表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
42/67

第41話 調査1

 今日、俺は平日にもかかわらず学院から出て町へ出かけていた。その理由は今日から2週間“呪祓(エクソ)(フェス)”という大型イベントがこの町であるからだ。学院もその祭りに伴い、授業がこの2週間は無い。


「君、この木こりのお守りを買わないかい?」


 そう言ったのは俺の隣にある露店で座っていたおばあさんだった。


「これは今日から始まる“呪祓祭”のものなのか?」


「ええ、これを身に着けていると、どんな呪いも払うことができるという言い伝えがある」


「では、これ一つ」


「毎度あり。そちの魂歳に呪付があらんことを」


 呪祓祭には無数の物語がある。その内の一つにはとある男の子と女の子が暗い月の光すらも通らないような雲が町全体に覆いかぶさった時に町の裏道を歩いていると、悪霊ドレインが彼らの魂歳を食べ、彼らの寿命が一気に年寄りになり、朝までにその魂歳を悪霊ドレイン取り戻さなければ、二人は一生元の姿には戻ることが出来なくなり、そして毎日夜になるとうなされてしまうという呪いをかけられるというお話がある。他にもいろんな物語があるが、全ては最終的に主人公の少年や少女たちは年寄りにされてしまうというお話なのだ。だから祭りでは何かを買うとこのようなおまじないを10代の子供に言うのだ。


 俺は手に持っているおばあさんから買った木こりの人形のお守りを改めてみて、あることに気づく。…あれ? これ俺に似ているような…。ってまさか…な…。


「どうしたの? そんな顔して」


「酷い顔色だな。何かあったのか?」


 俺がその人形を見ているとジークとアリスがやってきた。今日は二人とこの町で起きている事件について調べに来たのだ。その事件とは最近、路地裏に入った少年や少女が老人になって出てくるという噂のことだ。


「いや、なんでもない。それよりも今日はどこの路地裏から始めようか?」


「そうだな今日は―――」


 そうして町中の路地裏で待ち伏せをし始めてから一週間。俺達はまだ一向に犯人を見つけることができないでいた。だが、犯人はその間も次々と少年、少女を老人へと変えていった。


「見つからないな…」


「ええ、全く見つかりませんわね」


「お手上げですね」


 と俺達が建物の端で喋っていると、14歳ほどの少年が路地裏に入ってきた。

すると、


 バタッ…


 いきなりその少年が倒れた。俺達はその少年が倒れても助けることはなく、じっと彼を見つめた。すると彼の指から何やら黒い液体が出てきてそれが蛇のようになり、その蛇が倒れた少年の背中の上まで登ると、蛇は口を大きく開けた。少年の背中からは赤黒いオーラが放出して蛇が口からそれを吸い取った。そして蛇が全てのオーラを吸い込み終える時には、少年の外見は老いぼれた老人になっていた。


「一体これは…」


 少年、ではなく老人は目を覚ました。彼は自分の手を見てその後慌てて顔を確かめる。そして自分の状況がわかった時には絶望的な表情をしてまた気絶した。その蛇は彼が2度目に目覚める時には透明な液体となり、地面の水たまりに落ちた。


 その老人は何も無かったかのように路地裏から出て目が死んだようになって町を歩きだした。なんとも言えない光景を見てしまった。


「今のは一体…それに彼の指輪はどこに?」


 俺達は指輪から出てきた蛇が透明になり液体のように水溜まりに落ちた場所を見てみると、そこには水溜まりなどどこにも無く、そこにあったのは乾燥したレンガの地面だった。魔力はほんの少し感じることが出来たような気もするが、とても少なかったため、今さっきの蛇から発せられた魔力なのかもよくわからない。


「これは呪術か禁術の一種だね」


「でも2年前は男の人が直接、私達を気絶したわよ」


「だが、今までにここを通りかかった大人たちには何も起きなかったことからして今回の事件は2年前のアキレア帝国での事件はやっぱり同じと考えた方が良さそうだな」


 でも相手の目的がわからない。もしあの蛇が少年から吸い取った赤黒いオーラが魔力なのだとすれば、相手が何か大規模な魔法を使おうとしているということが理解できるが、残念ながらあの赤黒いオーラからは何も感じなかった。それにもしあのオーラが血だったのだとしても、少年が一瞬で老人になるなんてことはありえない。


「まずはあの蛇の行方がわからないと相手の目的がわからないわね」


「さっき蛇が流れていった場所の近くには下水道に続く穴や何か小さい隙間は無いか?」


「残念ながらそのような物は一切無いわね…」


 その蛇は液体になり地面に落ちたが、その場所の近くには何も液体が入ることのできそうな穴は無かったし、それに別空間にも入った形跡は無かった。そうだとすると、考えられるのは液体が入れるほどの空間が無くてもそれを無視し、地中の中を進んで行ったか、もしくはいきなりどこかへ転移したかだ。だが前、ロリ長に超級魔法か国防級魔法には転移魔法などというものがあるのかと聞いたことがあるが、無いとのことだ。転移魔法は古代魔法で今は失われた魔法であり、使えたとしてもかなりの魔力が必要との事だったため、あの蛇一匹一匹にそのような魔法を付けるとは考えにくい。


 最近、投稿時間が午後のとても遅い時間になってしまっています。理由としては先週、岡山から東京に引っ越し、丁度色々と見て回ったり、高校に行ったりなどの理由です。あ、ちなみに僕現在、高校生です。

 まあ、そんな事はどうでもいいですが、今回僕が言いたいことは、ほぼ毎日の投稿時間が朝早くか、それとも夜遅くかに分かれてしまうということです。申し訳ございません。

ちなみにもし投稿などが出来なくなってしまったりする日もあるかもしれないので、その時は次の日に二作品を投稿する形になってしまうと思います。

 これからもこのような事になることが時々あると思いますが、引き続き暖かい目で見てくださると嬉しいです。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