35 婚約パーティーまで
休日に家で過ごし、学院に戻って次の日から学院際に向けて忙しく動き回り、学院際は無事終了しました。
それからの一ヶ月は婚約パーティーに向けてさらに忙しくなり、学院際が終わってからの休日は必ず家に帰りました。
生徒会の活動は3ヶ月後の能力試験に向けての活動になりますが、一ヶ月前まではほぼやることもなく、生徒会室で書類の整理が主な仕事なので、それほど大変ではありませんでした。
休日に家に帰っては、バタバタとして直ぐに学院へ戻るという毎日でした。
ほとんどの招待客はお父様とお兄様が選別して、招待状も出して下さいました。後は学院で私が関わりを持った方に個別に招待状を渡すだけでしたので、招待に関してはそれほど大変ではありませんでした。
ただ、ドレスの確認や指輪の確認などやることはたくさんあったのでとても大変でした。
「お疲れ様です、リーナ。お茶を用意したのでどうぞ」
「ありがとうございます❗ヴィル様‼」
「女性は大変ですね?他の準備は私ができても、こればかりは私じゃできませんから...」
「大変ですけど...ヴィル様と婚約できると思うと嬉しくって、大変というよりも嬉しいの気持ちの方が勝ってます‼」
ヴィル様が入れてくれたお茶を飲みながら、笑って言うとヴィル様も笑い返して下さいました。
「私もリーナと婚約できると思うと嬉しいですよ」
「当たり前だよ!私のかわいい妹と婚約できるんだから、嬉しくないって言ったら、私が殴ってるね!」
「アレクお兄様!お帰りなさい。今ドレスの最終チェックが終わったのですよ~。お兄様が決めて下さったのも、お父様が決めて下さったのも、もちろんヴィル様が決めて下さったのも、どれも可愛くて私に似合うか不安ですが...とても嬉しいです‼」
「リーナに似合わないドレス何かないよ、なぁヴィル?」
「はい、リーナは何でも似合いますよ」
ドレスが似合うか不安だと告げると二人とも「似合う」と頭を撫でながら告げて下さいました。
その後直ぐにお父様も帰って来て、一緒になって「リーナは何でも似合う‼」と頭を撫でて下さいました。




