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プロローグ 【全ての始まりと終わり】

カイは一人でカウンター席に腰かけていた。


閉店間際の冷めきった空気が居酒屋を充満した。両手を組んで猫座になり、テーブルをじっと見つめる、カイ。組まれた手の隙間に、古い写真が置いてある。


仲間との冒険。この場所から始まった五人組の冒険は瞬きをする間に終わりを迎えていた。カイは鼻から息を漏らす。ウェイトレスは彼に「あと少しで店が閉まります」と言う。だがマスターは「気にするな」と。いよいよマスターとカイだけが残された。夜は遅い。


カイは思う、


――― いつ仲間とまた会えるのだろう?


死ぬ前にあいつらと話がしたい。


その時、


「お仲間のことをお考えですか?」マスターの声が優しく耳に響いた。彼は目をそっと閉じて、右手でグラスを丁寧に拭くのに夢中。カイはマスターの手をじっと見つめる。その皴だらけの手はグラスの隅々までを器用に乾かしてゆく。


「そうだ。死ぬ前にまた会いたい」


「まさかとんでもない」マスターは微笑んだ。「きっと会えますよ。明日、死を迎えるわけでもないのですからね」


「本当か?」口が開いたままの冒険者。組まれている指先は、まるで神へ祈りを乞いているように硬く絡み合っている。


「真実を知るためにやることは一つですよ、カイさん」


「......探しに行けばいいのですね?」


「ええ。答えは、いつでも歩き出した先にあります」


そして最後のグラスがテーブルをそっと鳴らしたと同時に居酒屋の光が全て消灯した。


次回、仲間の一人と再会!


お楽しみに!

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