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第49話 実家へ

「あ、あり得ない…ですよ…」


 ギルド受付のエルがポカンとした顔を見せてそう言った。彼女は自分の目の前で起きていたことが嘘かのようにとても驚いていた。でも普通、ギルドの受付人ならこのくらい見えなくても普通だと思うのだが。大体一般の人はAランク級冒険者の戦闘すら目で追うことは出来ないだろう。冒険者を管理するギルドの職員や冒険者に付きそう荷物持ちだったとしてもSランク級冒険者を見ることは決して出来ない。


 今、俺達が戦闘をしていた時であれ、普通の人なら一瞬の事であり、戦闘が行われていたのは数秒だけ。そのためエルが俺達の戦っていた姿を目で追えないのは普通なのだと思うのだが…。


「私は光時魔眼の持ち主。私には光の速度とそれ以下の速度のものは、はっきりと目で追うことができる」


 なのに俺達の戦闘を目で追うことは出来なかったということか。そこまでスピードのある戦闘はしなかったと思うのだが。


「どういうことだ?」


「光速をも超えた魔法の数々。私にはいきなり風が吹いたり、部屋中が光ったかと思うと壁に穴が空いたりで…」


 なるほど。確かに俺達が放った魔法はもしかしたら光速を超えていたかもしれない。


「ほんとだな。そう言われてみれば光速を超えていたかもしれない」


「光速を超えていたかもしれないって。人は光速を超える動作や魔法を使うことは出来ません」


「そうだったのか。知ってたか?」


「いや、私に聞かれても…。私達は異常だからな」


 そうだったのか…。最近会った人は皆、光速は余裕に超えた動きをすることが出来ていたから光速は決して以上な事では無いのかと思っていたが、それはどうやら違うようだ。確かにアキレア帝国での魔法大会出場者の戦闘は皆、光速を超えていなかったような気がする。準決勝出場者以外は。


 ということは観戦をしていた客や魔法大会に出場していた人には準決勝以上の試合での戦闘を目で追えなかったことになる、そうとなるとどうやってあの時、皆観戦していたのだろうか? 確かあの時、試合が終わると共に観戦していた人たちからは大きな歓声が沸き上がったりしていたのだが。


 結局、エイリはSランクにランクアップし、セリーヌも当然ながらSランクに上げた。アリスとジークにはこの後で[ミリ・オーバー]を使い二人の魔力を上げるつもりだが、使い慣れるのには最低でも一週間はかかるだろう。特にそこまで何かに特化しているわけでもない為、ゼレシアやロリ長のように簡単には慣れることはできないだろう。でも出来るだけ早く習得をしてもらわないと施設が見つかった時に戦闘で逃げてもらう事も出来ない。


「それでこれからこの地図に表された印の一つひとつを見に行くわけだけど、まずどこから行く?」


 地図には左からウェスティア王国、この国であるセントラル王国、アキレア帝国、イーストリ共和国が横に並んでおり、その全ての国に印がある。改めて見てみるとガイン博士がいる施設を見つけるには数週間ではなく、何十年もかかりそうだ。だが、それは俺だは無い誰かが探すとするとだ。


「その事なんだが、こんなに多くの場所を巡るには手間がかかり過ぎる。そして流石に俺でも時間停止をずっと使うことは出来ない。ということで施設を手っ取り早く見つけることが出来る機会を今から取りに行こうと思う」


「施設を手っ取り早く見つけることが出来る機会?」


「そうだ。その機会は今、俺の実家にある」


「アウル君の実家ですか!? ということはあの英雄とも会うことが出来るっていうことですか?」


「英雄?」


「ああ、アウルは知らないと思うが、君の両親はこの国を邪竜から守った英雄だ」


「この国を邪竜から守った英雄…」


 ふぁ!??? 英雄?

 よく分からないが、俺の両親はどうやらこの国を救った英雄だったりするらしい。普通に穏やかでそこまで戦闘の事も喋らなかったから二人は普通の夫婦なのかと思っていたが、そうではないらしい。前回、二人はこの国に7人しかいないと言われる超級魔法使いの内に入っていると言っていたのを覚えているが、まさか英雄なんて呼ばれているなど全く思いもしなかった。


「なんか色々と俺が知らないことが多いのだが、一体俺の両親はこの国ではどんな存在なんだ?」


「そうだな…。ある人によるとSランクの魔物をたったの2秒で倒したとか、北の方にある崖は二人の内のどちらかが剣を一振りして出来たものだとか、光速を超えた動きをすることが出来るなど、二人の噂は数多い」


 は?

 剣を一振りで崖を作った!? それ俺も出来ないと思うぞ。それにそんな威力に耐えきれるほどの剣なんて存在するのか? 他の二つは俺でも可能だが、もしかすると二人は俺が予想していたより遥かに強く、もしかすると俺よりも強いのかもしれないな。


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