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追放された二人の冒険者の物語集 〰 第四章パーティー追放されたからって冒険者家業はやめられない「医療・犯罪・不老不死」  作者: 飛騨牛太郎
パーティーから追い出されたので繋ぎの仕事を受けた。と思ったけどなにか違うようです
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46話

「こりゃ戦争でもしたのか」

 その夜はドーリーとVがオークの死を確認した後に、5人そろって老婆の家で寝た。

 夜中に後片付けをするつもりはない。

 そして翌朝、事情は先に聞かされていたとはいえ夜中の爆音で目が覚め寝不足な住民たちが、何か手伝えることはないかと集まってきた。

 そこにいたのは両腕が吹き飛ばされた怪物の死体。

 爆風で地面が削れそこには人が泳げるのではないかという血溜まり。腕は森の中から見つかったが、それを持ち上げるにも数人かかり。

 それを見た村人の率直な感想だった。


 村人の声を聞きつけたVとドーリー、そして元猟師と山菜取りの名人が出てきた。

「お前ら野次馬するなら手伝え」

との山菜取りの名人の号令で片づけの開始。

 村長の娘はそのあとに出てきた。彼女も寝不足。


 オークの死体については重すぎて動かせないので、火葬することになった。

 村人達が家から持ち出した農機具で延焼しないようにでかい穴をほり、そこにオークの死体を放り込む。

 人じゃ無理なことは見てわかったので、紐をくくりつけて馬数頭で引きずることになる。

 村人に対して手際よく指示をする村長の娘とそれを補佐する元猟師と山菜取りの名人の二人を見て、よそ者のドーリーとVは参加しても仕方ないと思い、数人の村人を連れて昨夜使った弓の撤収を行う。


「女騎士なんぞより親の仕事を継げばいいのに」

 村長の娘の活躍をみたドーリーの率直な感想。Vも同じことを思った。

「みんなそう言ってますよ。どっかのボンクラに村長になってもらうよりお嬢になってもらいたいんですけどね」

 村人も同じことを言った。つまり当人以外はみんな大体同じことを思ってる。


 彼らが使ったのは設置型の大きな弓だ。撤収も設置もふたり以上で行う。

「旦那、これオークのですかい」

 村人の一人が二人にそう聞いた。指さしていたのは棍棒。


 ふたりが弓を設置したのは鹿を抱えたオークを正面で見ことができる森の中。

 身を隠す場所になるし、もしオークを取りそこねたら剣と弓でひきつけやすい場所という選択。

 ふたりが時間を稼いで、他の3人が村に行き避難するように指示を出す。これが失敗した場合の作戦。


「多分そうだな」

 ドーリーはそういった。

 オークの最後の一撃、無我夢中で声に向かって投げつけられた棍棒は木に当たり、根元に食い込んでいる。

 立木にである。人に当たれば防具など関係なく確実に死んでいるだろう。

「おっかねぇ。こんなのとやりあってよく生きてましたね」

「用意さえあればだよ。ほんと。もうやりたくないね」

 ドーリーは自分でもあきれたようにそう答えた。


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