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33 ヴィル様のこと






昨日、早めに寝たおかげで早く起きました。準備を終わらせて朝の涼しいうちに散歩に行こうかと部屋を出ました。


「おはようございます、リーナ」


「おはようございます、ヴィル様‼」


「今日は朝から何かありましたっけ?」


「いえ、散歩に行こうかと...」


「...一人でですか?」


散歩に行くと告げると、ヴィル様は少し笑いながら(目が笑ってません)一人でか確認してきました。


「...はい」


「私も一緒に行きます」


「本当ですか‼では、少し遠くまで行きましょう‼」


ヴィル様が一緒に行くことになり、嬉しくて盛上がり、鼻唄を歌いながら玄関に向かいました。


玄関まで行くと、お兄様の執事のウィルがいました。


「カリーナ様、おはようございます。どこかへ行かれるのですか?」


「おはようございます。ヴィル様とお散歩に行ってきますね。朝御飯には帰って来ます」


「分かりました。お気をつけて下さい」


「はい‼では、行ってきます」


ウィルに挨拶と内容を告げてから出掛けました。今回は街の市の方には向かわず、川がある住居地区に向かいました。


「まだ、朝が早いのに子供達が居ますね?」


「そうですね、遊びに行く前に家の手伝いをしているのでしょう」


「そうですか...皆さん偉いですね。...あ、ヴィル様‼あそこのベンチで少しのんびりしましょう」


「はい」


川の淵を歩いているとベンチがあったのでそこで少し座ることにしました。


「...リーナ、今回帰って来たのは婚約パーティーの準備の前に私から告げたいことがあったからなんです」


「え!そうだったのですか?お父様から連絡があったので、お父様からの用事だと思ったのですが...」


「はい、セイン様も関わりが無いわけではないのですが...、ほぼ私からの用事と言っても変わりがありません」


「えっと、婚約パーティーの前にってことは婚約に関することですよね?.....なんでしょうか?」


ヴィル様が深刻そうな顔で告げてくるので、不安になりましたが先を促しました。するとヴィル様は「私のことです」と告げられました。


「ヴィル様のことですか?」


「はい」


その後直ぐにヴィル様は自分の生い立ちから私の家に来たときまでの話をして下さいました。





ヴィル様の生まれはホルン国の隣国である、シュニシス国だそうでで、ヴィル様はその国の王様の2番目の息子様でした。ヴィル様のお兄様は王妃様の子で、ウィル様は側室の子でしたが、ヴィル様のお母様は王様の寵愛を一心に受けていた方だそうです。ヴィル様の下には姫様方が3人ほど居り、3人とも寵愛を受けている側室の子でした。


ヴィル様が生まれて直ぐのときは問題は無かったようでしたが、ヴィル様が10歳になったとき、ヴィル様が会議の席で頭角を現してしまい、王妃様が慌てられ、ヴィル様に刺客を出すようになったそうです。


ヴィル様が15歳になるまではどうにか潜り抜けられる程度の刺客だったようですが、15歳になり、どんどん潜り抜けられなくなりそうになったそうです。それは、シュニシスの成人の歳が16歳と言うことが関係してると思われました。


ヴィル様のお母様はホルン国によくお越しになっていて、ヴィル様もホルン国に来て、私のお兄様とイーリス殿下と遊ばれていたようで、その事がありヴィル様のお母様はヴィル様を亡くなったことにして、ホルン国に逃がしたようでした。


なので、今はシュニシス国は王様の息子は一人だけとなっています。私が5歳のときに次男が亡くなってしまったとなっていたからです。


「...と言うことです。リーナが今回のことで私のことを嫌いになったりしたら言って下さい‼私が原因で婚約出来なくなったと直ぐに断りの手紙を出します」


「嫌です‼私はヴィル様を嫌いになりません‼」


「私は今でも、王位を継ぐ気持ちはありません。しかし、この血のせいで、リーナも危険な目に合うかも知れません....それでもですか?」


「はい‼それでもです。それに、ヴィル様は私のことを守って下さいますよね?」


ヴィル様と別れるのが嫌で、直ぐに「嫌です」と告げました。それでも、ヴィル様は確認をとります。それに「ヴィル様が守って下さいますよね?」と告げるとするとヴィル様は安心したように、嬉しそうに笑って下さいました。


「はい...。私がお守りします。...リーナ、ありがとう...」


ヴィル様は少し泣きそうな顔になって、「ありがとう」と告げられ、私は笑って頷きました。







ヴィル様の正体は隣国の王子でした。何となく、身分のある人だとは分かっていたと思いますが.....。カリーナは気づいて居ませんが、ヴィルは乙女ゲームの裏ルートの攻略キャラという設定です‼



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