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真也との謁見

 スパルダスは爆発し宝箱を落とした。

開けると光輝く鎧が入っていた。


「これは勇気の鎧、スパルダスが持ってたのか」


 大翔は興味を持って聞いた。

「どんな鎧なんですか」


 グランは言った。

「勇者しか着る事を許されない鎧だよ」


 大翔は答えた。

「じゃあグランさんが」


 しかしグランは言った。

「いや、大翔君、君が着るんだ」


 大翔は驚いた。

「僕が」


 グランは勇気づける様に言った。

「今は君が勇者だ。そして剣も」


 グランに激励され、大翔に自信が沸いた。


 プラチナのように輝く、角が二本ある騎士の鎧だった。


 大翔にぴったりフィットした。


 勇気の剣も携えた。


 グランは褒めた。

「似合ってるよ」


 そして、スパルダスが倒れると同時に天井が下がり上階への階段が出て来た。


 皆ごくりと唾を飲んだ。

決戦が近い事が提示されたからだ。


 三夫は少し怯えていた。

「この先に真の敵が」


 しかし大翔だけは少し感じ方が違った。

「この先に僕の兄さんが」


 グランは皆をまとめ迷いを捨てるように言った。

「良し皆で行こう。決着をつけるために」


 その時

「いえ」

と大翔がふいに言った。


 意外なタイミングの一言にグランは驚いた。

「ん?」


 大翔は思い切った事を言った。

「僕1人で行きます」


 これには皆驚き戸惑った。


 グランはさすがに驚き許さなかった。

「そ、そんな事出来る訳ないだろう」


 しかし大翔は調子を変えなかった。

「真也さんとは僕1人で聞いたり話したい事があるんです」


 グランは反対し続けた。

「しかし」


 大翔は頭を下げて懇願した。

「お願いします。わがまま言ってすみません」


 ついにグランは折れた。

「わかった。だが危なくなったらすぐに逃げてくれ」


 三夫は固く手を握った。

「必ず助けに行く」


 大翔は答えた。

「ありがとう」


 そして大翔は別れを告げ階段を上った。


 大翔の胸の鼓動が高鳴る。


 そして上階につくとそこは王の間と言うにふさわしい玉座までカーテンが通行路に引かれた。


 一国の国王が住むような美しい外観の作りだった。


 そしてそこには王を守る様に少年たちが整列し、玉座には大翔と似た顔の少年が座っていた。


「あの人が」

少年の目を見据え、大翔は運命的な物を感じた。


 その真崎真也は大翔と似てはいるが非常に温和な雰囲気だ。

いや温和と言う言葉を超えている。


 まるで1度も怒った事のない様な表情をしている。


福の神の様なイメージに大きな口を閉じている。

 

 そして決して威張った感じではなく、ゆったりとかつ神々しささえ感じさせる雰囲気で座っていた。


 大翔は意外な印象を受けた。

「あ、あの人が、何かもっと怖そうな人だと思ったけど」


 その時、ふいに整列している少年の1人が聞いた。

「何者だ」


 冷徹な言い方だった。


 不意に言われ大翔は答えに戸惑った。

「あ、あの」


 さらに側近は問い詰めて来る。

「何だ」


 さらに大翔は慌てた。

「そ、その、し、真也さんと言う方と話したいのですが」


 側近たちは皆直立不動で全く動かず慄然としており冷たく険しい顔を皆している。


 それに囲まれた真也はにこっとして動かなかった。


 雰囲気は対照的だった。

静の真也、鉄の側近と言う感じだった。


 側近は冷たく怒った。

「無礼者め」


 別の側近が言った。

「分をわきまえろ! このお方の事を知っていってるのか!」


 また別の側近が言った。

「世界の王となる真崎真也様だぞ」


「えっ」


「そして我々は真也様をお守りする12人の選ばれたモストチルドレンだ」


 大翔は少し無神経に聞いた。

「あのそのモストチルドレン計画について聞きたいんですが」


 しかし側近は聞く耳持たずだった。

「動くな」


「世界の王に対し下賤の者が話しかける等」


「我々が代わりに話そう」

と3人が立て続けに聞いた。


 大翔は慎重にだがずばりと聞いた。

「この人真崎真也さんなんですね」


「そうだ」

側近は表情も姿勢も変えない。


「あの、僕は真崎大翔、僕は真也さんと入れ替わって真崎家に育てられたんです。その事を話したくて会いに来ました」


 反応は割と落ち着いていた。

「そうか、貴様が話に聞いていた」


 側近は真也に聞いた。

「どうします?」


「僕が話してもいい」

ついに真也は口を開いた。


「それはなりません」


「我々が相手だ」

結局側近が答えた。


 側近の1人が大翔に向け手を突き出した。


 すると大翔の体が空中に浮いた。

「体が動かない」


さらに時間を止められた。

「じ、時間を」


 さらに別の側近に目からの光線で撃たれた。

大翔は体を焼かれた。


 ダウンした大翔を側近は運ぼうとした。

「さっさとこいつを運び出せ」


 大翔は抵抗した

「いやだっ! どうしても話したいんです!」

大翔は抵抗することで超能力を外そうとした。


「ぐあ、超能力がけされた」


「外したのは僕の能力? 僕には勇者のスキルは使えるのか」




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