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車酔いの少女  作者: げんたろう
高校生編
26/28

車酔いの少女25~彼女の男友達~


かなめの通う学校のもより駅にあるコーヒーショップで本を読みながらコーヒーを飲んでいると、目の前に人影が出来た。



「?」



顔を上げれば、同年代の男が一人。私服であるところを鑑みるとかなめと同じ学校の可能性が高い。



「お、おお前みたいなイケメンにかなちゃんは似合わないんだからなっ!」



男はそういい捨てると、一目散に逃げた。

背中のリュックサックには、この間かなめがガチャで取った麹菌こうじきんのキャラクターが揺れていた。




***




「かなめ、身長162センチ、体重45キロ、クセのある黒髪で髪は顎くらいまでの知り合いはいるか?」


しばらくしてコーヒーショップに現れたかなめと下校途中に、俺はさっきのヤツの人相を言ってみた。

かなめは「うーん?」と首を傾げる。

高校に入ってから染めた髪がサラリと揺れた。

かなめの髪は真っ黒じゃないのになんで染めるんだ。と思ったし、イメチェンを薦めたかなめの叔母にも言ったのだが「馬鹿ね、女にそれ言う?」と鼻で笑われた。

今のところ傷んではいないようで安心した。かなめの髪はツルツルしていてさわり心地がいい。


「女の子?」

「すまない。男だ」

「それなら多分・・・・・マシュー君だと思う」



マシュー君。



「東洋系に見えたんだが・・・。香港人か?」

「そこで香港来ちゃうところが秀司君らしいよね。あだ名だよ」



かなめが、男子を、あだ名で呼んでいる、だと?



春都を『春都くん』と言うのにすら数ヶ月かかったかなめが、入学二ヶ月で、初対面だった男子をあだ名呼び?

(ちなみに俺を名前呼びするのには半年以上かかった)



「マシュマロが好きだから、マシュー君なの。かわいいよね」

「同意を求められても困る」

「そうだね。でも、秀司君。マシュー君知ってるの?」

「あちらが俺を知っている風だった」



かなめの顔が赤くなった。



「ご、ごめん。ゆりかちゃんがね、卒業アルバム持ってきちゃって。秀司くんのこと教えちゃったの」

「いや、それは好都合だし全然問題は無い」

「え? そうなの?」



海野が学科は別とはいえ、かなめと同じ高校に行くと聞いたときは安心した。

卒業式で『かなめが森川を好きな間は協力してやんよ』と言ってくれていて、こうやって知らないところで協力してくれている。



さらされた、水野かなめの恋人である俺の顔。

そして、マシュー(本名は何だ)の、ちょっとずれた宣戦布告。



「そうだ。この本、読んだから持って帰るか?」

「え? わー、高田さんの新刊だぁ。読む読む!」

「今読んでいるのが読み終わってからでいいぞ」

「え・・・でも、今読んでるの、三国志なんだけど。まだ、諸葛亮が登場もしていないところだよ?」

「もう読んだから、返却はいつでもいい。・・・なんでまた今頃三国志なんだ?」


かなめがあさっての方向を向いた。


本人は隠しているつもりらしい『オタク』関連のようだな。






こちらでは大変ご無沙汰しております。

なんかひらめいたので続きを書かせていただきます(詳細?は活動報告)。


かなめが現在読んでいる本はげんたろうが読書中。理由も似たようなもんです。


森川に「マシュー」と言わせる違和感がパネぇっす。


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