41 マリーレーヌさんとヴィルの距離
婚約式が終わって、次の日の学院では私の婚約パーティーの話が、噂されていました。
「おはようございます」
「おはようございます。カリーナ様、婚約おめでとうございます‼聞きました、とても素晴らしい婚約パーティーだったと」
「ありがとうございます」
教室に入り挨拶をすると、婚約パーティーに参加していなかった方達から、昨日のパーティーの内容やドレスどんな方が来ていたかなど質問を受けました。
教室に入って直ぐに質問を受けていたので、教室の入り口の近くに居たのが良くなかったのか、後ろから入ってきたマリーレーヌさんに睨まれてしまいました。
「あ、ヴィルさん!!おはようございます!」
「おはようございます」
「婚約されたんですね。おめでとうございます」
「ありがとうございます」
マリーレーヌさんはヴィル様に話しかけましたが、ヴィル様は淡々と返事をしていました。マリーレーヌさんらヴィル様の近くに寄ろうとしていましたが、ヴィル様は一定の距離を空けて、マリーレヌさんがよってくるたびに徐々に後ろに下がっていました。
私はクラスの方達で話しかけてきた方と話してました。そうすると後ろからターニャ先生が教室に入って来ました。
「はーい、皆さん席に着いて下さーい」
そんなターニャ先生の掛け声に、皆席に着きました。
そうして授業になり、お昼休みになるまでヴィル様と話すタイミングがありませんでした。
「リーナ、今日は外でお昼にしましょう」
「はい‼今日はヴィル様がお昼を作って下さったので、楽しみにしてたんですよ~」
「ありがとうございます」
「ふふ」
話しながら歩いていると、学院の応接棟の近くにある木陰のベンチに着きました。
「もう、暑いですから人がいないですね~」
「そうですね、ではここでお昼にしましょう」
「はい‼」
「このサンドウィッチ、とっても美味しいです‼」
「ありがとうございます。また、いつでも作りますから」
「はい‼そのときは私もお手伝いします‼」
ヴィル様に笑いかけるとヴィル様は目を細めて笑って頭を撫でて下さいました。
「あ、そういえば、今日の朝マリーレーヌさんと話しているとき、ヴィル様少し様子がおかしかったですがどうかされたのですか?」
「いえ...昨日の婚約パーティーの時殿下達から言われたことがあったんです。」
「何を言われたのですか?」
私が今朝のことを聞くとヴィル様は頭を撫でていた手をおろして、少し苦しい顔をして殿下達に言われたことを話して下さいました。
それは、ヴィル様はマリーレーヌさんと関わったとき、様子が変わっているのではないかということで、マリーレーヌさんに近づくのをやめたほうがいいとのことでした。
殿下はマリーレーヌさんが精神魔法を使えるのではないかと疑っているようで、まだ調べている途中だから、出来る限り距離をとっておけと言われたようでした。
「そうだったのですね、だから一定の距離を空けていたのですね?」
「そうです。とりあえず、殿下が調べ終わるまでは近づかないようにします。まぁ、私から近くことはないですがね」
そうして、その日からヴィル様はマリーレーヌさんが寄ってきても、直ぐにどこかへ行かれるようになり、マリーレーヌさんと話すことはありませんでした。
今日、お昼の12時にバレンタインデー番外編を投稿します‼良ければお読みください(*^^*)




