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第19話 襲撃と脅威2

 俺はロリ長に念のため結界を張り、ハンマーヘッドを殴ぐった。そして俺は自分が乗っていた馬車へ走り戻った。実は俺もハンマーヘッドのように魔法はあまり得意ではない。だから魔力の制御なんかもめちゃくちゃ下手だ。だが、物理攻撃は神様から貰った物理知識(極)と宇宙知識(極)を得てかなり特訓を両親が見ていない隙にしていたので得意なのである。


 俺はこのように周りに人がいる場所や森の中など、破壊してはいけない場所や状況には物理で戦闘することが多い。何故なら物理なら魔法のように闘技場を破壊したり魔物を木端(こっぱ)微塵(みじん)にすることは無いからだ。


 “ぐちゃっ”


 ハンマーヘッドのコアがある左胸に穴が空いた。周辺の木々が吹き飛ぶこともなく、被害を最小限にすることができたはずだった。


 だが、俺がさっき走った場所に暴風が吹いた。さっきまでいた場所からロリ長が吹っ飛ばされて気絶している場所までの周りにいた生徒、教師、馬車が吹き飛ばされて空に舞った。(あ…時間止めるの忘れとった…)


「何が起こった?!!」


 吹き飛ばされた生徒と教師達はそのまま地へと落ち、何があったのかわからないという顔でキョロキョロ周りを見ていた。すると教師達はロリ長が吹き飛ばされていたことに気づき、ロリ長が倒れている場所へ駆け寄った。その頃にはさっきまでいたハンマーヘッドはその場を去っていた。


「理事長! 大丈夫ですか? お怪我はありませんか?」


「がはっ、少しやばいかもしれないな。内臓が破裂しているようだ」


「誰か治癒魔法を使える者はいないか?」


「えっと、一応私使えますよ」


 名乗り出たのはゼレシアだった。この国には治癒魔法を使える者はかなり少ない。理由は治癒魔法の属性を使える魔法使いが希少だからだ。だから彼女以外は誰も名乗り出ることができなかったのだ。


「君、Eクラスの子か。ということは使えるのは[ミニ・ヒール]だけだな。どのくらい掛け続けることができる?」


「大丈夫です。グランド・ヒールが使えるので今直しちゃいますね」


 と言い、ゼレシアの手からは緑色のオーラが現れ、一瞬でロリ長の顔色が戻った。


「ゼレシア、助かった。まさか治癒魔法を使えるとはな」


「はい、使えると知られれば魔法学院には来ることが出来なかったかもしれないので今まで黙っていました」


「君、本当にEクラスの生徒か? 「グランド・ヒール]は超級魔法だぞ!!」


「はい! 丁度、昨日覚えました。成功して何よりです」


「すまないな。助かった」


 その後、理事長と教師達は話し合い、ゼレシアをSクラスの生徒に変更することが決まった。俺は逆にゼレシアがどうやってEクラスで目立たずに生活をしていたのかが前から不思議だった。


 俺は今回のハンマーヘッドからの襲撃で戦闘時にロリ長のみを攻撃したことにより、これは自然現象ではなく人為的なものだということを確信した。


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