表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

101/166

渾身のフィールドアタック

 大翔は体の力を放出するようにマジックバリアを張り、かつ魔力放出によりどんどんバリアを肥大させアダラングと戦った時と同じ戦法に出た。


 いや、その時よりも電気と魔力の複合量がずっと大きくなっていた。


「何だあの力は! まさかモストチルドレン?」

スパルダスは危惧した。


 大翔の体を通常の魔法使いが使うバリアより大きなサイズのそれが覆う。


 それは魔王の力は関係なく、大翔の体に生まれつきある魔力によるものだった。

マジックバリアは特訓して身につけためスキルが奪われることがなかったのだ。


「うおおお!」

大翔は力を溜めバリアを強固にしていった。


 大翔が力を込めるほどバリアは肥大化し輝き固くなる。


 スターマークは言った。

「何と言うパワーだ、大翔君にあれほどの力が」


 ロゼオムは自信なげだった。

「し、しかし通じるのか? あの霊王相手に!」


 さらに三夫は力を振り絞り、大翔のバリアに魔法をかけた。

「魔法効果数倍レベルアップ!」

これによりバリアがさらに数倍レベルで強固になった。

 

 そして大翔はパワー充填が終わると叫んだ。

「うおおお!」


 大翔は体にエネルギーのシャワーを浴び続けている気持ちだった。

そしてバリアを身にまとい光に包まれた。


「彼は一体?」

グランはつぶやいた。


 大翔はスパルダスに狙いを定めダッシュの準備をした。

「よし行くぞ! 突進だ! 」


そして競争のように一目散に駆け出した。


「馬鹿め、そんな体当たりなど!」

スパルダスはあざけった。


「大翔君無茶だ!」

マークは叫んだ。


 ところがバリアをまとった大翔の体当たりはまともに命中しアダラングと戦った時よりさらに深く重くスパルダスの肉体に食い込んだ。

 大翔は叫んだ。

「ハイパーフィールドアタック!」


 スパルダスは悶絶し叫んだ。

グランのパンチを受けた時より反応が大きい。

「ぎゃあああ!」


「今だ!」

その時グランはタイミングを待っていたかの様に、すかさず折れた退魔の剣の柄を拾った。


 そして、目をつぶり祈ると折れたはずの刃の部分から光の刃が出てきた。


 皆驚いた。

「剣から光の刃が!」

「何て神秘的な光だ!」


 「これが『勇気の剣』退魔の剣の真の姿だ」

剣から光が発せられるとグランはスパルダスに切りかかり、胸を切り裂き巨大な傷をつけた。


 血がどばっと出た。


「うなれ! 切り裂け!」

そしてもう一太刀浴びせ×型の傷をつけた。


 スパルダスは予測に反した展開、又苦しみと屈辱で発狂するようにわめいた。

「あ、ああ、ゆるさーん! この世界を破壊し巻き沿いにしてやる」


 するとダンジョンに異変が起きた。

ぱらぱらと天井から石が落ちた。


 カノンは叫んだ。

「魔晶結界が崩れだした」


 スパルダスは叫んだ。そして逃げようとしている。

「私は死なん! 仕切り直しだ! 貴様らは人間界におちろ」


 激しい轟音と共に地震が起きた。

ダンジョンの壁と天井にひびが入り崩れだした。


「くそ逃がさん、ぐわっ!」

追おうとしたグランの前に巨大な結晶が落ちてきて足止めをした。

「この迷宮はもう崩れる!」


 さらに傷ついたはずの冥王の攻撃が中島を貫いた。

「裏切者への処罰だ」


 スパルダスは次元のひずみに逃げ込んで行った。


 大翔、グランたちは次元のひずみへ放り出された。

そこは人間界につながっていた。


第1部 完

今回で第1部は終わりです。ここまでお読みいただき誠にありがとうございました。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