表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

67/166

決死の行動

「ヒートドーム!」

三夫は力を溜めた。


 挙げた両手の上に巨大な火の玉が再度出来上がった。

しかもさっきより大きい。


「ああああ!!!」

カノンたちは青ざめた。


「あんなのを双方向にぶつけ合ったら絶対死ぬぞ。両方がだ!」

「運よく同じ位の威力で相殺したとしても、科学反応や爆発で相当な大きさの打撃になる!」


「止めさせなきゃまずいんじゃないですかこれ!」

「うむ、三夫君は何か考えがあるのか。しかし、もし精霊に操られていたんだとしたら」


「今度こそ、容赦ない攻撃を」

「止めよう!」


「おっと!」

「何っ!」


 振り向くとロゼオム達の後ろには取り巻くように魔法使い達がいた。

「貴様たちに邪魔はさせん」

「くそ」


 魔王と三夫は最大級にエネルギーをためていた。

双方これが決着の一撃にするようだった。


 三夫は目がうつろ、焦点が合っていなかった。

(目がかすむ。すまない大翔君、僕は精霊に勝てない。自分の意志が消えそうだ)

(そうだ。お前の身体は私がコントロールする……)


「さあ! これで決着をつけてやるぞ!」

魔王の身体にはとてつもない魔力が充満していた。

周囲の物を吸い込む小型ブラックホールの様に。


 また毒ガス排出機の様に「飲み込む、排出する」の両方があった。

(この辺の空気からの抽出物も十分に集めた)

「くらえ!」

「行くぞ!」

同時に三夫も叫んだ。


 遂に両者の手から強烈な攻撃が発射された。

魔王の攻撃はまるで悪魔の腕の様に鋭く太く三夫に向かって伸びた。


「ああ!」

カノン達は絶望的な顔をした。


 次の瞬間だった。

何と発射された魔王の攻撃がそのまま自分に戻ってきた。


「どういう事だ!」


魔王も叫んだが会場も騒然となった。

冥王は怒った。

「まさかあいつまた裏切ったのか! これでは霊王スパルタス様に申し開きが!」


 その時大翔は叫んだ。

「三夫君を救うにはこれしかない! 攻撃を自分に戻すんだ! ぐぐぐっ!」

大翔は必死で魔王の意志に逆らい、技を逆行させた。


 魔王は叫んだ。

「貴様と言う奴は! こんな土壇場で邪魔を!」


「うおおお!!!」


大翔は体を広げ、自分に戻ってくる雷と魔力の合体技を受けた。


「うわあああ!!!」

あまりの衝撃に魔王と大翔は両方叫んだ。

(くっ、さっき冥王に雷属性を変えられている! もろに!)


 さらに三夫の放ったヒートドームが続けてきた。

「うわああ!」


「2つ続けて大翔君の身体に!」

カノンたちは悲鳴を上げた。


 そして三夫も気づいた。

「大翔君!!」


そして大翔の身体は大爆発に包まれた。


 そして煙の中から大翔は出てきた。

「な、何とかこらえられた……」



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