デブに転生………だと!?
皆さん、楽しんでくれたまえ
「ブラウン管の向こう側~格好つけた騎兵隊が~インディアンを撃ち倒したぁ~♪」
俺は日本一周チャリの旅で日本海側、ちょうど島根県の海岸付近をチャリで快走しながらお気に入りの曲を口ずさんでいた。
「ピカピカに光った銃で~できれば僕の憂鬱を~撃ち倒して、くれればよかったのに~♪」
ん?
なんか雲行きが少し怪しい気がするな。
「神様に賄賂を贈り~天国へのパスポートを~ねだ~るなんて、本気なのか~♪」
あ、雷が光っ………………
俺の視界はブラックアウトしましたwww
「エクスタシーwww」
奇声をあげて跳び起きた俺の視界に映ったのは
「虎○穴、だと!?」
そう、同人誌やエロ本が販売されているR-18……そう、大人の空間だった。
「ここはエデンなのか!」
「いいや、ここはワシの秘密基地じゃ。」
感動している俺の背後から老人の声が聞こえた。
振り返るとそこには
「コスプレ変態爺www」
背中に羽根を生やして白い布を体に巻いた爺がいた。
「おい、神に向かって変態爺とはなんだ!」
は、紙?
「神じゃ。」
「ヘアー?」
「違う、ゴッドの方じゃ!」
ゴッド、Got、神……………は?
「妄想ですか?」
「妄想ではない!………信じないなら、これでどうじゃ!」
自称神が指を鳴らすと虎○穴が消え、真っ白い部屋に変わってしまった。
「はっ!?」
消えた、あの夢のような部屋が消えただ!?
「返せ!俺のエデンを返せ!」
「お主のではない!ワシのだ!……………まぁ、よい。お主の名前は」
自称神(笑)が俺見つめる。
こっち見るな!俺にはそっちのけはねぇからな!!
「馬鹿もん!ワシにもないわ!!」
「変態爺、貴様はエスパーだなっ!?」ビシッ!
頭脳は大人である子供名探偵顔負けに自称神の変態爺に指を向けた俺。
「はぁ、ツッコむことに疲れたわい 菅原 衛海よ。」
「エスパーのくせにストーカーでもあるのかこの変態爺!!」
「黙らんか!!」o-_-)=○☆
(#)'3`;;)・;'.、「ク"ハっ!?」
自称神のパンチが俺にHIT!
「な、殴ったな!親父にも殴られたこと「だから黙らんか!ネタに走るでない」えぇ~www」
楽しいから良いではないかwww(・∀・)ウケケwww
とまぁ、このあと自称神の爺にfullボッコにされましたとさ?……(´┐`)ォェー
いやーね、ちゃんと神様の信じましたよ。
親切(物理)でね
「はぁ、では話しを始めようかの。」
「はーい!」
俺が死んだ原因の説明ですな。
「さて、お主には転生してもらおうか。」
「あっらぁぁっ!?死因の説明なしっか!?」
「お主の死因?何を言っておる?お主は普通に雷に打たれて死んだであろう。」
「いやいやいやいや、確かな雷に打たれたよ!そんで神様にあったらさぁ!」
俺は神に詰め寄った。
「神様かその部下のミスで死んだっていう携帯小説みたいなおきまりのパターンじゃないの!?」
「はぁ?何をいっておる?」(●´σ‥`)ホジホジ
「え?」
「『雷に打たれて死ぬ』それがお主の天命じゃよ。」
ピーンッ*′v`)σ⌒*Σ(`∀´;)ノノウワァッ
「それじゃあ何で俺が転生すんだよ!」
「(*`□´)」マテーε=┏(*─□─)┛オソイゾコワッパ
「それはのぉ、話せば長くなるのぉ。」
(´-ω-`つ)タンコブアイター ←殴られましたwww
「頼む、話してくれないかwww」
Jumping ドゲザ<(_ _)>
「しょーがないのぉ。なぜお主を転生させようとしたのかを。」
こうして、神は俺に語った。
神が言うには
俺達がいる世界、つまり地球を含めた宇宙がある世界とは別に複数の世界が存在し、神々はそれぞれの世界を管理しているらしい。
そこはテンプレって奴だな。( ̄ー* ̄)
んで、その中の世界の一つに携帯小説でおなじみ剣と魔法の世界、地球と似ている星「ブリーアント」で神様が鼻くそを落として一人の人間の運命が変わって死んだそうで
何してんの神様www
慌てて死んだ人間の魂を回収しようとしたが既に魂は裁かれ輪廻の中に入ってしまい、数多くの魂から見つけ出すのが困難なので諦め
そんな時、丁度同じ時間に死んだ俺の魂が神の目の前にやってきたのでかわりに回収したと。
あれ?「(゜ペ)
ヤッパ神様が悪くね?
