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「んぁーーーー!!!!」『新魔王城物件探し!『魔王のゆりかご作戦』!』

 【王都ハラミサガリ マルチョウ不動産】

アヤカ(騎士団団長イクの妹)「そろそろひとり暮らしを始めたいから不動産屋に来ちゃったぁ~~」

店員「ご希望の条件はございますか?」

アヤカ「えっとねーー!新築で、部屋がたくさんあって、イケメンの執事がいてーー!庭に噴水ほしいなーー!彼氏が出来たらダンスパーティーとかしたいわ!」

店員「……城に住むの?」


???「え~~このお城、お風呂小さくない~~?ゲーテの書斎もこんなにいる?」

 隣のカップルの声が徐々に大きくなりうるさい!

ゲーテと呼ばれた男「ワシはその……毎日の配信……いや、本を読むのが好きなのだ!ノートこそ10部屋もいるのか?」

ノートと呼ばれた女「使用人(四天王)の部屋四つでしょ、トラップとかも仕掛けたいし……」

アヤカ「店員さん!ほら!隣のカップルだって城に住むみたいじゃない!!」

店員「あのお客様は特別なんです……。ここだけの話、……隣の女性の方、魔王なんですよ!」

アヤカ「……!!?ま、魔王!?」

店員「私どもはお客様に差別しませんので……内緒ですよ!内緒!」

アヤカ「……魔王が……新しい城を探してる!?」


 【翌日 王都ハラミサガリ 第一王子マーサの部屋】

アヤカ「……と、いうことなのよ!」

イク「すごい情報だ!でかしたぞ!アヤカ!」

アヤカ「えへへ!」

 姉に頭をナデナデされて喜ぶ!

レキ「まさか二代目魔王ノートが魔王城を借りようとしているとはね……」

マーサ「賃貸だよね?家賃気になるね」

ユキノ「王都の近くの貴族の空き城か?あったっけ?」

トモミン「ご主人様が第一王子になって、けっこう貴族没落して空き城増えてます!」

マーサ「口だけで偉そうな奴、嫌いなんだよね!収支報告出させて利益率10%未満の貴族は対策書の提出を義務付けしたけど、ほとんど改善できなかったね!情けない!」

レキ「……あんた時々、すごいわね……。普段は『』ボーーっ』としてるのに……」

 転生前のサラリーマン時代の癖で『不振の原因』『具体的対策』『実行からの検証』が出来ない奴らを許さなかった!超実力主義者だった!

サーフォン「それで立派なのに空いてる城が多いのですか……」

女神フレイヤ「マーサ、ちゃんと仕事してたのね。エッチしかしてないかと思ったわ」

マーサ「どわぁーー!びっくりしたーー!」

 例の如く、突然マーサの後ろに現れる女神フレイヤ。

女神フレイヤ「やぁ!話しは聞かせてもらったわ!二代目魔王ノートと一緒にいたゲーテって男……初代魔王よ!」

全員『えーーーー!!!!』

ユキノ「初代魔王と二代目魔王が一緒に住むのか!?」

イク「それはまずいのでは!?」

アヤカ「ラブラブに見えたよ!腕なんか組んじゃって!」

トモミン「最強カップルでっす!ピンチでっす!」

女神フレイヤ「いや……チャンスよ!王都ハラミサガリの南東の空き城『キョウハスシノキブン城』に住めば、あそこは魔力の磁場が悪く弱体化させるかとができるわ!あなた達!不動産屋店員に変装して、なんとしてでも『キョウハスシノキブン城』に入居させるのよ!!」

マーサ「……不動産店員に」

レキ「……変装!?」

ユキノ「面白そう!!」

 ワクワクしかなかった!


 【後日、キョウハスシノキブン城】

 一台の馬車がキョウハスシノキブン城に止まる。

マーサ(変装中)「お客様着きました~~!ここです~~!いいとこですよ~~!!」

ノート(二代目魔王)「この前の店員のおすすめと違ったが、なかなかお洒落な城だな!気に入った!」

マーサ「では、ここに契約のサインを……」

ゲーテ(初代魔王)「早いわ!中も見たいぞ!それにしても、お前どっかで会ってないか?」

 マーサの顔を覗き込む。

マーサ「いえいえ、私がイケメンなだけですよ~~!私はお客様の事を、これ~~っぽっちも見たことないですよーー!!これ~~っぽっちも!!」

ゲーテ「お前、アイドルなの!?」

 失礼な態度の店員にイライラする初代魔王ゲーテだったが、バレてはいないようだ……。

マーサ「各部屋毎に専門の説明係がいますので、きっと気に入ると思いますよ!!」

ノート「各部屋毎に説明する奴がいるのか!?すごいわね!!」

 二代目魔王ノートが感心する。ゲーテと腕を組んで仲が良さそうだ。

マーサ「そうなんですよ~~!では、こちらの契約書に印鑑を『ポチっと』っとお願いします!」

ゲーテ「だから、中を見たいって!……話、聞いてる?」

 不動産屋に変装したマーサは二代目魔王ノートと初代魔王ゲーテを城に招き入れる!なんとしても魔力磁場の弱いこの城に決めてもらうため念入りな打ち合わせをしてきたのだ!名付けて!作戦名『魔王のゆりかご』!

