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『トモミンのチューブトップずれてる!』『トモミンと熱狂的信者』

 チュンチュン……クチュン!

 久しぶりの『花粉鳥』の鳴き声が朝を告げる。

マーサ「……今日は、トモミンとデートか」

 くじ引きの結果、最初のデートの相手はトモミンに決定したのだ。

 四人とデートして……結婚相手が決まる。

 嬉しい反面、自分なんかと結婚してくれるのだろうかと不安な気持ちも……いい……気持ちいい!?

マーサ「気持ちいい!!」

 マーサは慌てて布団をめくった!

ユキノ「んっ!んっ!んっ!あ!……マーサ、おはよう!!」

 世界を救っても、朝のルーティーンは欠かさない!これぞ勇者!これぞプロフェッショナル!

マーサ「……出ます」

 出す時は言う。これを『礼儀』という。

ユキノ「お!いただくよ……パクっ!」

マーサ「……出ました」

 出した時も言う。これは『余計な一言』だ。

ユキノ「んっ!!ごくん……マーサ、悩んでいるのか?」

 ユキノは『バナンポジュース(修正済み)』の味でマーサの体調管理ができるレベルにまでに達していた!

マーサ「……まぁ。俺なんかと結婚なんて……」

 珍しく落ち込んでいる。

ユキノ「みんなマーサだからOKしたんだ!気にするな!」

マーサ「ユキノ、ありがとね……」

 ユキノの気持ちが素直に嬉しかった。

ユキノ「今日はトモミンとのデートを楽しめばいい。どうせ決めるのは私達じゃない」

マーサ「ライブ配信か……。緊張するけど、楽しむか!」

 マーサは考えるのをやめ、ただ楽しむことにした!

ユキノ「では、私は行くかな!楽しんできてね……んはっ!」

 ユキノはマーサのバナンポから口を離した。

マーサ「……腹話術、うまくなったね」

 ユキノはずっとマーサのバナンポを咥えたままで会話していた!恐るべし!勇者の能力!

 コンコン……。

トモミン「ご主人様~~起きてますか~~」

 ドア越しにトモミンの声がする。

ユキノ「やばい!とぅ!」

 さっそうとマーサの布団から飛び出し、あっという間に窓に飛び乗る!

ユキノ「では、マーサ!またあとで!あと……ごちそうさま!」

 ユキノは窓から飛び降り姿を消した!

 ガチャ……。

トモミン「失礼します……。あれ?ユキノ様いらしてました?」

 クンクンと部屋の匂いを嗅ぐ。

 ユキノの匂いでバレたのではない!

 マーサの『バナンポジュース(修正済み)』の匂いでバレたのだ!

マーサ「あ、ああ……話してた」

 正確には『咥えながら話してた』だ!

トモミン「では、行きましょうか……」

 少しテレながら話すトモミンは、白のチューブトップ(胸のとこ巻いただけの服)とロングスカートといつもと違うお洒落な服を着こなしていた!

マーサ「トモミン、かわいいね!」

トモミン「ありがとうございます。ライブ配信と言われ、何を着たらいいのかわからず……」

 なんなら、最初の奴隷の時から生配信されていたことは女神のみ知るところである!

 もちろん!トモミンがあれこれ悩んで着替えていた時もライブ配信されている!プライバシーとは、いったい!人権とは、いったい!

マーサ「お、俺は何を着ていこう」

 基本、男の服は誰も興味ないので割愛されていた!

マーサ「よし!行くか!」

 自分なりのお洒落な服(説明は割愛)を着たマーサ、いよいよトモミンとの結婚をかけたデートが始まる!

トモミン「は、はい!」

 トモミンも緊張を隠せない!

 【王都ハラミカシラ 郊外】

 町外れの坑道を歩きながら、初々しい初めてデートは始まっていた。

マーサ「……いい天気だね」

トモミン「……は、はい!」

 まるでお見合いのように会話が弾まない!ライブ配信というプレッシャーが二人を襲う!

マーサ「ちょっと、寄ってく?」

 重い空気に耐えきれず、マーサは洞窟を指差す。

トモミン「はい!ちょうど体を動かしたいと思ってたとこです!」

 この世界では、ちょっとお茶する感覚で初級ダンジョンに行くこともある。

 マーサたちは初級ダンジョン【はじまりの洞窟】に入っていった。

 【洞窟内】

マーサ「はははーー!!楽しいなぁーー!」

 マーサはスケルトンを切り刻みながら初級ダンジョンを満喫している!

