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からまれるキッド

 キッドは突然からまれた。


「おい!」

魔法学校の休み時間中の廊下、ふいに呼び止められ、振り向くと3人組の不良がいた。

3人とも髪を染めているが特に短めで金髪の一人顔を前にずいっと出し言いがかりをつけてきた。


「お前かよ魔王と戦ったとか倒した言ってるやつ」


 一緒にいる別の少年も言った。服装は乱れ髪は長い。

「えらくなったな、え?」


 一緒にいたウィムはかばった。

「だ、誰だよお前ら」


 彼らはキッドとは面識のない少年たちだった。

しかし噂を聞いたのか知っているようだった。


 後ろで構えていた大きめの少年は言う

「俺らが誰だっていいんだよ。俺らはそいつにむかついてんだからよ」


 ウィムはまたかばった

「お前らの事なんか知らないぞ」


 2人目が言った。

「るせーな。これから俺らに絡まれたくなかったら金渡せよ」

「有り金だせや」


「なっ! キッドが何やったってんだ。文句言われる事なんかやってないだろ」


 そこへウィムの友人が来てかばうように言った。

「ウィム、こいつらキッドが冒険から帰ってきた話をしてから急に女の子達にもてはじめたのをやっかんで」

「るせえな!」


 ウィムの友人は少年に殴られた。


「大丈夫か!」

キッドは倒れた少年を案じた。


 ウィムはさすがに怒った。

「何すんだ!」


 そしてついにキッドは迷いを感じながらも凛として前に出た。

しかし冷や汗もかいている。このまま喧嘩になるのかと言う恐怖感。

「おっ、やんのか」

キッドは暴力をふるう事に戸惑いがあった。それを見せまいとしても顔に現れている。


「やめておけ」

と声がした。

何とそこにデビイが通りかかった。


 少年たちは怯えた。

「デビイさん」

デビイは指示した。

「やめろ、やめておけ」


「は、はい」

と言い少年たちは退散して行った。


 デビイは振り向き帰ろうとした。しかしもう1度振り返って言った。

「後の授業で勝負だ、キッド」


 しかしウィムは呼び止めた。


「何だ? あの不良たちお前の仲間か? けしかけるように言ったのか?」

「お前に言う必要はない」

全く相手にせずデビイは去った。


「くっ、何てやつだ。あいつらに襲うように言ったんじゃ」

間をおいてウィムは言った。

「俺あいつの事敵に回さないようにしたけど今度ばかりはきれたわ」

緊張感と怒りで興奮している。


「はあ……」

キッドはため息をついた。

困った、今はそんな喧嘩なんかをしている暇なんてないっていうのにと感じていた。


 その後の座学の授業はキッドは気にして上の空だった。

「キッド君」

「は、はい」

「聞いているのか」


 その後クラスメイトは噂した。

「キッドとデビイ、今度の武術授業で対決するらしいよ」

キッドはまたため息をついた。


 その頃大翔とグランは公園で魔法が使えるか試していた。

「うーん」

「どう?」



「何も出ませんね」

「そうか」

「やっぱりわからないからキッド君たちに会うまで待とうかと」

 

 その時悲鳴が聞こえた。

「な、何だ?」


 行ってみると何と道でコボルドの3人組が人を襲っている。

女性が鈍器で殴られ、頭から血を流して倒れた。

あたりは悲鳴に包まれた。


「大変だ」

大翔とグランが急行した。


 そして大翔はたんかをきった。

「待て!」


 しかしグランは止めた。

「大翔君! うかつに近づくな!」


 大翔は完全に怯えていた。ただ強がっていただけである。

「やめろ!」

「ほう、真崎大翔こんな早く見つかるとは、おっ! そっちは勇者グランか?」

「貴様らを探せと言うスパルダス様のご命令だ」


 大翔は構えた。そして詠唱準備をした。

「よし!この前の雷撃がつかえれば」

この前雷撃が出せたため大翔には少しだけ自信があった。


「何だ?」

コボルドはあざわらった。


「はあああ!」

しかし大翔は構えて力を入れてはみたものの雷撃は出なかった。


「で、出ない、なんで出ないんだ」

大翔は焦った。


「くっくっく」

コボルドの1人が笑った。

「馬鹿め!」

コボルドは鈍器で殴りかかってきた。


 大翔は命の危機を覚えた。

「やられる!」

しかしその時凄まじいスピードでグランが前に出て大翔をかばい上腕から肘で棍棒を受け止めた。


「くっ!」

コボルドはひるんだ。


 その隙にグランはコボルドの顔を殴った。コボルドは倒れた。


「つ、強い!」

 他のコボルドは怯えた。


 さらに怯えたコボルドをグランはパンチだけでやっつけた。


「逃げよう」

と大翔をつれ逃げた。



 大翔達は400メートルほど逃げてきた。

「あいかわらず強いですねグランさん、はっ」

グランはかなり息を切らしている。


 グランは説明した。

「多分人間界は空気が違うのも体調不良の理由だ」

「すみません助けてもらって、僕は何も出来なかった」


「うーん。僕も君の体に危機が迫ると出来るのかと思ってたよ」

「やっぱりキッド君達に会わないとわからないみたいです」


 スパルダスは笑っていた。

「グランめ見つけたぞ。それに小僧は魔法が使えなくなっている」


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