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第7話 魔法学習♪3

 生徒番号と部屋番号変更。


 生徒番号:S-0

 部屋番号:0


「なんだこれ?」


「ん? どうしたんですか? えっと…部屋番号0?」


「部屋番号0だと? 最初の文字は?」


「最初の文字は無い。ただの0だ」


「どういうことだ? こんなことは初めてだ。ちなみに生徒番号は何番だ?」


「生徒番号S-0…」


「もしかして君、入学試験の時に闘技場に巨大な穴を作ったっているアウルか?」


「そそ」


「ということは、君は何かしらの別施設に入れられる可能性が高い。君の部屋番号が0だというのもそれが理由だろう。聞いたところによると君は魔力を制御出来ずにあのような大規模な魔法を使ってしまったということだから魔力を制御できるようになったら施設から出られるとは思うが、その間は頑張れ。色々と大変かも知れないが、すぐに開放されるだろう。あとその手紙にも君の部屋が変更されたことについて書いてあるだろう。では頑張れ。僕は今からもう寝るからまた何か困ったことがあればいつでも聞きに来ると良い」


 そう言い、フランクは扉を閉め部屋の中へ戻って行った。手紙を生徒番号と部屋番号の変更の後から読むと、そこには部屋番号0の場所はどこの寮でも無く、学院の校舎の階段下にあることがわかった。


 そして二人はその地図に示された場所へと向かった。人がいない真っ暗の校舎の中、アウルたちは廊下を歩く。そして階段の下へ着くと、手紙通りそこには0という数字が刻まれた鉄プレートの掛かった扉があり、アウルは受け取った鍵をドアノブに刺し右に回す。すると扉が開き、地下へと続く暗い階段があった。


「ここ、本当に部屋なんでしょうか? なんだかとても不気味です」


「同感だ。だが、地図にはここと書かれていた以上、ここで合っているんだろう」


 それから二人は階段を下りていく。いくら火の魔法で周りを照らしたとしてもしたへ続く暗闇までは照らすことが出来ない。


「そういえばまだ名乗って無かったですね。私はゼレシアです」


「よろしく。俺はアウルだ。まあ、さっき聞いたと思うけど」


「それにしても学院の地下にこんなところがあるなんて」


「そうだな。でも以外と地面が綺麗にされてるから案外、先生たちの間とかでよく使われているのかも知れないな」


「そうですね。先生方だけの秘密の会議とかですかね! ふっふっ」


 少しゼレシアの緊張と不安が解けてきたようだ。と、喋りながら降りていくこと数分、明かりが見えた。意外と早く目的の場所へと辿り着くことが出来たようだ。


 そこには図書館のような整備された本棚が周り一帯にあり、一階だけでは無く二階までもが突き抜けでアウルたちの立っている一階から本棚がまだあるのが見える。二階には本しか無いが、一階には瓶に入った何かしらのポーションが無数に置いてあった。ここはどこなのだろうかと周りを見ていると丁度、本棚と本棚の間から歩いて出てきた少女がいた。


 少女はアウルに気づかず分厚い本を読みながらアウルの目の前を通り過ぎたが、少し歩くと少女はこちらを向いた。


「ああ、よく来たね。私はこの学院の学院長のベルだ。どうだい? 私の秘密基地は。まさか学院の地下にこんな施設があるとは思わなかっただろ? まあ、良い。色々と君も困惑しているように見える。私の部屋で説明するとしよう」


― ― ― ―


「で、まずはこの施設の説明をしようか。この施設はこの国の国王、私の父に作ってもらった施設だ。私、以外が使うことは許可されていない。普通はな。だが、丁度君が闘技場に巨大な穴を開けて魔力の制御がまだ出来ていない生徒が入学したという知らせを受けたので魔力を制御できるまでそれ用の施設を作ろうかという話も出たのだが、私がこの施設で君の世話を受けることにしたのだ。生徒一人だけの為に膨大な資金の必要な施設を新しく作るのは勿体ないからな」


 本のある場所の中心にある階段をまた降りるとこの少女、学院長の部屋があった。アウルは現在その部屋の中にある彼女の部屋の一つで彼女からアウルが現在どのような状況でここへ来させられたのかということを教えてもらっていた。


「ちなみに上の階である魔法図書館は全てが魔法の本であり、ほぼ全てが超級以上の本だ。で、もし上の階で何かしらの魔法を使ったら君を殺すからね。あと、他にもこの地下施設には研究室や訓練室なんかもあるから魔法を使いたいときは訓練室で使うと良い。ある程度の魔法には耐えられるようになっているから威力は精々、君が闘技場で放った時の1000倍以上の威力の魔法は使わないようにしてくれ。以上でこの施設を私と君で共同利用する上でのルールの説明は終わりだ。君の部屋は一回、図書館まで戻って丁度私の部屋へと続く階段の隣にある階段から地下へ行くとある。ではまた何かあったらここへ来たまえ」


 そう言い、学院長は本を再び読み、アウルは学院長の部屋から出た。


 一方的に説明され追い出されたけど必要な情報は教えてもらったので良いか。とにかくまず、アウルは自分の部屋となる場所まで向かった。


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