トモミン「ラ~~♪ご主人様!楽しいですね!」

 トモミンも聖属性の歌声でスケルトンを次々浄化させる!レベル99の冒険者がレベル1のダンジョンで無双する……『あるある』である。

 ダンジョンの中腹まで進むと分かれ道で焚き火をして座っているフードの男がいた。

マーサ「こんにちわーー!!休憩ですか?ボスの『ネズミ男』ってどっちの道でしたっけ?」

 上機嫌のマーサはフードの男に尋ねる。

フードの男「ああ……ネズミ男は左の道だよ」

トモミン「ありがとうございます!優しいおじ様!」

 トモミンは深々頭を下げるとマーサと左の道を進んでいった。

フードの男「……」

 二人を見送るフードの男の体が震える……。

フードの男「あ、あせったわー!なぜ、あの男がここに!?しかし、トモミン……想像以上にかわいい!トモミン……ラブ!!」

 フードが脱げると、その男の顔は……魔王だ!!

魔王「まさか……こんなところで愛しのトモミンに会えるとは……はっ!運命!?」

 魔王はキュンとした。

魔王「こうしてはおれん、先回りしなければ」

 魔王は裏道を急いだ!

 【はじまりの洞窟 最深部】

???「……おい!」

ネズミ男「きょーーきょ!きょ!きょ!誰だぁ~~?気安く俺様の名前を呼ぶやからは~~?お前もトムみたいに食いちぎってやろうかぁ~~?」

 トムが気になる!

魔王「ほほう!やってみろ!」

 フードを取って素顔を見せる。

ネズミ男「ま、ままままま魔王ーー様ぁ!!?とととととんでもごさいません!あっしのようなドブネズミはドブがお似合いでさぁ~~へへ……へへへ……」

 そういうと排水溝の中へ消えていった。

 ギィ……ギギギ……。

 最深部の扉が開き、マーサ達が入ってきた!

マーサ「よし!勝負だ!ネズミ男!お!やっぱりネズミのような顔だなーー!!ははっーー!」

魔王「………」

 ワナワナワナ……言葉にならない怒りが込み上げる!

トモミン「ご主人様、ネズミ男さんダンディーなおじ様ですよ!」

魔王(トモミン……やはり、ラブ!)

 キュンとした!

マーサ「ま、どっちでもいいか!これでダンジョンクリア~~」

 そういうと、軽いファイアーボールを放つ。軽いと言ってもチート魔力を持つマーサのファイアーボールは中級魔族ぐらいまでだったら一発で倒せるレベルの威力がある!

魔族「ふぅん!!」

 右手を振り下ろし、マーサのファイアーボールを粉砕する!

トモミン「すごい!ご主人様のファイアーボールを粉砕するなんて!初めてみた!」

マーサ「あ、あれ?ちょっと油断しちゃったかな?ははは……これで、終わりだ!ファイアーストーム!」

 でた!全てを燃やし尽くす炎の嵐!マーサの最強の魔法がネズミ男(ではなく、魔王)に襲いかかる!

魔王「ふぅん!!」

 またも右手を振り下ろしファイアーストームさえも粉砕する。

 さすがは魔王!魔族の王!

マーサ「あ、あれ?ここ初級ダンジョンだよね……おかしいなぁ~~」 

 トモミンにカッコ悪い姿を見せて、焦るマーサ。


魔王「消えるがよい!破滅の闇!ブラックホール!」

 魔王から放たれた黒い光がマーサを吸い込む!

 女神の予告動画を見た魔王は自分なりに『ブラックホール』を解釈し、悲願の究極魔界魔法を完成させていた!えらいぞ魔王!真面目だぞ魔王!

マーサ「え!えええーー!!!!」

 どんどん黒い光に吸い込まれていくマーサ!やがて、全て吸い込まれた!

トモミン「ご主人様ぁーー!!」

魔王(や、やばい!トモミンと二人っきりだ!)

 魔王は心臓が口から飛び出るほど緊張した!

【天界 女神の宮殿 トイレ】

 チョロチョロ……。

マーサ「うわぁぁー!!ここは!?どこだ!?」

 黒い光からマーサが出現した!

女神フレイヤ「…………」

 女神はトイレで小をしていた!

マーサ「あ、ジョーロ見たい」

女神フレイヤ「お前に花を咲かせてやろうかーー!!」

 バチコーーン!!

