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「バナンポ大好き!!」『トモミンちっぱいのちっぱい』

マーサ「これはすごいぞ!ラッキーエアー!」

 マーサの手の甲の『紋』がかすかに光り、町の少女の足元から上空へ向かって幸運の風が吹き荒れる!

町の少女A「きゃーー!スカートが風でめくられるぅ~~」

マーサ「……えへへ」

 横目でチラリ。白。満足。

マーサ「え、えい!ラッキーエアーー!」

町の少女B「いやぁ~~風でスカートがぁ~~!」

マーサ「……えへへ」

 横目でチラリ。黄色と白の縞々。80点。満足。

マーサ「……えへへ。えい!ラッキーエアーー!……あれ?」

 何も起こらない……。

マーサ「えい!ラッキーエアーー!えい!ラッキーエアーー!!……あ、KP(けがれポイント)がゼロだ……」

 マーサは幼なじみ『レキ』に殴られて貯まった100KPをすべてラッキーエアー(スカートめくり)に使ってしまった!!

 マーサに不幸が起こると貯まるKP(穢れポイント)はURスキル『A◯男優』の派生スキルに使うことができる。ステータスを確認したマーサはエッチなスキルが多いことに気づいたのだ!

 【『AV男優』スキル一覧(一例)】

 ファイアーボール(0KP)……村長宅を焼いた火の玉。上位互換のファイアーストームも使用可能。

 AB型(0KP)……『八方美人』や『バカと天才は紙一重』、『二重人格』など派生スキル多数。副作用でダジャレを言うことが多くなる。

 ※個人差があります。

 ラッキーエアー(2KP)……スカートをめくる風を発生させる。

 モザイク(0KP)……女性の大事な部分に自動的にモザイクがかかる。

 年齢制限(0kP)……少年誌でも掲載できるように自動で修正してくれる。この小説には、なくてはならないスキル。

 連続発射(50KP)……連続で精魂液を発射できるようになる。ただし精魂液の量は回数×0.8に減少する。

 ※スキル『年齢制限』発動後、『精魂液』は果物の『バナンポジュース』へと修正される。

 元気玉々(げんきたまたま)(50KP)……発射する精魂液の量が増える。『レベル×1%』さらに『人数×5%』増量する。

 A◯女優(100KP)……特殊効果『まるでカメラを向けられたセクシー女優』を発動する。

 夢で会えたら(150KP)……『すぐそばに彼女がいるのに隠れて密着誘惑してくる隣のお姉さん』など、夢にまで見たシチュエーションが現実の世界で起こる、まさに夢のスキル。

 早送り(150KP)……興味のない戦闘や移動時間を自動で『早送り』して、エッチな行為のところだけ再生(たんのう)することができる。

 賢者タイム(200KP)……???

 【街中】

 話を戻すが、マーサはスカートめくりをするためにまちを訪れたわけではないのだ!

 A◯王に俺はなる!

 マーサは妙なやる気を胸に秘め、奴隷が買えるお店にやってきた。

 借金を返すために女性のエッチな動画を撮らなければ『女神フレイヤ像』にされて借金返済分、お賽銭貰えるまで放置されてしまう!

 まずはエッチができる女性を確保しなければならない!そう、かわいい奴隷を買えばいいのだ!

 とにかく、借金返済のためだ!仕方なく奴隷を買うのだ!「かわいい奴隷を……!!仕方なく……!!ぶつぶつ……」


「旦那、……そろそろ、決まりましたかい?」

 奴隷商の男は数十枚のパネルにぶつぶつ言いながら熱い視線を送り続けるマーサに、まだかまだかとうながすように言った。

マーサ「き、決まった!このSSランクの背が低くてメガネかけてて、胸の小さなハーフエルフ『トモミン』って子にする!」

奴隷商「これはお目が高い!『トモミン』は昨日入ったばかりの子で奴隷未経験ですよ!」

マーサ「……みんな、そう言うんじゃないの?」

奴隷商「この子は本物です!昨日、エルフの森で『バナンポの罠』にかかったばかりの子でさぁ~~」

マーサ「『バナンポの罠』?」

 なんだ、それ。

奴隷商「とにかく『トモミン』っすね!なかなか最初に幼児体型選ぶ人、少ないですよ~~」

マーサ「え!?えへへへ……でしょ!」←誉められてない。

 奴隷商は奥の部屋に行くと、鎖に繋がれた少女を連れてきた。

奴隷商「それでは!ご対面~~」

 ショートカットの小さな少女が顔を出した。アラビアンな感じの口元を隠す布『フェイスベール』から覗く無邪気な笑顔!布の面積の少ない奴隷の服からは小さい胸、誰が名付けたか『ちっぱい』が覗いていた!なぜか手にはバナナを持っている。

トモミン「なによ!……なんか用?」

 トモミンは冷たい視線をマーサへ浴びせる。

マーサ「夢で会った以来ですね!」

 満面の笑みで手を差しのべる。

トモミン「気持ち悪っ!」

 ドン引きされた。

マーサ「……グハッ!」

 マーサは精神的ダメージを受けた!

 100KP獲得!

