ACT3 ランサー
その森はどこまでも深く──
彼の姿は、まるで永遠に続く底なしの沼を落ちているようだった。
走る ──
走る──
走る ──
走る ──
走る ──
走る。
彼はただ、夜の森を風を裂いて駆け抜ける。
なんのために走るのか、その理由は分からない。
【逃げる】という意識をしながら走れる程の余裕はなかった。
すでにどれだけの時を駆け続けているのだろうか。
あと少しで風の先が見えようかという、その刹那── 魔力を帯びた弾丸が、
その風を撃ち落とした。
????「 ッ!」
声にならぬ悲鳴。 立ち上がろうにもその身体は電気ショックで痙攣した亀のように見える
焼きプリン「....はぁ、、はぁ、、ゴミの分際で、、手こずらせやがって、」
そう気持ち悪い吐息を吐きながら脂肪の塊にはあからさまな憤怒が見え隠れしていた
焼きプリン「まったく、よりにもよってお前に【令呪】が宿るなんてな……わけがわかんねぇよ
」
焼きプリン「なんのために無理矢理おまえを作ったと思っている? なんのために限界まで癌を『増幅』してやったと思っている? なんのために、今まで生かされて来たと思っているんだ??」
そしてのたうつ逃亡者の頭部をボールのように蹴り飛ばした
焼きプリン「お前は、そのための触媒なんだぞ! 神を喚ぶ触媒となる栄誉を何故なんで受け入れないんだ!? 恩を仇で返しやがってクソ癌者が!」
すでに悲鳴をあげることもできず、【それ】の視界はすでに半分以上が血の赤と暗闇に染められつつあった。
逃げようとするその背に足を乗せ、なんの容赦もなく体重をかける。
焼きプリン 「まぁいい、スペアは何体か用意してある……令呪だけは返して貰うけが、その後は死ね。お前に自由はない。 胃袋に放り込んで、俺の脂肪としてしんでくれ」
そう言って右手に持った拳銃を逃亡者に突きつける
ただ逃亡者にとってはそんなことはどうでもよかった
生きる。
ただ、体の内にある本能に従っただけ。
──生きる。
──生きる。
そして、その気持ちは一滴たりとも失われてはいなかった。
──生きる。
生きる。
生きる
ただそれだけを 意識する。
──生きる。 生きる。 生きる。 生きる 生きる 生きる 生きる ──生きる。 生きる。 生きる。 生きる 生きる 生きる 生きる 生きる。 生きる。 生きる。生きる。生きる。 生きる。生きる。 生 生生生生 生生 生生生生生 生 生生生生 生生 生生 生生 生生 生生 生 生生生 生 生生 生 生 生生生生生生生生生生生生生生 生生 生生 生生 生 生生 生生 生生生生 生生 生生生生生 生生生 生生 生生 生生 生生生生生生生生生生生生生生生生生生生生生生生生生生生生生生生生生生生生生 ──。
──生きる! 『死にたくない』ではない。
『生きたい』とも少し異なる。
ただの本能そして聞こえる声、
「────────────────」
だが、その『叫び声』の意味を焼きプリンは理解理解出来なかった── だからこそ気づかなかった。
その瞬間まさに【儀式】は完了されていたと言うことに。




