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崩落 〜いや、こんなん現実になるなんて思ってないですやん〜

初めまして雨流時雨うりゅうしぐれと申します。

この物語は実際私が普段の事象や関わっている人物を登場させ妄想している夢物語をただ文に書き起こしただけの起承転結や伏線などへったくれもない物語であります。

それでも、もし面白い!や続きが気になる!などを僅か数ミリでも思っていただけたらコメント等していただけたら幸いでございます。

それでは。

みんな少なくとも一度は考えたことはないだろうか。


このアニメの世界の中に自分が暮らしていたらどうしていただろうか。


この主人公に変われたらもっと輝いた人生が送れたのではないか。


もし目の前に広がる現実にダンジョンや迷宮なんて呼ばれるものが出来たらなにか変わるんじゃないか。


私、嵜本和弥(さきもとかずや)26歳は空想に思い馳せる中学生時代

いや、物心がついた時からだろうかそんな妄想をずっと続けて生活をしてる。


ただし、別に今の生活に不満がある訳じゃない。


学生時代もオタ友だけでなく今で言う陽キャ達と一緒に悪さをしたり、好きな女の子が居て告白して付き合って愛し合って別れたりそれを友達に打ち明け一緒に笑ったり。


今だって会社では現場ではあるがこの年齢にしては異例の管理職に昇級させていただき、仕事と家事を両立させながら毎日笑顔にさせてくれる嫁も居てなんとも順風満帆な生活を送っている自覚はある。


ただ、そうでは無いのだ。


不満があるから妄想するんじゃない。

現実から目を背けたいから空想で紛れさせる訳じゃない。

ただ単に面白いからするのだ。


考えはするだけで誰かに内容を話すわけでも、文才があって書物に書き起す訳でも、ましてや現実になればいいのになんて本気で願ったりもしないなんの生産性も無いただの妄想。


ただ、もしそれがほんとに起こった時に自分はどうなるんだろう。

妄想や、空想あるいは物語のように最強になって無双するのだろうか。

それとも最初こそ慌てはしてもゆっくりしたスローライフを送る生活になるのだろうか。

もしくは自分の考えもしない結末が待っていて凄惨な運命を辿るのだろうか。


そんな考えを頭の隅で考え続けるその一時こそが一番の幸せな時間なのだと後から知るのはある種人という存在の証明なのだと今になって思う。


さて、私がこんな長ったらしいことを誰かに語りかけるかのように妄想しているのは先程述べた面白さが故の妄想では無い。

俗に言う現実逃避から来るものだった。


「会社ないなった…明日からどうしよ。」


そう、そんな妄想ばかりしてイメージトレーニングを10年ほどし続けている私でさえ考えもしない現実が目の前にあるせいだ。


ーーー30分前


「んで?今日どうすんのリーダー」


私の会社の部下である篠田健介(しのだけんすけ)43歳が話しかけてきたのは、ちょうど今日中にやらねばならない仕事が2件被っていたためどういうタイムスケジュールでこなすかの相談だった。


「んーAの方俺やるから代わりにBやっといてくんね?B俺がやっちゃうと午後の会議間に合わないからさ〜。」


「会議?そんなの聞いてないぞ?」


「あれ?言ってなかったっけ?まぁ、俺も今日の朝言われたから伝えるの忘れてたか…痛い痛い痛ーい!」


「そういう連絡は早めにってあれほど言ったよなぁ!?」


「ごめんごめんごめん!わざとじゃないんだって!だからヘッドロックはもうやめてぇ!」


「いいや、今日という今日は許さん。」


「ごめんってー!」


と仲良く?じゃれあっていた最中突如ケータイから大音量で警戒アラートが鳴り響く。


『地震です。地震です。直ちに机の下に隠れてください。繰り返します。地震です。地震です。直ちに机の下に隠れてください。』


「うるさっ!あ、でもガチのやつじゃね?これ?」


「直ぐに隠れるぞ。お前は他の作業員に指示してこい。」


「へぇーい。」


ウチの会社は中小企業とはいえ避難訓練は年に1回はやっている優良企業なのでそこで習った通りに指示出しをしていく。


「はーいみんな机の下隠れてねー。揺れが収まったら外に逃げるよー。」


「「「ういー。」」」


と、まぁどうせ大したことにはならないだろうなんて全員思いながら訓練で習ったとおりに動いていく。

すると、そんな楽観的な考えを戒めるかのような突然何かが弾け飛んだかのような爆音が響き渡る。


その後、皆が集合していた場所の床が崩落し始めた。


「え。何今の。現場に爆発物なんて…うわああああ!」


「リーダー!!…くそ!こっちもか!」


突然床が無くなったことによりパニックになりながら落下していく自分を心配する篠田の声を聞きながら状況を把握しようとするが数瞬後の背中に響く衝撃に耐えきれず私は意識を手放すのであった。





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