10 倒れてしまった原因は
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「……魔法が………っていた……すでに………怪我も…」
「……本当か!!………自分…………いうのか!」
「それが………」
意識が浮上しかけている中、お父様と知らない人の話声が聞こえてきて、お父様の「やるわけないだろう!!。」との叫び声に完璧に目が覚めました。
「.....?どうしたのですか?お父様?」
「何でもないよリーナ。ほら、だから静かにして下さいって言ったじゃないですか父上!リーナが起きてしまったじゃないですか!」
「うっ、すまん」
起きる原因となった言葉に不思議に思いお父様に声をかけると、お兄様がお父様に怒り出してしまわれました。お父様はそんな言葉にショックを受けながら、「でも…だって…」としょぼしょぼして落ち込んでしまいました。
「カリーナ様、怪我の具合はどうですか?」
「わぁ!ヴィル様!!....怪我ですか?もう全然大丈夫ですよ~治して下さったんですか?」
お父様とお兄様のやり取りに首を傾けていたら、ヴィル様が後ろから声をかけてきました。ヴィル様も部屋に居たことに嬉しくて、顔が緩んでしまいながらも、怪我の具合を伝えました。
「そうですか...それは良かったです。怪我は...直したのはカリーナ様です。いきなり魔法は使わないで..........」
「え!!私が直したのですか!?わーい治療魔法が使えるなんて!嬉しいです!これで、お兄様とお父様が怪我をしても直ぐに治して差し上げれますね!」
怪我を治したのが自分だと知り、治療魔法を使える嬉しさで、ヴィル様の何かを言おうと続いていた言葉に、言葉を被せて喜んでしまいました。
「リーナ、ありがとう。でも、無理はいけないよ?心配したんだから...」
「うっ...はい...。反省します...。でも、たまに怪我して帰ってくるお兄様たちが私も心配してたんです!!これからは、私が直ぐに治して差し上げますからね!!」
お兄様の言葉で、本当に心配をかけてしまったのだと思い反省し、ヴィル様とお兄様とで話をしていたところに、今まで会ったことがないおじ様(足のふくらはぎまである長いローブを着ているので、魔法師の方だと思われる)が近づいてきましたが、お父様とお兄様がすかさず私の前に立ちはだかってしまわれました。
「.....セイン様...、これじゃあカリーナ嬢と話せないではないですか...」
「当たり前だろう。君の目に何かしら含むものがあったものだからね」
「っ!....含むものなんてありませんよ、カリーナ嬢に倒れてしまわれた原因をお話ししようと思っただけで...」
「ふ~ん。そうなんですか。では、このままお話しして下さい、レーディッド様」
ヴィル様は私が寝ているベッドの横に立たれており、お父様たちのことを観察しているようでした。私はというと、倒れてしまった原因を聞きたいけれど、お父様とお兄様の壁を前にどうすればいいか分からなくてオロオロしてしまいました。
「...あ、あの~....」
「原因を話すだけですが、カリーナ嬢と挨拶くらいさせて下さいよ!」
「だから、そのままで話せばいいと言ってるじゃないか!」
「...えっと~...」
「そうだ!!声はこのままでも、聞こえるのだから問題ないはずだ!!」
「顔くらい会わせてくれてもいいじゃないですか!!」
「..お、おにいさ....」
「何で、リーナの可愛い顔を見せなきゃいけないんだ!!」
私は声をかけようとしましたが、お父様たちは私の声が聞こえていないようで、おじ様と口論を続けています。お兄様たちに話しかけても、答えが返ってくるとは思えず、どうしようかとヴィル様の方を見たら、ヴィル様は私の方を見ていたので、ヴィル様に私が倒れた原因について知っているか聞くことにしました。
「...あの、ヴィル様、私がどうして倒れたかご存知ですか?...」
「はい、聞いておりますよ」
「本当ですか!じゃあ教えてもらっても良いですか?」
「はい。」
その間、お父様たちは放置という流れになります......。
ヴィル様が聞いたことによると、私が倒れた原因は魔力切れを起こした事が原因らしいです。
本来なら体の一部ごとに治療魔法はかけるものらしいのですが、私は全身にかけました。更に普通なら五人分の魔力消費になる威力の魔法を一人で行おうとしたことで、倒れてしまったようです。
「私の魔力が足りなくて倒れたのですよね?そうしたら、治療魔法は失敗して怪我は治せてないはずでは?」
「カリーナ様はもともと、魔力が多い方のようでしたがそれでも魔法を発動するまでにはやはり足りません。それをカリーナ様は不足魔力を空気中にある自然魔力から吸収するように魔法陣に組み込んでいたようで、治療魔法は成功したようでした」
「そうなんですか~」
「自然魔力を吸収するように魔法陣に組み込んでも、魔力が自身からなくなるまでは、発動した本人からとるので、カリーナ様は魔力切れを起こしてしまわれたのですよ」
「そうですか~、分かりました!教えて頂いてありがとうございます!」
「いえ、これからはむやみやたらに魔法を使わないでくださいね?」
「はい!分かりました!!それなら、ヴィル様!! 私に魔法を教えて下さいますか?」
「...しょうがないですね、何回も倒られるよりは良いですからね....」
「ふふ、ありがとうございます!」
私はヴィル様から魔法を教えてもらえることが嬉しくて、笑ってしまいました。