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第28話 魔法大会7

 本日、魔法大会開催から3日目。今日は準決勝と決勝があり現在、準決勝の試合にて魔法学院チーム初の苦戦と言える苦戦を強いられている。俺達が今、相手にしているのは茶色いフードを被った高校生ほどの見た目の女性と他二人の大人の男性なのである。


 まず、試合開始直後に相手を時間停止で気絶させようとしたのだが、相手も試合開始直後に姿を消し、現在相手がどこにいるか分からないのである。相手は気配や音を立てることも無く、放たれる魔法も透明なため全く相手に対応することが出来ないでいる。そして時間停止を使用しても彼らはノンストップでこちらに魔法を撃っており、時間停止を全く受けていないようだった。


「全く相手が見えないね。これだと陣地の魔道具が壊されるのも時間の問題だね」


「一応結界は3人で張っているからそう簡単には破壊できないと思うが、まさか相手の魔力を感じることもできないとはね…」


 何か解決策は無いのだろうか…魔力感知をしても少しの魔力も見当たらない。五感でも見つけるのは不可能。あとはこの方法しかないよな…


[超音波][空気振動]


「見つかった?」


「いや、見つからん」


 相手は魔法で自身から放たれる魔力、音、光を防いでいたのかと思ったが、どうやら空気すらもコントロールしているようだ。そしてこう突っ立って考えている間にも俺達は一撃一撃、今までの相手とは比べ物にならないほどの威力の魔法で攻撃されている。


「もう無理、結界が割れる…」


「.限界だね…。アウル君、こうなったら相手の魔道具を壊しに行くしかないね」


「でもそれだとこの結界を出た瞬間にやられるわ」


「アウル君、何故時間停止魔法を使わないんだい?」


「実は相手に時間停止魔法が全く効かない」


「なんだと! では残された手はもう何もないじゃないか」


 ハクが言う通り、もう相手の陣地の魔道具を破壊することや彼らを倒すこと方法が無い。いくら俺でもこの威力の魔法を結界無しの生身で受けるのは厳しい。だが、相手も俺達の陣地にある魔道具を破壊することは出来なさそうなのでこれは引き分けと言ったところか…。


「ミシッ」


 後方から嫌な音が聞こえた。そう、その音は魔道具に掛けてある結界にひびが入った音だった。魔道具に掛かっている結界のひびは徐々に広がっていき、もう1分ですら結界が耐えれるか分からなかった。やばいな…相手が透明だとなすすべ無いな。 …透明? 


[透明魔法]


 俺はゼレシアと覚えた超級魔法の[透明魔法]で透明になると、本来は意識をこちらへ、そして肉体を別世界へ移す魔法なのだが俺は意識ごと別空間に移し、目を開けた。するとその空間では3人が空間を少しでけ開けて魔法攻撃をハク、アリシア、そして俺達の陣地の魔道具を攻撃していた。彼らはふとこちらを見ると慌ててこちらに魔法を放った。


「お前、何故この空間に? どうやって…」


「いや~。どんな方法でも君達を感知することが出来なかったから、もしかしたら攻撃を仕掛けている空間自体が違うのかな…?と、思ってね」


「馬鹿な、魔道具も無しにこちらの空間に来るなど…ありえない」


「だがもう遅い! もうすぐお前たちの結界は割れて魔道具が壊れる」


「もちろんそんなこと、させるわけないだろ」


[マジック・ブレイク]


 俺は3人が自身に掛けている魔法を[マジック・ブレイク]で解除し、彼らは元の空間へ消えるように戻された。


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