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チートな俺と契約精霊  作者: 話せば分かる
第1章:日本精霊学園
6/10

第5話 『クラスメイト達』

見本として鷹山先生と戦うことになった竜牙。

しかし、先生にボコボコにされてしまう。

その後、戦闘の解説等の授業が終わり、休み時間になる。

休み時間に入った途端、ある人が話しかけてきて----

チートな主人公が紡ぐ、ハーレム学園ファンタジー!!

竜牙りゅうが、一緒にご飯食べに行かない?」

「ああ。ん、ちょっと待ってくれ」


 桜花おうかと二人で食べるのも良いんだが、クラスメイト全員で食べようと思った。他の二人とも仲良くしたい。

 俺は声をかけるため、二人の所に行く。


五十嵐いがらしさん、鷹山たかやまさん、俺達と一緒に昼飯食べに行かないか?」

「そういうことなら、是非お願いします」

「ボクも行きたいな」


 二人の了承がとれたので、皆で一階の食堂行く。

 歩いている途中、鷹山さんが話しかけてきた。


「そういえば、霧裂きりさきクンと鷲宮わしみやさんって幼なじみなんでしょ?」

「ああ。それと五十嵐さんと鷹山さんにお願いなんだが、俺のことは竜牙って名前で呼んでくれ」


 俺達のクラスは人が少ない。皆で仲良くしないと、クラスの空間が悪くなりそうだ。


「分かった。ボクことも円香まどかで呼んでね」

「私のことも愛里あいりとお呼びください」

「了解、円香、愛里」

「私のことも桜花って呼んでね」

「分かったよ、桜花」

「分かりました愛里さん。よろしくお願いします」


 やっぱりこうでなくちゃな。皆で仲良く。


 食堂に着くと、人がいっぱいいた。座れる場所はあるかなぁ。

 食堂も相変わらず近代的っぽいな。周りにモニターがメッチャある。

 俺達が食堂に入ると、食堂全体が一層騒がしくなった。


「見て! 噂の男の精霊使いよ!」

「ホントだ……。噂通りカッコイイわね……」


 うーん。過度な注目はやっぱり嫌だな。

 そんなことを考えていると、隣にいる桜花の機嫌が悪くなっているのに気がついた。


「桜花、どうかしたのか?」

「別に……相変わらず竜牙ってモテるよねって」

「ん? 何か言ったか?」

「何でもない!」


 と言ってそっぽを向いてしまう。たまに桜花は機嫌が悪くなるんだよなぁ。

 俺達はカウンターに行き、それぞれランチを頼むと、空いている席に着く。俺はハンバーガーを二個頼んだ。本当に無料だな。


「竜牙クンってモテるんだねー。ボク知らなかったよ」

「さあ? 俺は実感湧かないな」


 告白されたことは何回かあるが、全て断っている。誰かと付き合うなんて考えたことも無かった。


「竜牙さんはカッコイイですから、誰かと付き合ってるのですか?」

『竜牙さんは私の恋人です』

『私の恋人でもあるわ』


 リアナ、レミーア……。ちょっと黙ってろよ。


「いや、今までに俺は誰とも付き合ったことはないな。リアナとレミーアも含め」

『酷いです竜牙さん……』

『傷ついたわ……』


 いや、だって、ねぇ。真実は言うべきだろう? 嘘は言ってはいけない、と親に教育されてきたはずだ。

 俺って結構カッコイイって言われるが、そこまでかなぁ。テレビのアイドルの方がカッコイイ気がするのだが。

 そうこうしているうちに、ハンバーガーを一個食べ終えた。そこそこ美味いな。


「そういえば、桜花が魔法を使えて、しかも選抜生徒に選ばれているとは思わなかったな」

「そうね。でも男の竜牙が魔法を使えるなんてね」


