいいなって思いますね」

 それを聞いた二人は笑った。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