まぁ、ただ死んで輪廻に入る俺を回収してくれるのは有り難いからいいかなwww
「回収したお主と死んだ者の年代が丁度同じで助かったのぉ。」
おお、そりゃこちらとて有り難い話しだ。
ショタとか赤ん坊から始まるのは少し堪えられないからな。
「それで神様、ただ転生するのもつまらんと思うから何か特典プリーズと、言う前に俺の体になる元々のスペック教えてwww」
「ふむ、いいじゃろ。お主の新たな体が持つ元々のスペックは
魔力:10000000000000
属性:雷、光
じゃ。」
うはっ、魔力……え~と、いち、じゅうひゃくせん…………あ、10兆ってどん「ちなみに、ブリーアントで同じ年代の平均魔力は10万じゃ」どどどどど………どんだけ~
10兆って数字だけだとわかりにくいよね。おい神様、そんな可哀想な奴を見る目でこっち見んなよ。(つД<)・゜。
しかしまぁ、天然のチートですカ?
しかも、属性が雷と光ってカッケェーwww
噛ませの可能性もあるけど、まさか………ね。
「まぁ、わしの無理やりな我が儘も自覚しておるから幾つかお主の言う特典をつけてやろう……その方が面白いのであろう?」
おお~www
貴方が神かwww
「わしは元から神じゃよ。さて、どのような力が欲しい?」
「ほいほい、そんじゃ……まずは最強の肉体に武道の才能と武道の知識だ。それと、絶対記憶能力とブリーアントの情報。魔力は………充分あるからいいか。あ、それとアニメや漫画、ゲームとラノベに出てくる能力を使えるようにだな。」
「ふむふむ、だいたい六つか、良かろう。」
神様が指をパチリと鳴らす。
「うおっ!」
体に力が漲ってキタァァァd(゜∀゜)bァァァwww!!
「ワシからもおまけをつけさせてもらったぞ。さて、そろそろ転生してもらおうかの。」
「待ってくれ神様!」
「何じゃ?もうお主が望む力は与えではないか?」
神様が眉をひそめる。(・´ω`・)
「頼んます、転生する前にここで修行させてくれないか?」
「ほぅ、修行とな」
おい、なんだよその以外だと言うような顔は!
「どんなにチートな力を手に入れても、それをうまく使えこなせなきゃ意味がねぇだろ?」
「それもそうじゃが、力をうまく扱えたら……そなたはどうするんじゃ?」
「あん?どーするってか?そりゃさ、楽しむに決まってんじゃねーか。輪廻に入っちまったやつの分まで楽しむに決まってんだろwww」
「そうか………良かろう。好きなだけ修行すると良い。」
いえーいwww神様の太っ腹www
「調子の良いやつじゃな。一人で修行は難しいだろうから天使を一人つけてやr「神様お呼びですか!!」どうやら来たみたいじゃのぅ…………はぁ。」
神様台詞被せられてどんまいwww
「この天使はわしのとこで補佐をしている天使の一人d「ガブリエルのガブちゃんでーす!よろしく-!!」………………ガブリエルよ、お仕置きが必要かの?」
ガシッ!
あ、神様が残念美人のガブリエ……いやガブちゃんの頭を掴んで
ギリギリギリギリ
「痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い!!」
アイアンクローをかましてまっすwww
これ、なんてシュール?
