大翔覚醒の秘密
色々ありましたが何とか再開する事が出来ました。更新が遅れ申し訳ありません。
大翔は確かに仁王立ちで一馬をかばい、マヴロウの雷撃を受けた。
場が騒然となった。敵味方関係なくどうなったか焦点が集中していた。
しかし、マヴロウはこの事態に初めて戦慄を覚えた。
先ほどまでの一馬との戦いにはそういった気持ちになることはなかった。
自信を持って放った雷撃は大翔に全くダメージを与えていなかった。
彼の身体には焦げ跡は少しあっても全く傷ついた様子がない。
この事実が先ほどまでにマヴロウが常に冷徹に漂わせた余裕と見下しの感情と振る舞いをそぎ、アダラングには見せたくない恐怖の念を感じ、かつ顔に出してしまった。
手がぶるぶると震えた。
小学生が屈強な戦士である自分の1撃を受けて効いていない。
マヴロウは冷や汗を隠しながらこの事実、現実を受け止めようとした。
戦士としてプライドは邪魔をしたが。
「ば、馬鹿な、俺の雷撃をまともに食ったはずだ」
本人には顎が外れそうなぐらいのショックでたじろぎは隠せなかった。
しかしこれにはアダラングも同調した。
「確かにこの間戦った時はこんな力はなかったはずだ」
味方であるマーク達3人はあいた口がふさがらなかった。
さすがに中島も中断して大翔を見た。
マークは言った。
「どういう事だ。何故大翔君は傷1つついていないんだ。い、一体。あの雷撃は相当な威力のはずだ」
トライブは言った。
「もしかしてくらう直前に特訓したマジックバリアを放出し防いだのでは?」
しかしマークは
「いや、特訓したてのマジックバリアではマヴロウの雷撃は防げん。と言うよりも『大翔君には電気が効かない』ように私には見える」
「どういう事です?」
マークはさらに説明を続けた。
「うむ、防いだり耐えたのではなく、そもそも「効いていない」ように見える。まるで避雷針が雷を割けたようだ。つまり彼の身体の中に電気質の物が入っているような」
「電気が入っている?」
「うむ、つまり彼の身体に元々大量の電気が蓄えられていたようだ。そして作り出しているように見える」
トライブは気づいていなかったため驚いた。
「えっそんな事が?マナはありましたが。特訓中にそれは見えなかったかと」
「我々は気づいてなかったのかもしれん。大翔君が特殊体質、いや特殊能力者である事に。いや、なったというか後天的に覚醒、いやもしや先天的かとすると」
「どうしたのです」
「いや、考えたくはないが」
マークは顔を手で覆いしかめた。
「どうしたんですマークさん、大翔君には何か秘密が?」
三夫は心配で聞いた。
一方マヴロウはこの事態に焦った。ようやく現実が呑み込めてきたが。
「まぐれかどうか確かめてやる。まぐれなどありえん! もう1撃食らえ!」
マヴロウは再度さらに大きなエネルギーを槍に集めた。
そのパワーにキッドたちはおびえた。
「さらにすごくなっている」
槍の先端に電気が集まり先端が火花を散らした。
マヴロウはにやりとした。
「くく、たくわえたぞ」
大翔は睨んだままその場から動かない。
「今度こそ、死ね!」
ついに槍からさらに強力な一陣の雷撃が放たれた。
しかし大翔は動かず見据えている。
そして遂に命中したが全く効かなかった。
鉄の厚い壁に砲弾を当て跳ね返されたようだった。
これには敵も味方もぽかんとした。
マヴロウはさっきに比べさらにこれまでになく焦った。
「ば、馬鹿な! あいつはすこし練習しただけのただのガキだぞ、こんな事が!」
「お前の雷撃は俺には効かない……」
と大翔は今までにない地の底から湧きあがるような低いトーンで言った。
この声と言葉に初めて、これまでになくマヴロウは焦った。
そしてアダラングもだった。
「この声、聞いたことがある、あの方に良く似ている、「Masaki Taishiou」=「Maou」=魔王?まさかあんなガキが」
「うおおお!」
マヴロウは雷撃をため込み、さらに強大な雷の固まりを作り出した。
「はあ、はあ、今度こそ死ね!」
これに全てをかけているような必死さだった。
さっきまで一馬との戦いをお遊び扱いしていたのに数分後にこれだけ取り乱している。
「うおおおお!」
大翔は体から大量の電気を発した。
アダラングは気づいた。
「な、なんだこの電気の量は、マヴロウ以上かもしれん」
「そ、そんなはずは! あんなガキに負けるはずが!」
そしてマヴロウはやけになり槍に電気を蓄えたまま突撃した。
「よせ! 様子を見るんだ!」
アダラングは止めた。
マヴロウは走りながら細かい雷撃を撃ち込んだが効かなかった。
大翔はじっとマヴロウをにらんだままだった。
「なぜあのガキにあのような電気が」
マークは気づいた。
「電気だけじゃない、魔法力もすごくなっている。両方を合わせているんだ。しかしなぜ大翔君にそんな事が! はっ!」
「どうしたんです?」
「さっき東山の自決に巻き込まれても大翔君は死ななかったが、あの時から様子がおかしかった。何かが彼の身に起きたんだ!」
叫びながらマヴロウは渾身の力で槍を大翔に突き立てた。
しかし大翔は手の平でこれを受け止めた。
そして大量の電気を放出した。
マヴロウは叫びながら焦げ倒れた。
「馬鹿な、おれは雷属性だ。なのにやられると言う事は小僧の電気がそれほどすごいって事か」
この作品は色々と物理的な問題点に気づき発覚したため、次話投稿を含め作品自体の更新をするべきか迷っている状態でございます。プライベートでは母の入院など色々ありまして中断しましたが、それとは関係なく指摘された点などにおきまして私自身の知識不足により作品におかしい点が多く出てきてしまいました。
無知かつ調べが足りずそのため今後の更新すべきか悩む事態になり深くお詫びを申し上げます。お恥ずかしい限りでございます。
電気の事についてになりますが作品での記述などをそのままにしてかつ連載を続ければ恥をさらしてしまうことになりますので。