車酔いの少女24~高校生デビュー?~
おばさんの完結記念で1本投入してみました。
水野かなめ、高校一年生になりました。
倍率22倍という私立の情報学科に、塾にも行かず合格できたのは、全て秀司君のおかげです。
学校は私服OKだったので、お母さんやつかさおねえちゃんが、学校用の私服を沢山買ってくれました。
「パンツでもいいんなら、クロップドもあっていいんじゃない?」
スカート派の私につかさおねえちゃんは、シンプルな黒とベージュのパンツを二本薦めました。
「あとはシャツだね。重ね着OKのヤツがバリエが楽しめていいんじゃないの? あとスカーフだね。無地と柄を二本あわせると可愛いよね」
もちろん、アウトレットでの購入です。
それでもけっこう散財させちゃいましたが「私も気に入ったものがあったし、かなめに借りるかも」とウインクしました。
それと、「高校生になったらメイクもするよね」と化粧も教えてくれました。
「かなめは上平の血が強くて平凡顔だから、化粧すると化けるよ~」
と言われた通り・・・当社比3倍目立つ顔になりました。
顔がピトピトする。
***
「・・・・・・・」
化粧した顔を始めて見せたところ、秀司君が黙り込みました。
「は、派手かな?」
悪くは無いと思う。
でも、今までの地味顔からとたん派手目の顔になった。
アイライナーもつけまつげもしていないから、ギャルっぽくはないんだけど・・・ビューラーとマスカラの威力で目が大きく見えるし、色白は七難隠すっていうけど、ファンデーションをつけたら顔色が明るくなったのだ。
「そんなことはない、が・・・」
「が?」
「かなめの学部は男子が多かったな」
「そうだね。クラスは30人で、女の子は5人くらいみたい」
ちょっと前なら絶対にイヤだったけど、男子バスケ部で男の子になれたので、きっと平気だと思う。
「倍率は6倍か」
「22倍だったよ?」
「違う。彼女のできる倍率だ」
単純計算だとそうなるけど・・・。
「早々にクラスの女子にカレシ持ちだと話して、牽制したほうがいい」
「牽制って・・・。私程度の女子が何様ってカンジだよー」
秀司君がカレシだというのも、何様ってカンジだと思うし。
「かなめがそう思っているならそれでもいいが、念のためだ。実際カレシがいるのは嘘じゃない」
「そ、そうですね」
「学校は別々だが、今まで通り迎えに来る。かなめの私服を一番最初に見たいしな」
「っ!」
久しぶりすぎて、かなめの口調も、秀司の口調も、進学先もうろおぼえでした; こんなんでしたっけね?
また完結扱いに戻しますが、ネタが沸いたら高校生編として投稿を開始するかもです。