ミシミシミシミシミシミシミシミシ
「痛い痛い痛い痛い痛い頭がぁぁぁぁァァァァァ」
よし、ここは
「キングクリ○ゾンwww」
とばしますか(笑)
はい、時間跳ばしてまーす。
ちょいとまってね♪
はーい、キンクリでとばさせてもらいやしたーwww
あの後ちゃ~んとガフちゃんと修行したよwww
えーと、修行にかかった年数は………1万年ぐらいかな。
魔力は無限で属性はもともとある雷、光以外の全属性とそれぞれの派生属性も習得しマスタwww
格闘技も孫○空顔負けの実力者っす。
オラ、ワクワクすっぞwww
あと神様からオマケに貰った能力が想像(妄想)を創造する力だったよwww
テラチートwww
一応、人外ギリギリ手前という所で俺は留まってるらしいでーす。
あ……あと修行中、ガフちゃんとは色々とありまして、婚約しましたwww
俺っちリア充になりまちたwwwwwwwww
まぁ、何があったのかは作者の気まぐれで書くかもしれないよ~
と、そんでもって俺は愛しのガフちゃんと手を繋ぎながら神様の前に立ってます。
「まさか、ガブリエルと婚約するとはのぉう。(お転婆娘が嫁に行くとは、終焉が近いのでは……)」
「神様驚きすぎwwwてか、転生はよwww」
「ふむ、そうだな。転生するのはいいのじゃが、その前にガブリエルよ。」
「はい!神様!」
ガフちゃん元気だねぇwww
「お主は、一緒に行ってはならぬ。」
「ええぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇっ!!」
おふぅ、隣で叫ばれると耳がキーンとしますがなにか?
「ヒロちゃんと別れろと言うのですか、神様!!」
はい、ご察しのとおり、ヒロちゃんとはワタスのこですwww
「別に別れとは言っておらぬよ。ガブリエルよ、そなたは衛海が使い魔召喚の時に行ってもらいたいのだ。」
「む、む~使い魔召喚までヒロちゃんと一緒にいれない……」
ガフちゃんがしゅんとしてる。
なら、ここは俺から一言www
「ガフちゃん、確かに使い魔召喚の時まで会えなくなって寂しいのはわかるよ。」
「ヒロちゃん……」
「俺だって寂しいよ。でもな、神様の命令だから我慢しよ。」
「・・・・うん 」
「次会うときはたっくさーんイチャイチャしよーぜwww」
「わかった!あたしイチャイチャしたいから我慢する!」
ガフちゃんええこやなぁwww
「さて、もう転生してもらおうかの。」
パチン
「え?」
指が鳴る音と共に俺の足元が消えた。
「アッ、ラァァァァァァァァァ───────」
落ちると共に俺の視界はブラックアウトしますたwww
神よ、許すまじwww
※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※
どーも菅原 衛海でーす。
転生したようでーす。
「なん、だと!?」
これが転生して目覚めたおれが最初に呟いた言葉だった。
そう、目が覚めた瞬間に俺が入った体の持ち主の情報を全て理解して思わず呟いてしまったのだ。
この世界ブリーアントで過ごしてく俺の情報は
サルティン・P・マルガリータ
16歳
ファグラヌウス王国 7大貴族の一つ雷光貴族の長男
7大貴族の中で一番の魔力保持者
(しかし、扱えていた魔力は10分の1www練習サボってたなwww)
サルタージ魔法学園 高等部2年S組
そして、肥満体型である
「なぜピッザwww体が重めぇwww」
現在、春休みで実家の別荘に一人で遊びに来ている。
んで、寝てるときに神の鼻くそで魂が輪廻に行ったそうでwww
これは………
「痩せねば!」キリリッ!
春休みが終わってからある使い魔召喚の時にガブちゃんに太っている姿なんて見せられない!
