7話
「~~~~~~」
勘定を済ませた後、野次馬の間を通った先でドーリーが見たのは、服が血だらけで指に包帯を巻いた男と、その包帯を触りながらまじないをかけているVだった。
魔法の呪文は素人にはなにかわからない。しっかりと学んだ物だけが理解することができる。
「~~~~~~よし、染みますから覚悟してくださいよ」
そう行ってVが包帯を取ると、つながって動く指。そして周りから驚きの声。関節の上にはどす黒い真っ黒な一本の筋があり、それが先程まで切り落とされていたことを表している。
「まぁこんなところですね。この辺に医者はいますか?」
「今日は休みだが市場の専属医がいる。首都からきたから腕はいいぞ」
野次馬の一人にそれを聞いたVはポケットからメモ帳を一枚取り出し、いくつかメモを書いた。
「とりあえず繋がりましたが、あと二ヶ月は引き続きしっかりと手当をしないと指が壊死して腐り落ちる可能性があります。医者にこのメモを見せればわかると思いますので、そのお医者さんにしっかりとみせてください。いくらか金はかかりますがちゃんと通ってくださいね。壊死したら指どころか腕まで落ちるかもしれませんよ」
「あ、ありがとうございました。しかしお代は」
「いいですよ。結構。勝手にやったことですし」
そう言ってドーリーを探すV。
「終わったなら行こうか」
「あ、どうもすいません」
切り落とした指や腕ををつなげるのは傭兵や冒険者家業だと結構よく見る治療法だから、ドーリーもそこまで驚きはしない。
ただVの手際が傭兵団にいた魔法使いなんかより良いのは魔法については素人のドーリーがみてもわかった。
「君、結構腕が良いな。傭兵やってるときはもっとひでぇやつをゴロゴロみたもんだが」
「学校じゃ成績がよかったんですよ。実践だとあまり生かされなかったんですけどね」
「なぜ?」
「周りが優秀だったんですよ。実力の不一致。考えてみると、追い出されてしかたなかったのかな」
そんなことをいいながら市場の外へ向った。