 作戦、スタートです!

マーサ「あーーあーー、ターゲット、只今玄関ホールを通過!各自準備はできているか!?」

ゲーテ「今、『ターゲット』って言わなかった?」

 初代魔王の不信感をよそに無線魔法で『ロイヤルフィアンセーズ』に指示が飛ぶ!

ユキノ「担当『ダンスホール』いつでもOKよ!」

レキ「担当『お手洗い』なんで私はトイレ担当なのよ!」

イク「担当『トレーニングルーム』任せて!」

トモミン&ノーク「担当『大浴場』お湯加減ばっちりでっす!」

サーフォン「担当『寝室』わわわ、私が……寝室!?ががががんばります!」

マーサ「まずはダンスホールでダンスを披露!どうせ奴は踊れないだろうから適当でいいぞ!」

ゲーテ「全部聞こえてるんだけど、逆にいいの!?聞こえないフリした方がいいの!?」

マーサ「さぁ~~こちらは『ダンスホール』ですよ~~踊り放題ですよ~~」

ゲーテ「急に態度が変わりすぎで怖いよ……」

ノート「誰かいるわよ!」

 二代目魔王ノートがダンスホール中央を指差す!

ユキノ(変装中)「ようこそ!仮面舞踏会へ!!」

 そこには仮面をつけて肩や腕、足は黒い布で覆われている一方、股間から胸までが丸出しというとんでもない格好のユキノが立っていた!

ノート「あんた!見ちゃダメよ!その変態な衣装は何よ!!?」

 ゲーテの目を両手で押さる!

ユキノ「逆バニーだ!」

 逆バニーだった!

マーサ「よーし!第一印象はバッチリだ!」

ノート「最悪よ!最悪!大事なとこ隠しなさいよ!」

ユキノ「そうか?かわいいのに……」

 大事なとこに『ハートのシール』をしぶしぶ貼る。

マーサ「さぁ!お客様!踊りますから見ててくださいね!」

 そういうと、マーサはダンスホールの中央まで走り、ユキノの手を取る。

ユキノ「ミュージックスタート!」

 ユキノの合図とともに音楽が流れ出す!

 ユキノとマーサは華麗なステップを披露する!

 この日のために元勇者パーティー『踊り子のパラッパ』にダンスを習っていた!

マーサ「ワルツ!タンゴ!スローフォックストロット!」

ユキノ「クイックステップ!ヴェニーズワルツ!ブルース!」

ゲーテ「衣装はともかく……上手い!」

ノート「悔しいけどキレイだわ!」


ユキノ「あっ!」

 足がもつれ後ろに倒れそうになる!

マーサ「ユキノ!ガシッ!」

ユキノ「んあっ!」

 見事にカバー!

ゲーテ「ねぇ……入ってない?」

ノート「すごいキレイ!踊りもいいわね!」

 二代目魔王はユキノとマーサの踊りに釘付けだ!

マーサ「ユキノ!フィナーレだ!」

ユキノ「んっ!んあっ!あぃ!」

 超密着した二人が回りだす!

ユキノ「んぁ!ん!んぁ!んんーー!」

ゲーテ「……ねぇ、やっぱり入ってない?」

ノート「なんて美しい回転!ビューティフォー!」

 感動して拍手を送る!

マーサ「フィナーレ!!うっ!!」

ユキノ「んぁーーーー!!!!」

 回転が止まり、両手を上げ、ポーズを決める!!

ゲーテ「下、ビショビショだよ……やっぱり入ってない!?」

ノート「ブラボー!ブラボー!素晴らしいダンスを見せてもらった!この城も気に入ったよ!」

マーサ「よし!」

ユキノ「や……やった!」

 二人でハイタッチをする!

ゲーテ「女の子、男の腰を足ではさんで、ブリッジの体制でぐったりしてるけど、入ってない!?」

ノート「もう!さっきからうるさいわね!踊りに感動しなかったの!?」

ゲーテ「い、いや踊りはすごかったけど……いろんな意味で……」

 なぜか怒られる初代魔王ゲーテ!

ノート「他の部屋も見てみたいわ!」

マーサ「では、とっておきの場所にご案内いたしましょう……『お手洗い』にね!!」

 

レキ(トイレ担当)「く、来る……!?」

 レキはゆっくりと履いていた下着を足首まで下ろし、便座に腰かけた……。

 <つづく!!>

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