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第23話 魔法大会2

 あの後も、引き続き試合を観戦していたのだがハクとアリシアは不満だったようで数チームの試合を見たあと、観戦席を離れた。俺的には弱いなりにかなりトリッキーな試合だったと思うのだが…


「もしかして私達、余裕で優勝できるんじゃない?」


「流石にそれはないだろ。それに本選からは学院長も出てくるからね」


「そうね。でも本選からは弟子とかじゃなくてその師匠や高位の魔法使いが出てくるから多少はましになるかもね」


 俺達は一回宿屋に戻り、試合でのフォーメーションを確認し、少しの間だが魔法の練習をした。試合は後半に突入し、俺達の出番になった。


「今回はなんと予選から魔法学院チームと北の各上級魔法使いの弟子でできたチームとの組み合わせになりました。これは両チーム、激しい戦闘が期待できそうです!!!」


 相手の魔力量では期待できるほどの激しい戦闘は出来なさそうだが、俺達が勝てる相手だということはよくわかった。この程度なら陣地にある魔道具を守らなくても勝てそうだ。だが念の為、アリシアに陣地の魔道具を守ってもらった。相手はかなり細長い体格の魔女だった。


「女の子を相手にするのはちょっと気が引けるけど容赦はしないからね」


「わかっているわ。あなた達の魔力は膨大、全力でお相手をさせていただきますわ」


 俺達は上空に浮かんでいる四角い空間に吸い込まれ両チームがお互い、空間の端と端に配置され試合が始まった。ハクは自分一人で相手をしてみたいらしいので俺はそのままアリシアとその場で待機。ハクは強化魔法を使い、加速して相手三人の元へ冷凍魔法を詠唱しながら走った。相手二人は結界を作り、もう一人は二人に守られながら何か長い魔法の詠唱をしていた。


 ハクは冷凍魔法の詠唱を終わり、両肩の上に構成された氷の結晶を停止し、手から[ファイヤー・アロー]を放った。結界は[ファイヤー・アロー]たった一撃で壊れ、三人はかなり驚いていたようだ。だがすぐさま平常を取り戻し、結界を張った二人が後ろに飛び、二人に守られて詠唱をしていた一人が魔法を放った。


「聖鎖の門・ゲイト」


 銀色の輝かしい大きな門がハクの後ろに現れ、扉が開くと禍々しいオーラの鎖が数多くハクの体にまとわりついた。そしてハクの魔力が一気に何千倍も減少し、ハクを引きずり込む為、より多くの鎖がハクを目掛けてまとわりついた。


 ハクの魔力はもうあまり残っておらず、以前のハクよりも大幅に無くなっていた。ハクは縮こまったまま、動けず、ただやられるだけになっていた。そしてハクが詠唱し、出現させた冷凍魔法もその鎖に魔力を吸い取られたことによって消えていた。これのどこが聖なのだろうか? というか効果自体、呪いだし…..。


「どうやら一人、抑えることが出来たみたいね。超級の上位魔法を限界まで使ってやっと魔力が無くなるなんて、めちゃくちゃな魔力量ね。でも今は全て私達の物に…うっふっふっ..次はあなた達よ!」


 俺は眼に魔力を通し、相手の魔力を見た。するとハクの魔力がそのまま詠唱者に吸い取られており、今となりの二人にその魔力を分け与えていた。この魔法には魔力の吸収限界があるみたいだが、これはかなり強い魔法だな。後で教えてもらえれないだろうか? それよりハクがやばいな。試合が始まる前までは一人で余裕とは言っていたが、全く今も動く気配がない。これは流石に無理なのでは…


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