俺は急いで着替え、部屋を出る。
「サルティン様、どちらへゆかれるのですか?先程、ご命令されたおやつを持ってきましたが」
別荘の廊下にはクッキーやらなんやら甘い物をのせた盆を持ったメイドがいた……メイドキタコレwww
そー言えば、そんな記憶あったな。
おやつって今朝やんwwwお日様グッドモーニングしてるやんwww
そんなにお菓子食ったら太るわwww
「いらん、俺は少し外で運動してくる。」
「た、た、た、サルティン様が運動を!?それに僕ではなく俺っと言いましたわ!?」
驚いて盆を落とすメイドさん。
おいおいwww後でちゃんと掃除しとけよwww
俺は別荘を飛び出て走りだした。
そう、かの高校アメフト背番号21番見たいに光速の速さで走った。
デブだけど……
平原を走り
途中まで執事らしき者が後ろにいたような気がしたけど無視しましたwww
山を駆け
あ、もう誰も後ろにいねぇwww
水面を走った。
デブだけどねwww
魂の体力はほぼ無限よwwwみなぎろ俺のコスモォォォ(魂)ォォォッwww!
俺は約2週間、別荘周辺のジャグルで運動という名のサバイバル生活をした。
何で別荘の周りがジャグルって?
俺が知りたいわwww
時に熊と素手で戦い、
時に俺を探しに来た召使いから逃げたり、
時に………etc
そして春休み最後から二日前、俺は別荘に帰ってきた脂肪を燃やして細マッチョボディになったその姿で。
「サルティン・P・マルガリータ、帰ったぞ。」
あ、俺の姿教えるわ。
サバイバル中、湖見て驚いたぜぇいwww
だって、イケメンじゃありませんかぁぁぁ!
パツキンで野性味溢れる鋭くて紅い瞳。カッケェェェッwww!
太って、ピッザの時は顔が膨れてわかんなかったけど肉がなくなればイケメンって………いーえいwww
転生前の俺ならば……「イケメン?よし爆ぜろ(笑)」だったのに、実際イケメンになると何とも言えないねぇwww
とまぁ、痩せたというかたくましい体になった俺は別荘に帰ったのさ。
「サルティン様………なんと凛々しいお姿に……」ウルウル(T^T)
なんか、執事のじいが感動して涙流しとるwww
「じいよ、泣くのは後にしろ。俺は実家、屋敷に帰る。馬車を出してくれ。」
え?草はどうしたかって?
せっかく転生したから、話すときはなるべく草無くすことにしたんだよwww
思考に生えまくりだけどねwww
馬車を出してくれって言ってるとき内心では
40秒でしたくしなキリリッ!
って言ってましたwww
「ハッ、私としたことが、わかりましたサルティン様。急いで馬車の準備をいたします。」
じいが部下に馬車をすぐに出すよう指示してるを見て俺はふとこう思った。
ヒマでぇーす、何か起・こ・ら・な・い・か・な~と
↑フラグだよねwww?
まぁ、世の中そんn「おい、7大貴族のガキがいるのはここか?」
扉を蹴破ってガラの悪い男が三人くらい別荘に入ってきた。
フラグ回収早くねwww?
「俺がそのガキだが?」
「サルティン様!?」
じいが驚いて俺を見てるw
ふ、心配してるのはわかるが安心しなwww
「それで、貴様らは何者だ?」
「はん、何者かなんて気にしなくていぃんだよ!大人しくついてこい!」
あ、誘拐ですかwww
正面から来るってどんだけ自信あるんですか?
