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46 ヴィルとマリーレーヌ








あの日目が覚めてもう一度寝て、起きてそれから一週間家に滞在することになり、お父様もお兄様必ずどちらかが私の側に居てくれるようにしてくれました。


そうして、学院に戻る日は二人とも見送ってくれました。


今回の能力試験は中止になってしまったようで、筆記テストの順位と剣技の試合の順位は公開され、魔法の試合は今回は無しとなりました。


筆記テストの順位は学年一位をとれたようで安心しました。


学院に戻って一番は心配されましたが、このテストの結果を祝ってくださるかたがたくさんいて嬉しかったです。


学院に戻ってから私は今までと違い、ヴィル様が側にいない日々を送っていた。


マリーレーヌさんの側に常に一緒にいるのを見るようになり、心が凄く痛かった。





「.......さま!カリーナ様!」


「...!あ、すみません!リーリエ様。何でしょうか?」


「いえ、大丈夫です。ただ、カリーナ様の反応がなかったので、心配になってしまって.....。カリーナ様、本当にいいのですか、ヴィルさんのこと...」


「...ええ、私もあまり分からないのですが、お父様とお兄様の言ったことを信じてますから」


学院に戻って直ぐにリーリエ様、アリサ様、ナタリー様は私がいなかった間のマリーレーヌさんとヴィル様の事を話してくれました。


私はそのときにお父様達がおっしゃったことを簡単に説明し(生徒会メンバーにも)とりあえず見守ることを話しました。


ですが、それでも心配してくる皆様に安心してもらいたくて笑おうしましたが、ちゃんと笑えていたか分かりません。


マリーレーヌさんは私たちと同じクラスです。必然的に毎日のように二人が一緒に居るところを見てしまいます。


ヴィル様の腕とマリーレーヌさんの腕が組んで、二人で笑いあってるのを見ると、「ヴィル様は私のだ!」と叫んでしまいそうです。


私がここまで心が狭いとは思わなかったです。




「.............はぁ」


生徒会室へ来て仕事をしていても、ふとした瞬間にヴィル様とマリーレーヌさんの様子を思い出してしまい、ため息をついてしまいます。


カキカキカキカキカキカキ


「............はぁ」


「........カリーナ嬢、あの、その、...大丈夫か?」


「はい、大丈夫です。...すみません、何度もため息をついてしまって...。気をつけます」


「ああ、いや、大丈夫ならいいんだ」


「ありがとうございます」


それからはため息をつかないように気をつけ、一日を終えました。






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