 俺も、何で自分がリアナとレミーアの契約者なのかサッパリ分からない。何か特別なことが俺にあるのだろうか。


「そういえば、竜牙。卒業式の日に私達を助けてくれたでしょ?」

「まぁ、助けたっていうか、あの時はただがむしゃらに戦っただけから----」

「で、でも、助けてくれたのは事実でしょ? だから、その……ありがと」


 桜花が顔を赤くしながら礼を言ってきた。おいおい、礼をするだけなのに照れやがって。

 ハンバーガーを二個食べた後、オレンジジュースを飲む。茶が美味い。茶じゃないけど。


「竜牙クン、お姉ちゃん強かった?」


 と急に円香が言ってきた。やっぱり円香って鷹山先生の妹だったのか。鷹山先生と同じ綺麗な赤色の髪や、どこかフレンドリーな感じがするんだよな。


「そうだな。先生は余裕がありそうだったな。まだまだ本気は出してなさそうだった」

「ふーん。竜牙クンでもダメか……」


 円香が少し考えるような顔をする。何かありそうだが、他人のことにはあまり干渉しない方が俺だ。誰しも一つくらい悩みはあるだろうしな。俺も家族のことはあまり話したくないしな。

 ふと時計を見ると、時刻はもう午後の一時十五分。五校時が始まるのが一時半だから、そろそろ着替えに行かないとな。

 地図を見ると、一応男性更衣室はあるらしいが、女性更衣室と同じ大きさだ。一人で使うには広すぎて使いたくないな。と言っても、女性更衣室で着替えるわけではないが。


「よし、それじゃそろそろ行くか」


 俺達はカウンターに行って食器を片付ける。食堂にいるほぼ全員の視線が俺に集まっているのが分かる。やれやれ。男がここにいるのがそこまで珍しいのかよ。

 俺達は歩いて更衣室に行く。


「ほんじゃ、俺はこっちだから」

『それでは皆さん、また後で』

『またね』

「おい。お前らまさかついて来るつもりなのか?」

『竜牙の着替えを手伝うわ』

『私達は竜牙さんの契約精霊。マスターである竜牙さんのお側にいるのは当然です!』


 さすがにそれはしゃれにならん。リアナとレミーアはいつも通りドレスだろうが、俺はトランクスにまで脱がなければならない。さすがにそれはマズイ。


「お前ら、絶対に入ってくるなよ?」

『はーい』


 やけに聞き分けが良いな。嫌な予感がする。

 俺はその予感は一度無視して更衣室に入る。やっぱり大きいな。

 着替えている途中、アイツらが突入してくることは無かった。嫌な予感がしたが、どうやら俺の勘違いだったらしい。


 グランドに行くと、そこは中学校の校庭より遥かに大きいが、ただ大きいだけの何の変哲もないグランドだった。ここで何をするんだ?

 俺がグランドにいると、皆が体操服に着替えてやってくる。ジャージだからそこまで身体の線が出ていないな。いや、別に残念とか思ってないぞ?


 始業のチャイムが鳴ると同時に、鷹山先生がグランドに姿を現す。先生もジャージになっているな。


「よし、時間通りだな。では、これから個々で違うことをしてもらう。まずは時間の掛かる五十嵐と鷹山からだ。二人には自分の契約精霊と話してもらう。事前に、君達に契約精霊がいるのは聞いているな?」

「はい」

「なら良い。まずは自力で自分の中にいる契約精霊と対話しろ」

「分かりました」


 円香と愛里が一緒に返事をする。息ピッタリだな。

 俺が初めてリアナ達と話したのは確か、卒業式の日の朝に見た夢みたいなもの中だったな。あの時は全く意味が分からなかったが、今ではリアナ達のことを少しは分かっている。


「では次、霧裂と鷲宮だ。君達には初級魔法の練習をしてもらう。霧裂は契約精霊とのことは問題無くクリアしているし、鷲宮は契約精霊がいない。なので、五十嵐と鷹山より先のステップにいってもらう」

