片付け
「あっれ~、ヴィルテイトさんどうしたの~?」
「あなた方がしっかりしてないからですよ‼ほら、早くやりますよ」
私が来たことに気づいた、テオバルトさんの反応が他人事過ぎて、イラッときた。
「ほら、ちゃっちゃと動いて下さい‼」
「「「は、はい‼」」」
そうして、少しでも怠けようとした瞬間に声をかけ(テオバルトにだけ)業者の人に指示を出し、片付けをし終わらせた。
そうして、食堂に誰も残ってないのを確認し、食堂の全ての扉の鍵が締まっているのを確認し、食堂の最後の扉を閉めてリーナが居る講堂へ皆を置いていく勢いで向かった。
講堂へ行くと片付けが続いているなから三人揃ってお茶を飲んでいた。
私を見つけて、声をかけようとしたリーナより、先に私の後ろに居るテオバルトが「あー!ずるい‼」と言っていた。
「あ、お疲れ様です!テオバルト様達もお飲みになりますか?」
「わーい!飲む飲む~」
そう言って、テオバルトさんは私の横を抜いて、席に着いてお菓子を食べ始めた。
「ヴィル様~ヴィル様もお茶にしましょう~」
「はい!リーナ」
それから、皆でティーパーティーになり、その間に講堂の片付けが終了した。そうして私たちも講堂から生徒会室へ向かった。
生徒会室へ着くとイーリスはリーナに書類仕事を任せて、他のメンバーと私を部屋の隅に集めた。
「おい、ヴィル。昨日は何があったんだ!カリーナ嬢が不安そうにしていたぞ!」
「.....そうですか.....。やはり、不安にされていたのですね...」
「もっとカリーナ嬢の事を考えたらどうですか?」
「ええ、気を付けます」
その後も、ずーと私はイーリスから小言を言われて一日が終わった。
この次の日から、2ヶ月後の学院祭に向けて忙しくなった。
学院祭を一週間後に控えた休みにフェルダ家に帰った。
今回、フェルダ家に帰ったのはリーナに私の事を告げるために帰ることになった。
学院から馬車に乗る前に、見送りに来た生徒会メンバーがまたもリーナの笑顔にやられていたのはイラッとした。
フェルダ家に着くと、セイン様とアレクの相変わらずの溺愛ぶりに苦笑いになってしまった。




