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馬車の中

「お嬢もうそろそろ転移陣がある門に着きますよ。」


ぼーっと外を眺めていたらレノがそう声をかけてきました。

実は王都と私が住んでいるところは近くないです。

馬車で片道2週間はかかるぐらい。

貴族は領地をおさめないといけないので、必ず王都にいるとは限らず、けれども緊急事態のためにすぐ駆けつけられる必要もあるためいくつかの領地ごとに1つ転移陣がある門が設置してあります。

なので今私達は2週間を半日にするために門へ向かっているのです。

それにしても、、、


「私達だけなんだからいつも通りにしたら?」


するとレノはチャラいながらもキチっとした雰囲気からチャラいだけの雰囲気になりました。


「いやぁ、問題王子様方の前でボロ出たらやばいじゃん、、、だから今から練習でもしようかなと」


今からでは遅いのではと思うが突然決まったことであるしだまっておきます。


「そう、ていうかそんなにやばいのかしら?王子様方って」


皆やばいと言っているがあったこともないし、勉強内容では性格の悪さはぼやかしてるし、噂話もちょっとした噂話しか聞いてないのでイマイチよくわかりません。 


「まぁ、お嬢はしらないわな。俺以外に内緒にしてるお忍びだってモンスターが出る森とかしか行ってないし。そんなお嬢を魔の巣窟のような場所に突然投げ入れるなんて父君も気が気じゃないだろうよ。」


「何?レノは会ったことあるの?」


「そりぁ、ありますよ。お嬢専属ではありますけど、雑用で王宮へ行っているお嬢の父君のところに行ったことがありますから」


そうでした。

レノはチャラいながらも私より4個上だし、仕事ができるからたまに父様に届け物を渡しにいってた記憶があります。父様がつくった人1人だけ転移できる魔法陣をつくってレノに来させてたっけ。


「で、どんな性格なの王子たちは?」 


「そうだったな。

まずは第一王子ラッセル

めっちゃくちゃ気が強いし、喧嘩っ早い性格だな。剣術や体術が得意でいわゆる脳筋だ。

次に第二王子リーシュ

こっちは基本穏やかで、まぁ全てがダルそうな感じを出してるな。

こっちは魔道具の発明が得意。

その次に第三王子ルーベル

まじめの堅物で比較的冷静で勉学が得意。第一王子とは真逆だな。

戦略とかそういうのを考えたりするのがすごい得意みたいだ。

んで、第四王子レオナルド

一瞬ガチで女とおもったほど女顔。めっちゃぶりっ子だな。あれは自分が何やっても可愛さで許されるって思ってるわ。人脈づくりが得意みたいで敵には回したくない。

最後に第五王子ロベルト

兄弟の中で一番まともで全てにおいてそつなくこなせるが、兄達のように飛び抜けていいってものはないかな。それもあってかすごく自己肯定感低いみたいだし。まぁ、あんな兄達いたらどんなに自分もすごくても霞んじまうよな」


聞くとなかなかクセが強そう‥

まぁ、見習いメイドだし話すことはないでしょう。そう思っていました。

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