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第21話 魔法大会前日

「まさか魔眼を七つも習得するとはとことん常識外れな男だな」


「アウル君、凄過ぎです!」


 俺が習得した魔眼は魔力強化、腕力強化、魔力視力、体力強化、知力強化、反応速度強化、そして感覚強化だった。力が溢れ、魔力を目に通せば物の魔力を察知ではなく、見ることが出来る。なんかいきなり世界が変わったような気がして気持ちが悪い。


「大丈夫ですか? やっぱりいきなり七つも習得したのでその反動が来たようですね」


「確かに一日一つなら習得してもなんとも無いが、いくらアウルでも一気に7つは体力的にも感覚的にも難しいのかもしれないな」


「普通は一日二つが限界なんですけどね」


「そもそも魔眼ってそんなにホイホイ習得できるものでもないし、アウルならすぐ直るだろう」


「そうね。それにアウルは常識外れだからそんなに心配することないわよ」


 最近ハクとアリシアが当然のように俺を人外扱いしてくる。俺、そんなに他と違うのか…


「やっと着いたね!」


「疲れましたね…」


「うぷっ…吐き気が…まだ気持ちが悪い….」


「効くか分からないけど一応薬局があるから吐き気止めをかう?」


「アレシア、流石に薬では治らないだろ」


「いや、実は魔眼習得での吐き気や頭痛はそこらの薬で治るぞ」


 ロリ長、それ早く言って。もし、それが分かっていたなら誰か持っていないか生徒や教師達から聞けたのに…。マジやばい、胃の中から今日の朝ごはん出そう…うぷっ


 その後俺はアリシアに買って来てもらった薬を飲み、吐き気が治った。だが、かなり疲れたので学院貸し切りの宿屋の部屋へ行き、休んだ。


「アウル君、大丈夫でしょうか?」


「きっとアウルなら大丈夫よ。それよりも剣術学院が見えてきたわよ」


「やはりここには何度来ても慣れないな」


「なんかめちゃくちゃ大きいというよりは山、全体が剣術学院って感じですね!」


「やはり魔法より剣術を学ぶ者や剣術の職業の方が多い為、どうしても剣術学院の方が資金の量が多くなってしまうのだよ」


 剣術学院は魔法学院より何倍も大きく、山全体が訓練用に改造されているようだった。その他にも武器屋や防具屋、そしてポーション屋も全て剣士用の物ばかりで、魔法使い用の道具は何一つ無かった。


「全く魔法の使われている物は何一つこの町では売られていないわね」


「まさか魔道具が売られていないとはかなり驚いたな。だが魔道具の代わりに色々と油を使った道具が作られているようだな」


「絶対に魔道具を使った方が環境的にも費用面でも便利なのにね。使えなくなったからってお金を払って油を買わないといけないなんて考えられないね」


「だね。でも剣士はあまり魔力も高くないから魔道具もどのみち使えないか」


「でも食べ物は中々美味..モグモグ…」


「学院長、最近大食いになりましたね」


「アウルが毎日食べ物を大量にもらって帰るのが悪いのだ。お陰様で私の自慢のボディーラインが…」


 そう言って泣きながら口にぱくぱくと食べ物を放り込んでいる学院長を見て、自分のお腹も触りながら学院長同様、口に食べ物をぱくぱくと放り込むゼレシアであった。


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