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招待される

この回は時系列で言いますとキッドがデビイに文句を言われる前になります。

 前回の続き、数か月前、まだ国の話し合いは続いていた。


 しかし諸事情により運輸省や国土交通省も交える等難しい様相を呈した。


 官僚たちは互いに、意見をぶつける。

全体に対し意見を表明する。


 ある外務省官僚は言う。


「やはり魔法学校設立、および人間界への魔法伝来計画については我々の国家間代表が同じく人間界の国の代表クラス、首脳陣に接触していくのかと」


「まずこちらが行って直に接触するのが良いかと」


 しかし、反対意見も飛んだ。


「えっでも、それって日本と言う国だけでなく、『人間界』全体としてとらえるのであれば、世界中の首脳、および世界代表、と会わなければならないのですか」


「あっ、そうか、その場合定義が異なってくる」


 交通省官僚が言う。


「しかも、人間界(この場合日本の土地)に学校を建設する権利と計画を話す事が1点ですが、それ以前に『魔法列車の既に人間界に建設された透明レール』における土地使用、共同出資比率取り決め、財源の出どころなど、本来であれば全て綿密に打ち合わせ計画しなければならない物を、全てこちらだけで決めてやってしまいましたからねそもそも。少なくとも鉄道敷設において人間界ではそんな事自体ありえません」


 別の官僚も言う。


「まあ、魔法界と人間界は常識が違うから、じゃ通らないだろうね。そうであるならば我々が常識の通じない国家を演じなければならない。だけど列車の件でも『ばれなければいい理論』と解釈されるだろうね」


 先ほど発言しあ外務省官僚は再び言う


「列車の事だけでも土地を無断に使ったとか排気ガスによる大気汚染はどうなっているのかなど、さらなる突っ込みや議題に上がる点はいくつもある。下手をすれば魔法学校設立まで行くどころか完全交渉決裂もありえる。さらにいえば『透明で空中に列車を列車を作る技術があるならなぜ伝来したり技術交渉をお互いにしようとしなかったものかも言われる。協議性や協調性がないとか。『あんたたちは勝手に列車ひいたんだから学校も勝手にしろ』と言う事になったり」


 別の外務官僚は言う。


「また『国』と言っても『日本』としてか『人間界』としてとらえるかについて、その定義は人間側が決めるのではないでしょうか。つまり向こうが定義する前に勝手にこっちが決めたと言う事になると常識も約束も通じないやつらだ、しかも魔法など文化も違うとさらに非常識扱いされる。さらに空間内に列車をひいた事が非難される。しかも透明で空間に浮いている線路では所有者や権利などが不明で取り決めが明確に現時点で存在しないだけでなく、なぜ前もって話し合いをしなかったのかと着目され非難対象になる。知らなかったと答えても知っててやったと答えても信頼は下がる。信頼されてないだけでなく常識も未成熟な国だと言われるだろう」


 また別の外務官僚は言った。


「さらに言えば、我々の人間界調査隊が何故パスポートを持って勝手に人間界に来ているのに、一方で人間はそれに乗ってはいけない決まりがあるのかも非難されるだろう。真っ正直に交渉すれば勝手に人間界にレールを引いて来ていた事だけでなく逆に人間を乗せてはいけなかった事が焦点になり非難されるぞ。『対等じゃないじゃないか』と」


「弱った。いやしかし、これ以上現実的に議題を進めるに当たってさっき上がった1つの案『個人単位で仲良くなって伝来した』と言う形を取るのが良いかもと思う。それが現時点で最も有効な案ではないか」


「じゃあ、我々がパスポートや列車敷設や運営に関して秘密かつあいまいにしていた部分をごまかす目的もあるのかね」


「そうなるが。その為に交渉、友好関係を気づくための人間を何も首脳クラスでない人を招聘するんだ。我々と仲良くなった人間って言えば、ほら、例の調査隊が接触した人間だよ」



 そしてこの話し合いの数日後、国の調査隊代表、学校代表らが集まりキッド達が大翔達と仲良くなった件を話し合った。


 つまり普通の少年を友好関係を築く為の人として魔法界の列車に乗せ招待する案がほぼ決定になったからだ。


 これは人間界から招聘される人物もちろん初となる。


 調査隊代表は聞いた。


「つまりその大翔君と言う少年をキッド君と友人になった人間の代表として招聘する訳ですね」


 官僚は答えた。


「そして大翔君は人間界で初めて列車に乗る人とする。彼を架け橋となる人になってもらう」


 さらに別の調査隊員は聞いた


「つまりキッド君たちが偶然人間界に迷いこみそこで大翔君と友人になったと言う名目にする

わけですね」


「まあ、迷い混んだわけでなく、調査に来ていたわけですが、そこは嘘になるのでまずいですが」


「かといって首脳クラスとの国家間レベルの話し合いですと今まで隠していた事が多く非常に交渉が不利になる」


 このような流れで大翔は魔法界に代表として行く流れになった。


 キッドは大翔達にそれを伝えていた。

「えっ! 僕や三夫君が魔法界に!」

「今度の日曜日良いかな?」


 そして日本のある森に列車は来た。

「あれが列車!?」



時系列でご説明しますと、デビイ達にからまれた時点で大翔達は既に東ミランドに来ていた事になります。

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