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番外編 殿下の独白

今回は殿下の話です。良かったら読んで下さい‼






小さい頃、アレクの妹が 会いに来るかもしれないとなったことがある。お父様言わく俺の婚約者にしようと思ってのことらしい。でも、それはカリーナ嬢自らの拒絶で無くなったが。


その時の俺は周りの女子どもがはしゃぐ位だったこともあり、どんな女でも俺に惚れると思い込んでいた。だから、カリーナ嬢に拒絶されたと聞いたときはショックで一週間は落ち込んだ。


まぁ、その経験があってダメ王子にならなかったから良かったが、今でもアレクにはいじられるから何とも言えない。




初めてカリーナ嬢に会ったのはカリーナ嬢の学院の入学式。カリーナ嬢はアレクや宰相のセインからうざいほど聞かされた通り、とても綺麗だった。


セインやアレクが甘やかしていると知っていたこともあり、カリーナ嬢は傲慢で自己中心的な人物だと思っていたが、第一印象はとても良かった。


ヴィルの婚約者だと聞いて少しショックだったが、親友として祝福した。カリーナ嬢に対してあんなに優しく微笑みかけているのを見たときは驚いたが、心から笑えているヴィルを見て嬉しくなった。


学院生活や生徒会活動を頑張っているカリーナ嬢に好感を持っていたが、ヴィルの存在がそんな心のストッパーになっていた。


だが、ヴィルの様子に不安に思っているカリーナ嬢を見て、ストッパーも壊れそうになっていたとき、ヴィルが精神魔法を受けているんじゃないかと思うことが多発した。


カリーナ嬢を好きになってしまった気持ちは変えられないけれど、カリーナ嬢に笑っていて欲しいそう思い、カリーナ嬢を励まし、ヴィルをマリーレーヌから取り戻すことに成功した。


まぁ、カリーナ嬢がヴィルに解除魔法をかけなければ成功はしなかったが。


解除魔法をかけるときの必死なカリーナ嬢を見て、俺の初恋も終わってしまったことに気づいたが、もし、このままヴィルが取り戻せなかったら、カリーナ嬢もどうんな手を使っても手に入れるつもりだった。


そんなことにならなくて良かったと思う気持ちと、そうならなくて残念な気持ちとで複雑な気分だった。




ヴィルたちと別れてマリーレーヌを応接室へ連れていき、精神魔法について問いただそうとしても、暴れて拘束を解こうと「離せ!」と暴れている。


「お前は何でこんなことをしたんだ」


「何よ‼あなたたちはただのプログラミングでしかないはずなのに‼私の邪魔をして!自分が相手にされなかったことを気にしてるの?最初に現れなかったあなた達がいけないんじゃない‼だったら、自分の好きなようにやるわよ‼」


「何を言ってるんだ‼お前のその身勝手な考えでカリーナ嬢を傷つけたことを何も思わないのか!?」


「何を言ってるの?この世界は私のものなんだから私の自由にして良いのよ。誰が傷つこうがそれは私のためなんだから光栄に思わないと」


何を言っても通じない言葉に諦めてしまったが、カリーナ嬢を傷つけた事を謝らないマリーレーヌに苛立ちは消えない。


俺が話しかけなくても、「離せ!」「触るな!」と暴れていたが、魔力制御装置をつけたとたん暴れなくなった。


何かぶつぶつ言っていたがそれは、「何で私がこんな目に」「あの女のせい」「私の世界なのに」とこれの繰り返しだった。


本当はカリーナ嬢を傷つけた事を後悔するぐらい、仕返ししてやろうと思っていたが、父上に止められてしまった。


魔力制御装置をつけ、王国騎士団に受け渡し、俺たちはカリーナ嬢がいる部屋に向かった。


部屋に入るとヴィルとフランが何か言い合っていて、カリーナ嬢が困っていた。


そんな二人に「何を言い合ってるんだ、お前らは」と言うと二人は静かになったが、今度はアレクとヴィルがうるさくなった。


それに注意して、カリーナ嬢にマリーレーヌの処置を告げると、カリーナ嬢は「悔しくない」と言いヴィルが戻ってきたこと、自分に味方がいたことが分かったからと告げてたカリーナ嬢に俺はもう何も言えなくなった。


そこからはアレクとヴィルの言い合いに参加して、ヴィルに「カリーナ嬢を泣かせたら今度こそ奪うからな」と告げた。



それからは、いつ見てもカリーナ嬢が幸せそうで安心した。


俺の初恋はあの日に終わってしまったが、二人の結婚式をこんなに心穏やかに見守れるのは二人が幸せそうだからだと思う。


この二人を見ていて、俺もいい人がいないかと考えてしまったのはしょうがないのではとそう思いながら、二人に祝福の言葉を告げに向かった。








殿下はカリーナのことが小さい頃から気になってはいたけれど、それを表に出せず、カリーナと会ったときに思い入れが強すぎて一目惚れしちゃうという感じです。

いつか殿下にも良い出会いがあると信じてます。

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