メイドになりました。
「王宮でメイドになりなさい」
父様の執務室にいくと頭の抱えた父様がそういった。
「なぜです?」
「それは‥
さっきの件でもだが、お前は規格外すぎる。少しは常識を学んできなさい。」
「さっき一番興奮してませんでした?
というかなぜ王宮なのですか?」
「ぐっ‥私だってかわいいリリサに行ってほしくないよ。
あんな腹黒いやつと悪魔のようなやつらがいるところに‥
お前が突然いわれて戸惑うのもわかる。
でもね、ここまでリリサがすごいと隠すにも限度があるんだ。すまないが王宮にいくだけいって欲しい。
そして嫌なこと、ほんの些細なことでいいんだ。
それを言ってくれたら、父様が絶対お前を連れ戻すから。」
私に甘い父様が、ここまでいうのは珍しい。
これは父様の言う通りにした方が良さそうだ。
「分かりました。家の名前に傷つかないよう精一杯がんばります。」
拳を握って頑張りますアピールをする。
「いや、頑張らないでくれ‼︎お願いだ」
父様がそう言っていた言葉はこれからのことを考えていた私の耳には入らなかった。
さっそく自分の部屋に戻った私は王宮に行くための準備をする。
なんと明日から王宮で住み込みだそうだ。
なぜそうなったか意味がわからない。
「チュウ?」
私が昔からずっと一緒にいるハムスターのクロが出ていく準備をする私を不思議に思い服を引っ張ってきた。
普通のハムスターはこんなことしないが、私以外知らないがこの子もまた神獣なので意思疎通ができる。
みられたらまずいので滅多に話さないが。
王宮に行くことを説明すると私のバックに入ってきた。ホワイトも一緒に。
事前に許可は取ってもらっていたので連れていくことにしよう。
色々準備しているといつのまにか朝になっていた。




