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36 婚約式の前日に





婚約式前日に家に帰って来ました。その日の夜にお父様とお兄様に今までのお礼をかねて作ったプレゼントを渡そうと思い、お父様の書斎に向かいました。


お父様の書斎ですが、お兄様も同じ部屋で仕事をしています。今日は仕事ではなく、「お酒を飲む❗」と言ってお兄様とヴィル様を連れて書斎に行っていたので、お仕事の邪魔にはならないので私も書斎に向かいました。


コンコンコン


「カリーナです。失礼してもよろしいですか?」


「ああ、大丈夫だよ」


「失礼いたします」


「リーナ、どうかしたのか?」


「いえ、渡したいものがあったので...。お父様達大丈夫ですか?お顔が赤いですよ?ほどほどにして下さいね?」


「まだまだ、大丈夫だよ。でも、確かにこの辺にしとかないとかな?で、リーナの渡したいものは?」


「はい、...これです‼」


お父様達の顔が何時もよりほんのりと赤くなっていたので、心配でしたが、大丈夫とのことなので、安心してプレゼントを渡しました。


「魔力石の応用で、作って見たのですが.....うまくできたので加工してお渡ししようと思って...。防御魔法が発動する魔力石です。青色できれいですし、お父様達は何時も危険と隣合わせですから...。悪意のある攻撃は弾かれるようになっています。私のありったけの魔力で作ってますから、10回位は大きな魔力に当たっても耐えられると思います❗」


今までの魔力石はただ、魔力が込められているだけのものだったので魔力欠乏を起こす前に魔力を補給するためだけにありました。


私はそれ以外に活用できないかと思い、青の魔粒子と私の魔力を組み合わせたら防御魔法が発動する魔力石ができました。初めは常に展開されているものだったので、直ぐに魔力が無くなってしまうものでした。


それを改良し、紫の魔粒子を混ぜ悪意のある攻撃を弾くようにできました。常時展開は無くなって訳ではなく、少量の魔力を身につけた人から受け取り、その少量の魔力を使い感知魔法を常時展開されるようにしました。


「まだまだ、要改良の部分がありますが、良くできたものだったので、一番にお父様とお兄様に渡したいなって思ったのです‼」


お父様達は驚いた顔をしたあと、嬉しそうな顔をしました。


「ありがとう‼リーナ、とても嬉しいよ‼これはどうやって作ったの?」


「喜んでもらえて良かったです‼これはですね、今までの魔力石を作る要領で、青色の魔粒子と紫色の魔粒子を一緒に入れて作ったのです‼」


「青と紫の魔粒子?」


「はい‼」


青と紫の魔粒子のことを言うとお父様達の反応が真剣なものになっていきました。


「他に何色の魔粒子があるの?」


「え、...赤色と緑色と黄色です。お父様達にも見えますよね?」


「う~ん、私達には見えないんだよね。私達が見ている魔粒子は金色なんだよ」


「え‼そうなんですか❗」


「うん。.....リーナこの事は誰かに話したかい?」


「いいえ、お父様達が初めてです」


「この魔力石のことは?」


「それも、今日初めて話しました」


「そうか、この事は誰にも言ってはダメだよ?」


「はい、分かりました。.....これは作ってはいけないものだったのですか?」


「いいや、違うよ。これはリーナにしか作れないものだと思うから、そうするとリーナが危険な目に合ってしまうかもしれない。そんなことにはなって欲しくないから言ってはいけないだけだよ。.....でも、このプレゼントはとても嬉しいよ、ありがとう」


私が作ったものがいけないものだったらどうしようかと、不安に思い聞きましたが、お父様は私のことを思い言ってくれたのと、最後の「ありがとう」との言葉に嬉しくて少し泣きそうになってしまいました。


そんな私の頭をお父様達は撫でて下さいました。







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