僕は、自分の気持ちを君に言えない愚か者です。
___僕は、幼馴染の女の子の紗香が好きだ!
ずっとずっと大好きなのだけど、、、?
あまりにも近い存在すぎて、紗香に僕の本当の気持ちを言
えないでいる。
___紗香は?
僕の気持ちを知らないから、初恋の人や好きな男の子の話を
僕にバンバン話してくるんだ。
僕は、紗香の恋バナなんか本当は聞きたくない。
紗香の幼馴染で、何でも紗香が言える相手だと思って、何でも
話を聞いてあげているだけなんだ。
___紗香の好きな男の子のタイプは?
僕と違って、控えめな優等生タイプの男の子だ。
真面目で優しく、おっとりしていて頭もいい。
そんなタイプが、紗香はすきなのか?
___僕は、クラスでも人気者で!
みんなの前で、おどけたり笑かしたりするのが好きだから。
到底、紗香の好きな男にはなりえない。
・・・それでも。
僕は、紗香の事を諦めきれなかった。
まだ、紗香がその男の子を好きだと言ってるぐらいだ。
まだ、紗香が好きな男子と付き合いだしただけだし。
まだ、紗香が、、、。
___そうやって!
僕は、割り切っていただけなのかもしれない。
・・・でも?
そういう風に、割り切れなくなる時がやってきた。
*
___紗香と僕が20歳の時。
紗香が好きな男と付き合いだして、直ぐに紗香が僕にこんな事を
言ったからだ。
『___ねえ、柳太郎、私ね? 今の彼と“結婚”したいの!』
『・・・えぇ!?』
『柳太郎が言いたい事も分かるよ! まだ結婚には早いんでしょ!』
『___うん!』
『だけど、私! この男性と結婚したいの! この男性
がいいのよ! 他の人じゃダメだって思うから! どうしたら? いいと
思う、柳太郎?』
『・・・・・・』
『パパとママに、私から言うと? 絶対にダメ! って言われるから
何気なく、、、柳太郎から話してくれない?』
『・・・えぇ!?』
『___いいでしょ! 私たち幼馴染で親友じゃん!』
『・・・ううん。』
『___ありがとう、柳太郎!』
『・・・・・・』
___僕は、気づけば?
紗香に言われる通りに、返事をしていた。
・・・まさか!?
あの紗香が、結婚したい男ができるなんて!
想って見なかったよ。
___でも?
この時、僕の紗香への気持ちは一生! 言えないモノなんだと
気づかされたんだ!
僕のこの想いは? 誰にも言わない! 僕だけの心の中に
しまっておこうと......。
*
___それから?
僕が、おじさんとおばさんに何気なく紗香の彼の事を話して。
紗香が彼を家に連れていき、結婚の話が進んでいったんだ。
___僕は嬉しい気持ちもあるけど?
やっぱり、悲しい気持ちの方が勝っていた。
・・・それに、僕は紗香の事でその彼と紗香が結婚したいみたい
だと! 紗香のおばさんに話すと?
おばさんからこんな事を言われる。
『___柳ちゃん! 本当にいいの? 紗香、その彼と結婚したいって
言ってるんでしょ? わたしはね! 柳ちゃんが紗香の旦那さんになっ
てくれればいいなって思ってたから! 柳ちゃんは、てっきり紗香の事
が好きなんだって思ってたのよ! あら? 違ったのかしらね!』
『・・・おばさん、』
___流石に、
幼馴染のおばさんには、僕の気持ちがバレていたらしい。
だけど? 僕は、紗香が好きな男じゃない!
・・・僕じゃないんだから、仕方がないよ。
*
___そして!
紗香の【結婚式】
紗香は、今まで見てきたどんな紗香より綺麗だった。
『___柳太郎、どう? 似合う?』
『うん! 凄く紗香、綺麗だよ!』
『・・・そんな風に言ってくれるのって、柳太郎だけだよ。』
『・・・えぇ!?』
『___いつも、私の事をちゃんと近くで見ててくれてさ! 私は何度
柳太郎の言葉に救われた事か?』
『・・・なんだよ、急に。』
『___今度は、柳太郎も幸せになってね!』
『・・・うん。』
『まだ、泣かないでよ! 柳太郎が泣いたら、私も泣いちゃうじゃん!』
『・・・分かってるよ。なあ、紗香!』
『・・・ううん?』
『・・・い、いや? 何もないよ! 幸せになれよ!』
『___うん!』
___こうして。
紗香は無事に、結婚式を終えたんだ。
僕は、何度! 紗香を式場から連れ去って行こうと思ったか?
僕の頭の中では、何度も新郎から紗香を奪っているよ。
・・・でも?
実際に、そんな事できやしない!
何より、紗香の幸せを想っているからだ!
紗香の幸せの為なら、僕は僕の気持ちを押し殺す事もできる!
全ては、紗香! 君の為だよ。
*
___数日後。
やっぱり、あの時。自分の気持ちを紗香に言えば良かったと
物凄く、今更! 後悔している。
【僕は、自分の気持ちを君に言えない愚か者です。】
こんなにも、紗香の事を好きなのは? 世界中、どこを探しても
僕だけだと自信があるのに、、、。
___それでも?
僕は、紗香の傍に居る事ができなかった。
君が、僕を選ぶ事はないと僕も知っていたんだけど。
それでも、諦めきれない想いってあるんだな。
最後までお読みいただきありがとうございます。