「大人しく捕まってくんねぇーか?怪我してもしらねぇぜ。」
先頭の男がナイフをちらつかせながら俺へと近づく。
「サルティン様!」
じいが俺と男の間に入ろうとしたその時、
「邪魔すんなじいさん『彼の者を捕らえろ──バインド──』」
別の男が懐から杖を取り出し捕縛系の呪文唱える。
杖の先から光る輪が飛び出し、じいに巻きつき身動きを止め、床に転がす。
「それじゃあ、坊ちゃん。あき「失せろ雑魚」………は?」
俺は男達に手を向ける。
「貫け」
俺の掌から雷が放たれる。
一瞬、そうまさに一瞬で俺の放った雷が三人を貫いた。
「安心しろ、手加減はした。」
じいに巻きつくバインドを素手で引き千切った。
「サルティン様ありがとうございます。」
「礼はいい、コイツらを後で警備隊にでもわたしとけ。それで、馬車は準備できたのか?」
「はい、先ほど部下から『念話』が入りまして、馬車と荷物の準備が出来たようであります。」
先ほど、男が蹴破った別荘の玄関を見ると外に馬車が見えた。
おいおい、外にいるヤツら怪しげなヤツが来たら止めろよなwww
と思いつつ
「わかった。行くぞじい。」
「はは。」
別荘から出て馬車に乗りましたとさwww
~俺、馬車で移動中~(((((((((((っ・ω・)っ
お、馬車が森に入りましたよwww
え?馬車の中で何していたかってじいとトランプしてましたwww
じじぬきやってますwww
「サルティン様、お強いですね。」
「ふん、当たり前だ。」
傲慢キャラ、嫌いじゃないぜ?
『キャアァァァァァァァァァッ!!』
遠くから悲鳴が聞こえる。
またしてもテンプレか?
「じい。」
「はい、何でしょうサルティン様?」
「どうやら道先でイベントが始まりそうだ。」
「イベントですか……」
「だから俺は見に行こうと思う。」
バチィ!
「サルティン様!………て、もういませんね。」(´-`;)トホホ
Side out
Side ???
どうしてこうなってしまったのでしょうか?
私、サナエール・D・ベオウルフはもうすぐ誕生日が近い妹のために『ガルダナの森』で手に入る『妖精の翼』という花を積みに仲のいい召使いを幾人か連れて王都から離れ森へと行きました。
行きは良かったのですが、花を積んで帰りにどこからともなく黒い鱗を身に纏ったドラゴンが私達の目の前に現れ、襲いかかってきたのです。
「黄金の精霊よ
一族を見守る精霊よ
話が願いを聞き届けたまえ
我を守りたまえ、『 アピア・トゥテラリィ』!」
私は咄嗟に防御魔法を唱えた。
馬車を包むように黄金色の膜が現れ、ドラゴンが振り下ろした腕を受け止めた。
ガキィン……………ミシミシ
黄金色の障壁にヒビが走る。
まずい、咄嗟の判断だったので呪文に込めた魔力がスカスカです。
「くっ、このままではもちません!」
ミシミシミシミシ………パリーン!
「くぅっ!」
障壁を砕いたドラゴンの腕は障壁のおかげで軌道がずれ、馬車の横を通り地面を直撃。
あまりの勢いに馬車が横転してしまいました。
「サナエール様!」
私の世話係であるメイドが私の安否を心配している。
「大丈夫です。急いで馬車からでましょ」
私は馬車の扉を見て息を呑んだ。
馬車の扉にある窓に見えたのは、焔を口にふくんだ黒いドラゴンの姿。
急いで呪文を…………だめです間に合いません。
「キャアァァァァァァァァァッ!!」
気づいたら、私は悲鳴を上げメイドに抱きついた。
死を遠ざけたくて目を閉じた。
…
……
…………
…………………
あれ?何も起こらない?
目を開く。
窓を見るとドラゴンの姿が見えないです。
私はおそるおそる扉を開いて身を乗り出し、外を見て言葉を失った。
金髪の男性が青白い雷を片手に宿し、黒いドラゴンの腹を突き破る姿でした。
崩れ落ちるドラゴンを見つめている男性が着ているローブに刺繍された紋章は、私の知っている貴族の家紋でした。
「あの紋章……」
サナエールSide end
おうおうおうwww
悲鳴が聞こえる所に雷魔法で身体強化して来てみれば、王族の馬車が横転しているではありませんかぁwww
しかも、黒いドラゴンが今まさに火炎放射しそうだ。
某金髪狐忍者のライバル君の技を発動。
青白い雷を右手に宿らす。
目にもとまらぬ速さでドラゴンの懐に潜り込み、
「千鳥」
雷をドラゴンの腹に突き刺した。
「流し」
雷がドラゴンの体内から吹き出し、腹をズタズタに突き破った。
ドラゴンは悲鳴をあげる暇もなく死んだ。
ん?
