父の苦悩
リリサが部屋に戻ると執務室にあった通信用の魔道具が光った。
「誰だよ。
ただでさえあの腹黒のせいで可愛いリリサと離れ離れになることになってイライラしてるのに。」
普段リリサの前では出さない底冷えする声で呟くと、
「やっほー!エル‼︎君の娘はいつこっちにつきそう?ていうか今僕のこと言ったわけじゃないよね⁇」
自分とは真逆で上機嫌というのを隠さない此度の元凶であるこの国の国王が国王らしくなく話しかけてきた。
「お前以外誰がいる?
リリサは明日の昼にはつくだろう。
行かせたくないけどな‼︎」
なんで可愛いリリサが行かないといけないんだ‼︎
あんな魔王城のような場所にいってほしくない。
「行かせたくないのはわかるけど、こわい、こわいよ⁉︎
リリちゃんがそんなの聞いちゃたらびっくりして嫌われちゃうかもよ!
僕が悪いけどさ、王様と話す態度じゃないよ、それ!?」
こいつやっとリリサが来るから楽しんでるな‥
「公でもないのに何故お前に丁寧な態度を取る必要があるんだ。
後、勝手に愛称つけて呼ぶな‼︎」
「ひどいよー。夫人と子供の特にリリちゃんの前ではゆるふわ可愛い系お父さんぶっちゃって、他の人にはは冷酷無慈悲の鬼畜野郎なのに!!
それにいいじゃんリリちゃん呼び。
もしかしたら僕の義娘になるかもしれないのに。」
「やっぱりそれが目的か」
この国の王、今話している腹黒野郎には現在側室はおらず皇后との間に5つ子の王子達がいる。
どいつも優秀だが、末の王子を除いて性格が最悪だ。末の王子はだいぶマシだが、優しすぎかつ気弱で王には向いてない。
全員皇后の息子で全員優秀、しかし性格と同い年というのが問題だ。
せめて全員年齢が違えば長男を皇太子にできたのだが‥
だから、王位は王子の功績と妻の存在が重要視されるだろう。
自分の娘を王子の妻にそして皇后にするために手柄を作り上げようなど様々な陰謀が渦巻く。
未来の皇后はそんなとこの娘よりも学生時代からよく知っていて、まぁ性格とかも理解して信頼出来るところので優秀な娘がいいだろう。
プラスうちの娘は全てにおいて天才だ。
「あんな悪魔みたいな奴らにうちの娘はやらんし、返り討ちにされるだけだぞ」
しかし、国のためだとしても絶対に無理だ。
「最初はそうかもな。
でも、ずっとそばにいたらわからないよ。
僕がなんのために君の娘をメイドとして王宮によんだと思う?」
まさか‥
「この腹黒がっ!」
「ふふふ、僕は先の未来までかんがえてるからね♪」
あぁ、可愛いリリサ‥
なんでもいいから理由をつけてさっさとうちに戻ってきてくれ‼︎