「分かりました」


 桜花に契約精霊はいないのか。どうも、普通は契約精霊がいる人の方が珍しいらしい。


「霧裂、君には身体強化の魔法を覚えてもらう。君の契約精霊からすると、接近戦タイプだろう。なら、身体強化の魔法は必須だ」

「了解です。どういった練習をすれば良いのですか?」

「簡単だ。自分の魔力を身に纏え」


 なるほど。ようするに、確か戦っている最中に光と闇のオーラが出ていたな。あれは自分で意識せずに出ていたから、リアナとレミーアが出していたのだろう。それを、二人の力無しでやれってことか。


「鷲宮には、私が霧裂と戦った時に使った魔法の練習だ」

「分かりました」


 よし、桜花もやる気満々だな。俺も気合い入れてやるか。

 俺の中にある『何か』が沸き上がるのが分かった。これが魔力なのか?

 先生と戦った時に纏った光と闇のオーラの感覚を思い出す。思い出せ、自分の力が上がるような感覚を。

 先生に言われた通り、自分の魔力を放出して、自分の周りに纏ってみる。お、案外楽に出来たな。あの時と同じように、光と闇のオーラを纏うことが出来ている。


「先生、出来ました」

「な、何? もう出来たのか?」


 先生が心底驚いたような顔をした。ん? そんなに速かったかな?


「君が前に身体強化したのは、契約精霊の力があったからだろう? だが、今回は初めてで、しかも今も続けて身体強化を保てているなんて……」

「え? そんなに凄いことですか?」

「普通、身体強化するまで一ヶ月。出来たとしても一瞬だけらしい。それを、この長い時間保つなんて……」


 へー、一ヶ月か。俺は前に体験していたから楽に出来たのかな。


「それでは、その魔力の身体強化をもっと効率良く出来るよう練習するんだ」


(はぁ、まだまだ練習か。だけど、自分がまだまだ強くなるって分かると、やる気が沸いて来るな!)


 そう考えていると、急に身体強化に魔法が解け、体が重くなった。

 それだけじゃなく、視界が暗くなり、仰向けに倒れる。


『竜牙さん!?』

『竜牙!?』


 二人が慌てて駆け寄ってくる。最近倒れること多いな。

 どんどん視界が暗くなっていき、真っ暗になる。そして、俺の意識は無くなっていった----



     *



 目が覚めると、そこは俺の部屋だった。今の俺は仰向けで寝ているらしい。

 窓を見ると、外は暗い。もう七時半か……。


(ん? この腕に当たっている柔らかな膨らみはまさか!? というか、後ろから抱き着いているのは誰だ!?)


 掛け布団を取ると、腕に抱き着いているのはレミーアで、背中に抱き着いているのはリアナだった。俺が倒れている時に何をやってるんだコイツらは……。


『んん、竜牙、起きたのね』

「レミーア。お前らは何で俺に抱き着いているんだ?」

『竜牙が魔力切れで倒れちゃったから、私達が魔力を分けてたの。契約者の近くにいることで魔力を分けられるのよ』


 なるほど。それなら仕方ないな。むしろ助かる。

 リアナは相変わらず起きていない。寝起き悪いなコイツ。


『竜牙さーん』


 リアナは寝ぼけているのか、俺の名前を呼ぶ。

 そして、驚くことに、俺の背中に甘噛みしてきた。

 ちょ、ちょい。メッチャくすぐったい。そして何か気持ちいい。うわああああああ。これ以上は勘弁してくれ!!

 俺はリアナを引き剥がそうと、リアナの方を向き、肩を掴む。

 その時、リアナの身体を見てしまった。朝にも見たが、朝は見なかったきわどい部分まで見えてしまい、


(ああ、もう限界……)


 俺は鼻血を噴き出して、また倒れた----

 




久しぶりに二日連続投稿した伊原志永淳です。

記念すべき五話。しかし、やっと五話。予定では最低百話を目指しております。

最近勉強してないので、どれだけ自分が馬鹿になっているのか不安でもあり、楽しみでもあります笑。

次回はバトルの予定。予定は未定と良く聞きます。

では、また会う日まで。御機嫌好う。


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