9 魔法発動!!
それからよくよく考えて乙女ゲームの世界での私は悪役令嬢で魔法が使えたので、一応悪役令嬢役の私にも魔法が使えるのではないかと考えていたら、見えていた世界が変わり、赤、青、黄、緑、紫といった光が漂っていました。
「っわ!」
「どうしました!カリーナ様!」
「いえ…いきなり周りがキラキラして驚いてしまって…」
「キラキラ?魔粒子のことですか?」
「魔粒子っていうんですか?綺麗ですね〜」
驚いてその理由をヴィル様に説明したら、それが魔粒子だと説明を聞きそれに綺麗、綺麗と周りを見回している私に今度はヴィル様が驚いていました。
「っえ、カリーナ様は今まで魔粒子を見てなかったんですか!?」
「え〜と、これが魔粒子なら今まで見てきてなかったです…」
「そうなんですか…勝手に見えているものだと思ってました…」
私が今まで魔粒子を見てきていると思っていたと聞き、不思議に思い首を傾けたら、
「セイン様とローズマリー様との子でアレクの妹だったので、勝手に魔法が使えると思っていたので…魔法が使える人は魔粒子を見ることができるので」
「そうなんですか…じゃあ、私も今は魔法が使えるんですよね?確かどの魔法も想像力が大切で、発動したい魔法を想像すると魔法陣が浮かんで、そこに魔力と魔粒子を編みながら流すことで発動することができるんですよね!」
「は、はい。でも……」
魔法が使えることが分かり嬉しくて魔法発動の方法の確認をし、それが合っているとわかるとヴィル様の話もちゃんと聞かないで、ゲームでは精神干渉の魔法を使えていたけれど、治療魔法も使えないか確認するために体の怪我を治したいと想像しました。
そこで浮かんだ魔法陣に自分の魔力と治療魔法を発動するのに必要そうな色で、先ほどから体の回りを漂っているの魔粒子を限定して編みながら魔力を流しました。魔法が発動したのか体の回りを薄緑のまくがはりました。
「カリーナ様!!何をしたんですか!」
「え〜と、治療魔法を使えないかと思いまして発動してみたら何か発動しました……」
「確かに発動してますけど、こんなに魔力を使ったらカリーナ様が倒れてしまいます!」
「そうなんですか?」
「そうなんです!早く止めて下さい!」
「え、止め方が分かりません…」
「はぁあ〜!!とりあえず魔法陣に魔力を流すのを止めてください!」
「は、はい!分かりました!」
と言ったものの止めようとした瞬間に魔力が切れたようで、急に意識がなくなっていきました。
「カリーナ様!」
意識がなくなっていく中、こんなことついこの間あったなと呑気に思いながらまぶたが閉じていきました。
いきなり登場のローズマリーはカリーナの母親です。