 女神の平手打ちでマーサはぶっ飛んだ!!

 キラーーン……。

 遥か遠くにぶっ飛んだマーサはやがて小さな光になって消えた。

【はじまりの洞窟】

トモミン「ご主人様がどこかに行っちゃった~~え~~ん!」

 トモミンは泣いていた!

魔王「あ、あう……オロオロ」

 魔王はオロオロしていた!

 ドカーーン!!

 大きな音とともにマーサが地面に突き刺さった!

トモミン「ご、ご主人様ぁ~~!お帰りなさいませ~~!」

マーサ「た、ただいま……」

魔王「我のブラックホールから生還するとは!(はぁ~~トモミンと二人っきり、緊張したぁ~~)」

マーサ「よし!反撃だ!」

トモミン「はい!」

 ここからはライブ配信のコメントとともにお送りします。コメントは『』の言葉が左から右に流れるイメージでご覧ください。

 『あれ……魔王じゃね?』⇒⇒

 ⇒『魔王ネズミ顔で草』⇒⇒

 ⇒⇒『トモミン、まじ天使!!』⇒⇒

トモミン「支援魔法いきまー-す!」

 ⇒『支援魔法いきまー-す!でマーサのズボン脱がすの……神』⇒⇒

 ⇒『歌いながら咥えられるの気持ち良さそう』⇒

 ⇒『指輪光った!バナンポの指輪(笑)』⇒⇒

マーサ「ファイアーストーム!!!」

 ⇒⇒『よく咥えられながら戦えるね……』⇒

 ⇒『咥えられてない時間のが短いのか?』⇒⇒

 ⇒⇒⇒『羨ましい……』⇒⇒⇒

マーサ「くっ!……ここまでか」

 膝をつくマーサ!

 ⇒『トモミンのチューブトップずれてる!』⇒

 ⇒⇒『マーサ膝つきながら、ちっぱい見てる(笑)』⇒⇒⇒

 ⇒⇒『カッコつけながら、マーサ出てない?』⇒

 ⇒『出してる!出してる!指輪外れたもん!』

 ⇒⇒『トモミンが指輪はめた…出るぞ!』⇒⇒

トモミン「バナンポオーケストラ!!」

 ⇒『きた!天使の歌声!』⇒⇒

 ⇒⇒『何気にコーラスにまわるマーサ好き』⇒

 ⇒『魔王も歌ってない?オンチ???』⇒⇒

 ⇒⇒『本当だ!泣きながら魔王歌ってる!』⇒

魔王「ぐうっ!『ブラックホール』!!」

 黒い光がマーサ達を襲う!!

 ⇒⇒『やばい!また飛ばされるぞ!』⇒⇒

 ⇒『でも、歌声で押し戻してるぞ!すごい!』⇒

 ⇒⇒⇒『俺たちも!歌うぞ!』⇒

 ⇒『ま、まじ?やるけど……ラ~~♪』⇒⇒

 ⇒⇒『ラ~~♪ララ~~♪』⇒⇒⇒

 ⇒『ラ~~♪ラララ~~♪ララ~~♪ララ~~♪』

 王国中の歌声がトモミンに力を与える!

トモミン「聞こえる!みんなの想い!『バナンポフルオーケストラ!フィナーレ!』」

魔王「ぐわぁーー!!わ、我の『ブラックホール』が……我に、す、吸い込まれる~~!!」

 魔王はブラックホールの黒い光に吸い込まれて消え去った!!

トモミン「勝った……やりました!ご主人様!」

マーサ「ああ!強かったな!ネズミ男!!」

 二人は最後まで魔王だとは気づかなかった!


 二人のデートは終わった。

 トモミンの歌声は人々の心を打ち

 【300万いいね!】を獲得した!

【天界】

 シャワ~~。

女神フレイヤ「ふんふ、ふ~~ん♪」

 女神はシャワーを浴びてご機嫌だ!

魔王「おわぉ~~……ここは!」

 黒い光の穴から魔王、天界にしょうかん

女神フレイヤ「…………」

魔王「う、美しい!これ、魔王城饅頭です」

 名物『魔王城饅頭』をお近づきのしるしに差し出す!

女神フレイヤ「お前を冥土の土産にしてやらぁ~~!!」

 女神の平手打ち!(本日二回目)

 バチコーーン!!

魔王「ぐわぁ~~!!」

 魔王は光の彼方へ飛んでいった!

 キラーーン……。


 <つづく!>

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