よくよく見てみると、このドラゴン。
某カードゲームの紅瞳の黒龍さんじゃね?
某社長の嫁もいる可能性あるんじゃありませんかwww?
「助かりました。ありがとうございます。」
背後から声を掛けられたので振り返ると、そこには銀髪に意志の強さを感じさせる金の瞳の女性が倒れた馬車の上に立っていた。
えーと、記憶によると~
ああー、はいはいわかりました。
ファグラヌウス王国の第一王女のサナエール・D・ベオウルフ様ですかぁ。
あん?
……まじかぁ、学園のクラスメートっすか。
なんか、面倒くさいことになりそうwww
「貴方、その紋章は7大貴族 電光の大貴族マルガリータ家のものですよね?」
これは、答えときますか。
「………いかにも」
「マルガリータ家に貴方みたいな殿方を見たこと……」
「サナエール様、貴女は俺のことを知ってますよ。」
「え?」(゜∇゜ ;)エッ!?
お姫様戸惑ってますなwww
「では、次会う時は学園で。」
バチィ!
「あ」
雷を、纏って走りましたよ俺www
あのまま話して自分があのデブだったと言っても良いんだけどさ、お楽しみは取っておきたい人間なのですよwww
馬車に戻ったのは肉眼で王都が確認できるほど近づいてたときでした。
俺、めっちゃ走ったわwwwwww!
馬車の中でウトウト寝たかったのにぃー!!
Zzz
んあー、何か忘れているようなぁ……ネムー ( ´ρ`)。o ○
あΣ( ̄□ ̄)!
ていうか、王女放置したけど良かったかな?
…………………まぁ、いいか(笑)
そんなこんなで、俺は実家となるマルガリータ家についたのさ。
でかい屋敷見て、「スッゴく……大きいです。」って言おうと思ってたんたけど、記憶のせいで大きさ知っちゃたから気分的に言えませんでしたwww
「おお、帰ってきたかサルティンよ。」
俺を迎えてくれたのはマルガリータ家の党首で俺の親父 ブータ・P・マルガリータだった。
しかも、名前の通り親父ブータはデブだ。
こいつの遺伝子で太ったのではないかとにらんでいまっすwww
「ただいま戻りました父上。」
俺は腕を組んで上から目線で親父を見る。
ま、親父より背が高いし自然と上から目線になっちまうからしょうがないよな。
「うぬ、春休みを満喫したようだな…………しかし、たった約2週間で随分と、痩せたな。」
「俺は修業するために別荘に行きましたから。」
「言葉遣いも変わったな。」(゜-゜;)オロオロ(;゜-゜)
親父、おろおろしすぎwww
「それは気にしないで欲しいです。」
「そ、そうか。馬車の旅は疲れただろう、ゆっくりと休むといい。」
俺は頷いて記憶を頼りに自室へ向かった。
うーん、記憶の中では家で何も面白そうなことがないなぁ。
こりゃ、帰らないでそのまま学園に行ってたほうが良かったか?
と、 自室のベットに仰向けに寝転びながら考えていた。
あー、明日から学校かぁ 。
ダリぃなぁ。
学園とはテンプレの宝庫みたいな所だろうなぁ~
あ、なんか眠くなってきた。
ガチャ
「あ、タカガお兄様お帰りになさいませ。」
んあ?誰か部屋に入ってきたみたいだな。
「下でお父様がタカガお兄様が痩せて帰って来たと言われたので、顔を見たくて来てしまいました。」
なんだ、妹のメリアか…………やべぇ、眠気がはんぱな………い………………………スピー(。-ω-)zzZ
「あの、お兄様?…………え?寝てる?」
「お兄様…………なんて素敵な寝顔」(〃・¬・`〃)ジュルリ
その晩俺は夢を見た。
金髪娘、この世界の………俺の妹がブラコンと言うヤツで四六時中俺を監視している
という夢を。