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異世界でも健康的ルーティンを!!〜健康生活を徹底していたら、いつの間にか世界が平和になっていた〜  作者: SSS


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第16話 復活の女神と思わぬ飛び火


本来は“幻の薬草探し”のはずが、気づけば修行僧たちの生活改善プログラムの講師をしていた。


まあ、異世界ではよくあること。……なのか?


とにかく、朝6時起床・霊薬(コーヒー)禁止2週間・1日2食・朝HIIT。

午前は瞑想、午後は完全フリー。


この“午前中で全部終わる生活”が思いのほか彼らにぴったりで、数日で習慣化してしまった。


その結果——。


「フッ! フッ! フッ!!」


シル・ゼンが最後の追い込みに挑んでいる。

修行僧たち全員が固唾を呑んで見守る。


そして——。


「ぶはぁーーー!! も、もう動けん……!」


地面にダイブした瞬間、割れんばかりの拍手が起こった。


シル・ゼンは汗まみれだが、どこか少年のように爽やかな笑顔を浮かべている。


「今のお前、かなりいい顔してるぞ。肌艶も戻ってきた」


「ふぅ……自分でも信じられぬ。内側から活力が溢れてくるとは……」


「下地は充分だったんだよ。ただ、方向性が完全にズレてただけだ」


かつてのシガリアではHIITを完走できる者などほぼ皆無だったが、

シル・ゼンは見事にやってのけた。


やっぱりポテンシャルは高い。


「……不思議なものだな。あれほど欲していた霊薬のことを、今は思い出しさえせん」


カフェイン切れ、成功。


目元のクマも消え、全員どことなく若返ったように見える。


「コーヒー自体は悪ではない。量とタイミングさえ守れば優秀な飲み物だ」


「うむ。今後は霊薬断ちを定期試練にしよう」


順調すぎるほど順調だ。


そこへ、あの少年が駆け寄ってきた。


「セージさん! 本当にありがとうございました!」


「よく頑張ったな。整えた身体、大事に使えよ」


「俺、いつかセージさんみたいなカッコイイオッサンになります!」


せめて“おじさん”にしてくれ。


「その日を楽しみにしてる」


……さて。


横を見ると、干物が転がっていた。


白目・泡・痙攣。まごうことなき干物三点セットだ。


「おーい。女神様がそんな姿で大丈夫か?」


「む……り……」


セラの返答は“魂の抜け殻”だった。


タバタ式HIIT8セットでも死にそうになるのに、セラは倍の16セット。

神界仕様の甘え体質だった彼女が、この地獄を完走したのは正直驚きだ。


シル・ゼンが彼女の干物フェイスを覗き込む。


「いやはや……我々は8セットでこの様だというのに、セラ殿は倍をやり遂げた。

やはり女神の底力は計り知れぬな」


「わ、わたしの……フォロワー……」


この状態でフォロワーの心配する女神、初めて見た。


すると、シル・ゼンが高らかに宣言した。


「うむ! 本日より律命修道院は女神セラを信仰するぞ!!」


「セラ様ーーー!!!」

「すごかったです女神様ーー!!」


突如始まったセラコール。

泣く者までいる。なんだこの宗教イベント。


すると、修行僧たちの体から光の玉がふわっと飛び出し、

セラのペアラSSへ吸い込まれていった。


次の瞬間——。


「よっしゃあ初フォロワーゲットぉーー! しかも50人分!!」


セラ、完全復活。


いや早すぎない?


「ていうかさ、セージってこの2週間、何もしてなくない?」


「ルーティンは見せるものじゃない。

君たちが起きる頃には全部終わってる」


「つまり〜自信がないんだ? 私が16セット完走しちゃったから? ねぇ?」


……この煽りスキルの高さ、なんなんだ。


シル・ゼンまでもが真顔で頷いた。


「確かに、セージ殿の運動は見ておらぬ。興味深い」


「ほら! 皆んな期待してるよ!」


視線が刺さる。痛い。熱い。


セラは悪役の笑みを浮かべ腕を組んだ。


「だから、セージには20セットやってもらうわ!!」


「20セット?!?!」


修行僧がざわめき、俺の中で何かが音を立てて崩れた。


セラはにっこり。


「私が16セットやったんだから〜、セージはそれ以上よね? 言い出しっぺだし〜♪」


この女神……本当に極悪。


しかし見渡せば、修行僧たちは子どものように目を輝かせている。


ここで断ったら大人としてどうなんだ。

そしてシル・ゼンのワクワク顔が追い討ちをかける。


やれやれ……。


「分かったよ。やればいいんだろ、やれば」


セラは鼻を高くし、勝利のポーズ。


「ちゃんと完走できるのかな〜? あ、私は完走したけどね♪」


……こうして、なぜか俺が罰ゲームを食らう流れが完成してしまった。


傾き始めたオレンジ色の空を見上げ、

俺はそっと現実逃避するしかなかったーー。

ここまで読んで下さりありがとうございます!


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