14話
風呂からでた二人が見たのは、庭で一人の若い女が黙々と剣をふる姿。
短い黒髪で、動きやすそうな男装をしたスラリとした美人。年齢はVよりも年下。首都なら学生として勉強してるくらいの年だろう。
「田舎じゃ女も剣を振るのか」
ドーリーはそんなことを言った。
「女騎士団がいるんだから、田舎で振ってもおかしくはないでしょう」
とVはトンチンカンな答え。
まぁたしかに、首都の王城には若くて美人揃いの女騎士団があるにはあるし市民から人気があるが
「ありゃ貴族や金持ちの娘が箔付けで入るもんだぜ。入りたきゃ剣なんかよりお歌と礼儀作法のほうが大事さ」
実情としてはドーリーの言うとおり。戦争どころか普段の衛兵業務にすら出ない。出るとしたら王宮のパレードや舞踏会の警護程度。
それで入団金などと言って金を取られる。それでも入りたいのは結婚式に向けての箔付けのため。
「なにか?」
二人の会話を聞いた女がそう言ってこちらに近づいてきた。
やはり美人だ。そして怒ってる。Vはなんと答えたものか迷って声がでない。
「剣を振るより弓と槍のほうが儲かるって話さ」
ドーリーはそう答えた。
「剣なんざ一本持てりゃ田舎者でも覚えられるからな。弓や槍なんかはそうは行かねぇ。頭数が少ない職種のほう儲けがでかいし雇われ口が多いんだ」
「べつに冒険者になろうなんて気はないので」
そう言って去っていった。
「こんな扱いなのか?冒険者って」
ドーリーはVにそうきき
「基本的にこんなもんですよ。冒険者なんて」
とVは答えた。




