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見回り




学院生活一ヶ月も経つとリーナにも学院の友達が出来、毎日楽しそうに学院生活を送っている。


更に生徒会活動もあり、忙しそうだが手伝えることは手伝って(というかイーリスが仕事を割り振ってくる)少しでも忙しく無いようにはしている。


一番はじめの学院行事はリーナが考えた宝探しゲームが採用され、リーナも楽しそうに生徒会活動をしていたので、横で見ている私も楽しかった。


学院生活と生徒会活動とで、リーナも私も忙しくしていて、あっという間に宝探しゲーム当日になった。


それまでの間、マリーレーヌさんが私達に関わってくるようなことはなかった。




宝探しゲーム当日私はリーナと学舎棟の見回りに当たることになっている。当然とばかりに言ってきた、あの時のイーリスの顔には腹がだった。


あいつは私が年上だということを忘れてるのか.....。


そのせいで、リーナが気にしてしまっている事を考えろと言いたい。


今回だって、リーナが謝ってきた。気にしなくて言いと言っても、気にしてしまうところがリーナの優しいところだけど、これくらいの優しさをヤツにももってもらいたい。


昔は「ヴぃーにぃちゃま」って可愛かったのに。


周りを見ているとリーナが目指した通り、チームの皆で話し合って宝を探していた。


「先輩が後輩たちに教室の説明をしたり、貴族の方々が奨学生枠で入った平民の方たちと問題を解いたり、いい感じにコミュニケーション取れていますね」


「はい‼ちゃんと計画した通り、コミュニケーションが取れてて嬉しいです‼」


「良かったですね」


笑顔で本当に嬉しそうにしているのを見て、私も嬉しくなった。頭を撫でると、更に嬉しそうに笑うので、抱き締めたくなったけど、我慢しよう。


そうして、見回りを続けていると遠くの方に一人でいる人が見え、リーナと一緒に近づいた。


「大丈夫ですか?」


「あ!ヴィルさん!私チームの人と離れちゃったんですが...きゃっ!!」


リーナが声をかけると相手が振り返り、マリーレーヌさんだと分かった。声をかけたのはリーナだったのに、無視して私のところに駆け寄ろうとしたが、転んでいた。


「大丈夫ですか?マリーレーヌさん」


「...大丈夫です‼」


「足とか捻ってしまったのですか?手を貸しますよ?」


転んだのを心配したリーナが声をかけたのに睨み付けていたことにイラッとしたが、リーナが手を差し出そうとしていたのを止めさせ私が手を差し出した。


「...リーナ、私がやるよ」


「ありがとうございます‼」


マリーレーヌさんが私の手を掴んだとき、甘いにおいがして、頭の中を霧がかかったようになってそこからのことは覚えていない。








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