 <KP(けがれポイント)を使用しますか?>

 突如、マーサの頭の中でナビゲーションのような声が聞こえた。

 <KPを使用しますか?>

マーサ「は、はい。使います……」

 マーサはとりあえず従ってみた。

 <100KP使用。スキル『A◯女優』特殊効果『まるでカメラを向けられたセクシー女優』発動>


トモミン「えっ!!!……あ、あれ?

    あ、あなたが……私の……ご主人様……!?」

 マーサを見たトモミンの顔が、どんどん赤身を帯びていくのがわかる。

トモミン「見ててね!……んぐっ!……んっ!んんっ!」

 トモミンはフェイスベールをたくしあげ、おもむろに取り出したバナナを喉奥へと押し込んだ!もう一度言おう!喉奥へと押し込んだ!

マーサ「あ、あの……彼女は何をされてるのでしょう……」

 マーサは冷静に奴隷商へと質問する。

奴隷商「おや?旦那、ハーフエルフ見るのはじめてかい?ハーフエルフは基本、魔力の高い南国フルーツ『バナンポ』しか食べないし、ああやって噛まずにどこまで喉に入れれるかで女性の品質を表現するのさ」

マーサ「バナンポを……喉奥に……」

奴隷商「そう、バナンポ」

 『バナンポ』と呼ばれた果実は、みるみるトモミンの口に吸い込まれていく。

トモミン「んはっ!!……見て見て!15センチ入った!苦しかったけど……バナンポ大好き!」


マーサ「もう一回言って……」

トモミン「え?バナンポ大好き(?)」


マーサ「もう一回……」

トモミン「バナンポ大好き!!」


マーサ「……バナンポ」

トモミン「大好き!!」


マーサ「……この子にします」

奴隷商「まいどあり!」

 契約が成立した!

奴隷商(……それにしても、ハーフエルフが人間種になつくなんて……おかしなこともあるもんだな……ま、いっか)

 【それから、当たり前のように宿屋】

マーサ「いや~~、ちょっと魔物倒したら奴隷買えて、こんないい宿にも泊まれるとは……チート魔力様々だなぁ~~」

 マーサは宿屋の少し高級そうな椅子に腰かける。

トモミン「お腹空いたーー!」

 『ぐーー』というお腹が鳴る音と同時にトモミンが叫ぶ。

マーサ「ん?バナンポ食べる?」

 マーサはズボンを脱いで自分のバナンポ(?)をおもてに出した!冗談半分本気半分!これがレアスキルAB型の真骨頂!派生効果『エロおやじ』だ!

 説明しよう!貯まったKP(穢れポイント)を使って発動されたスキル『A◯女優』の特殊効果『まるでカメラを向けられたセクシー女優』は、その名のとおり、マーサに見つめられるとエッチな事を張り切ってやってしまう夢のスキルなのだ!

トモミン「せっかくだから、いただきまっす!」

 何が「せっかくだから」なのかは不明だが、『スキルA◯男優』が夢のスキルであることに間違いはない!

 トモミンは椅子に座るマーサの前に行儀よく正座をして、口元を隠すフェイスベールをたくしあげるとマーサのバナンポを嬉しそうに咥えた!

 ※視聴者からはマーサの後ろ姿しか見えません。すいません。

トモミン「んっ!……んん……」

 椅子の下からトモミンの可愛らしい綿素材の花柄の下着が丸見えだ!ズームして確認するとトモミンの顔の動きに合わせて小刻みに動いているのがわかる!

 ※スキル『年齢制限』は『何でもかんでも修正すればいいというわけではない!』と思った!理解あるスキルである!

トモミン「んんっーー!!んんっーー!!」

 椅子の下からトモミンの(よだれ)が落ちるのが見える!さすがにアウトか!!?審判の格好をしたバナンポが現れる!!スキル『年齢制限』が具現化した姿だ!スキル『年齢制限』がイエローカードからレッドカードに持ちかえ様子を伺う!

トモミン「んはっ!ご主人様のバナンポからもジュースが出てきました!」

スキル『年齢制限』「ピピーー!!(これは涎じゃないーー!!)レッドカード!一発退場ーー!!」

マーサ「あ!あっ!ああっ!……もう、ダメかも……」

 ※スキル『年齢制限』のレッドカードにより、音声のみでお送りしております。

トモミン「んっ!んっ!んんんー!!!?……ゴクッ!」

マーサ「……だ、大丈夫?」

トモミン「んにゃぁ!にがいにゃぁー!!!」

 トモミンは初めての味にもんぜつした!

スキル『年齢制限』「ピピー!はい!ダメーー!!」

 スキル『年齢制限』からレッドカードが何枚も飛び出す!

トモミン「んにゃ!!ちょっと、こぼしちゃったにゃ~~。ちっぱい、ちっぱい……」

マーサ「……ち、ちっぱいのちっぱい(失敗)」

 マーサは思ったこと口にした! 

 思ったことはすぐに口にする!そう、スキル『AB型』の特性だ!(たぶん)

マーサ「ちっぱいちっぱい~~」

 アホ丸出しだ!

???「ふふ……いいのが撮れた……。しかし、本当にA◯みたいね……」

 窓の隙間からこぼれ出たほのかに輝く光が、夜の風に乗りながら天空へと帰っていった。

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