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28歳の僕

作者: 道間進

毎夜のように酒に塗れたベッドに横たわる。


神様に見放された三十路前の老いを感じ始めた身体は、いつのまにか胸からそっと出て行った魂というもの一部、いや大半の存在に気付き始めた。いくら戻そうと手を伸ばしてもても欠片すら戻らない。欠片らしきものが胸に還ろうとすると、肉や脂のついた身体が欠片を撥ねつける。



失うこと


還えること


土に帰るまでこの葛藤は続く。


土に帰るために眠剤を飲む。


明日から肉が職場で動き出すために。


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